万博前売り券 目標数の達成困難
2025年国際博覧会(大阪・関西万博)は2025年4月13日から10月13日まで大阪市此花区の夢洲(ゆめしま)で開催されます。公式キャラクターは「ミャクミャク」。パビリオンの解説やアクセス方法のほか、イベントや参加国・地元の動きなど最新ニュースを豊富な写真や動画でお伝えします。
万博協会の十倉雅和会長(経団連会長)は昨年末の記者会見で、「パビリオンやイベントの予約を受け付ける1月13日からが勝負だ。(目標達成の)自信はある」と述べていた。しかし、直近1週間(1月16~22日)の販売実績は5万4381枚と、前週の4万9633枚と大きく変わっていない。
日本国際博覧会協会(万博協会)の石毛博行事務総長は28日の記者会見で、大阪・関西万博の前売り入場券販売で掲げる目標1400万枚について「非常に野心的だ」と述べた。開幕までの達成は困難との認識を示した形だ。新たに導入する当日券や割引の「通期パス」も活用し、期間中を含めた販売目標2300万枚は堅持すると表明した。
政府や万博協会は「未来社会の実験場」という万博のコンセプトに沿って、電子チケットの事前予約による混雑緩和やキャッシュレス化など高い目標を設定した。しかしデジタル化で世界に後れを取る日本社会の現実とギャップが大きく、混乱を招く一因になっている。高齢者も含めて楽しめるよう、柔軟な対応が求められる。
販売不振の一因は、「万博の中身」が見えないことだ。
大阪・関西万博の開幕まで3か月を切る中、前売り入場券の販売が目標の半分の700万枚台で頭打ちとなっている。企業頼みで個人購入が伸びていない状況が浮き彫りになっており、日本国際博覧会協会(万博協会)などは打開策を模索している。
マイボトルやペットボトルの飲料や弁当などは持ち込める。ビンや缶、アルコール類の持ち込みは禁止。万博会場内での喫煙は禁止で、ゲート付近に喫煙所を設ける。
前売り目標1400万枚に対し、今月22日現在の販売実績は、762万枚。昨年10月から3か月以上、700万枚台が続く。企業販売分として経済界に割り当てられた700万枚の大半が売れ、息切れしている。
読売新聞「挑む万博」プロジェクトでは、2025年大阪・関西万博やSDGs達成に向けたさまざまな取り組みを伝えます。
万博協会によると、直近1週間では約7万枚売れており、石毛氏は年末に比べて大きく伸びていると説明。一方、26日時点の累計販売数は目標の6割弱となる796万枚にとどまる。石毛氏は前売り目標を「あえて高めに設定した」と語り、達成できなくても問題はないと強調した。
万博協会は、会期中に延べ2820万人が来場すると見込み、前売りを含めて2300万枚の入場券販売を目指す。経済産業省によると、その8割(1840万枚程度)が売れなければ1160億円の運営費が賄えず、赤字になる恐れがある。
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