午前の為替予想は… 懸念材料多く上値が重い 春闘結果に注目
作成日時 :2025年3月14日7時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉
ドル円予想レンジ
146.700-148.700円
前日の振り返りとドル円予想
昨日のドル/円は終値ベースで約0.3%下落。植田日銀総裁の発言が円買い要因として材料視された。また、根強い米景気後退懸念や米政府機関閉鎖への警戒感などを背景に米主要株価指数がそろって大幅に下落したことで、リスク回避の円買いが強まると一時147.41円前後まで下値を広げた。
本日は日本で春闘の第1回回答集計結果が発表される。市場では前年に近い5%台前半の賃上げ率になると予想されており、予想を上回る結果となれば、日銀の利上げ前倒し期待につながるだろう。NY時間には米3月ミシガン大消費者態度指数が発表される。米国の景気減速懸念が根強い中、結果に注目が集まる。その他、米政府閉鎖懸念や貿易戦争の激化、ウクライナ停戦期待の後退など、市場がリスク回避姿勢を強める懸念材料が多い。仮に米政府機関閉鎖が回避されたとしても、その他の懸念材料が残っている。ドル/円は148円台半ばから上の水準での上値は限定的となりそうだ。
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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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ドル円午前の為替予想 懸念材料多く上値が重い 春闘結果に注目
11月のFOMCでは、全会一致で0.25%の追加利下げが決定された。これは9月に実施された0.5%の大幅利下げに続くもので、2会合連続の引き下げとなった。参加者は、高金利を維持することで景気にブレーキがかかる一方で、利下げを行うとインフレ再燃の懸念が高まることを指摘している。
海外市場では、明日(28日の)サンクスギビング・デーを前にドルのロングポジションを軽くする動きが見られた。ドル/円は前日の安値(153.90円)を抜けると、夜遅くには一時152.98円まで円高に動いた。この日公表されたFOMC(連邦公開市場委員会)議事録には、12月利下げを見送るような意見はなく、予想よりも「ハト派」的だったこともドル売り材料となった。 24時間のレンジ幅は1.51円。
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