私は自分年金を作るために取組中です。
その取り組みの一つが株式投資であり、
特に「連続増配株や累進配当株、高配当株」へ投資をしています。
今回はNGG ナショナル・グリッドを紹介します。
イギリスのエネルギー会社です。
NGGの配当金
まずは一番重要な配当金について詳しくみていきましょう。
一般的に配当利回り3%~4%以上が「高配当株」と呼ばれます。
NGGの配当金推移
※2025年3月現在
配当利回り | 7.43% |
配当額(年間) | 4.52562ドル(2024年) |
株価(1株) | 60.83ドル |
配当性向 | 99.72% |
配当月 (配当落ち日) |
6月、11月 (2024年) |
※moomoo証券アプリのデータを元に記載
※配当利回り=昨年の配当額/記事更新時の株価で算定
配当利回りは7%超えと良いですね。
ただ、配当性向が高いので年によっては減配もありそうです。
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NGGの配当金推移
単位:米ドル
2014年 |
3.4525 |
2015年 | 3.2899 |
2016年 | 2.9572 |
2017年 | 2.87929 |
2018年 | 3.0922 |
2019年 | 3.06288 |
2020年 | 3.1111 |
2021年 | 3.4185 |
2022年 | 3.1236 |
2023年 | 3.5358 |
2024年 | 4.52562 |
※moomoo証券アプリのデータを元に算定
毎年増配というわけではありませんが、概ね3ドル以上の配当が出ています。
3ドルでも今の株価だと配当利回りは5%あります。
NGGの会社概要
(証券コード)名称 | (NGG)ナショナル・グリッド |
国 | イギリス |
業種 | 電気&ガス |
事業内容 | イギリスおよびアメリカ北東部において、電力およびガスの送配電事業を展開するエネルギー会社です。 |
時価総額 | 59,519百万ドル |
財務指標
私が見ている指標はEPSだけです。
EPS:1株当たり利益。利益÷発行株式数。
EPSが高いほど企業の収益性が高いと判断できるので、右肩上がりが望ましいです。
NGGのEPS推移
2014年 |
5.42 |
2015年 | 3.93 |
2016年 | 4.92 |
2017年 | 11.89 |
2018年 | 6.58 |
2019年 | 2.67 |
2020年 | 2.07 |
2021年 | 2.93 |
2022年 | 3.92 |
2023年 | 12.02 |
2024年 | 3.56 |
※moomoo証券アプリのデータより
EPSにはバラつきがあるようです。
2024年の配当額が高かったのは2023年の利益が大きかったためかもしれません。
2024年はEPSが3.56まで下がっているので2025年の配当金額も下がるかもしれませんね。
超高配当株 NGG ナショナル
NGGの配当支払日は、1月10日ごろと8月中旬の年2回になります。
NGGは日本と同じ2期配当です。配当金の支払いは1月と8月なのですが、面白いことに支払額が異なっており、8月の方が1月の分より倍くらい違います。例えば2018年1月の1株当たりの配当金は1.1ドルでしたが8月は2.0ドルでした。 2019年1月のpay-outは当然過ぎているため2019年1月の分は受け取れないのですが8月に年間配当金の70%くらいが受け取れるはずですのでこのタイミングで購入しました。
NGGナショナル・グリッドの過去の配当落ち日(ex-Dividend date)と、現地ベースの配当支払日は次のようになります。日本の証券口座への入金は、だいたい3営業日後ぐらいになるのが普通です。
NGGの各種キャッシュフローの推移です。公益企業のため安定な需要を背景として営業CFは安定的です。電力会社のため設備投資がかかるので投資CFは多めです。フリーCFもずっとプラス域を推移しています。リーマンショックの時ですらフリーキャッシュフローがプラスというのはすごいことだと思います。
NGGの株価ですが、非常に低迷しています。英国株はブリティッシュアメリカンタバコもそうですが、プレグジットの影響を受けて2017年以降は非常に低迷気味です。逆に言えば割安で買えるともいえるので短期的なキャピタルゲインを目的にせず配当金重視の場合は適切な銘柄と言えるでしょう。また、最後に少し触れますが、NGGの場合2021年以降料金設定を今よりも下げないといけない可能性がありそのことも株価を押し下げている要因です。
ナショナルグリッド【NGG】は送電とガス事業を行っているイギリスの公益企業です。 かつてイギリスの電力事業は国営企業であるCentral Electricity Generating Board(CEGB)の統括下に置かれていましたが1990年にCEGBは解体されNGGは誕生しました。1995年にロンドン証券取引所に上場しました。
NGGの配当金は過去20年、2011年を除いてずっと増配しています(ポンド建て)。最近の配当性向は60%~80%と高めなのと増配率は年々縮小傾向ですが、年間2%くらいの増配は今後も期待できると思われます。売り上げと営業利益は多少年度によってばらつきがあるもののほぼ一定で安定的です。
冒頭も述べましたが料金の改定の関係で2021年以降NGGの売り上げや利益が下がる可能性があります。イギリスの電力料金はレベニューキャップ規制という制度で設定されるのですが、2021年に見直しが入る予定であり、レベニューキャップを決めるOfgemの発表によると電力料金の算定の一部に用いられる資本コストを従来の6-8%から3-5%に引き下げる方針を発表したためです。こちらについてはリスクではあるものの引き下げた根拠としてCAPMという国際的に認められた基準をもとにしているため大きな問題(長期的な大減配)にはならないだろうと思っています。レベニューキャップについては詳細をまとめて別途記事にしようと思います。
それでは、NGGの1株配当(DPS)と増配率を見て行きましょう。グラフを見やすくするために1998年(44.7ペンス)と2017年(84.375ペンス)の特別配当は除外しています。
NGGのような送電、ガス供給会社の強みは、インフレなどの設備費の圧迫などで利益がでなくなった場合、電気料金、ガス料金の値上げを行えば価格転嫁できることです。間違った経営さえしなければ、会社が無くなることはありません。
配当を貰うのではあれば配当落ち日までに、株を購入すれば良く、NGGの場合5月末と11月20日ごろが配当落ち日になります。
NGGはニューヨーク市場でもADR(米国預託証券)として取引されていて現地税約10%が非課税となるためその分お得な銘柄になります。
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