来週の為替予想(ユーロ/円 ポンド/円) 「ドイツ議会の行方を注視」ハロンズ FX 2025/3/16 #外為ドキッ

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来週の為替予想(ユーロ/円 ポンド/円) 「ドイツ議会の行方を注視」ハロンズ FX 2025/3/16 #外為ドキッ
 

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人
執筆日時 2025年3月14日 16時05分

ドイツ議会の行方を注視

ユーロ/円・ポンド/円、底堅い

ユーロ/円、ポンド/円は上昇。ウクライナ問題の進展期待から投資家のリスクセンチメントが改善して、円を売り直す動きが強まったほか、英国やドイツなどの国債利回りが上昇したことにサポートされ、ユーロ/円は162.359円、ポンド/円は193.102円までそれぞれ買い戻されました。その後は、EUが米国の鉄鋼・アルミニウムへの25%関税に対して報復関税を仕掛ける方針が伝わると、欧州経済への不透明感からユーロ/円やポンド/円は上昇幅を縮める場面はありましたが、ポジションの傾きの修正から円を売り直す動きが続き、ユーロ/円やポンド/円は底堅い展開となりました。(各レート水準は執筆時点のもの)

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※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

イングランド銀行、据え置き優勢

ドイツの財政政策転換を受けて以降、ユーロは底堅い展開が続いています。ただ、そのドイツでは、債務ブレーキ緩和を巡る議論が与党側と緑の党との間でまだまとまっていません。与党側が示した現行案は他用途への支出余地が広すぎると緑の党が反対しているのが原因です。新議会が発足する3月25日以降では、議席数が変わり法案通過の3分の2の賛成確保が難しくなるため、それまでに与党側は上下院で財政パッケージの通過を目指しています。合意が遅れれば、早期実現が遠のくことになり欧州への期待感が縮小して、ユーロの上値を重くする危険はあります。

英国では英中銀による政策金利が発表されます。未だベイリー総裁は段階的な利下げの意見を変えていないと思われ、今会合では金利は据え置かれると考えています。ただ、これまで約3カ月に1回のペースで利下げをしていることもあり、次回は5月か6月にも追加利下げを実施するのではと目されています。そのため、投票結果が注目されそうです。2月に50bpの引き下げを支持したマン委員とディングラ委員に引き下げ支持が留まるようなら、イングランド銀行のタカ派期待からポンドがもう一段上方向を試すかもしれません。逆なら、ポンドには調整売りが強まりそうです。何れにしても予め方向性を決めるのではなく、結果を受けて流れについていく方が良いのではないかと、考えています。

ユーロ/円、三役好転間近に迫る(テクニカル分析)

ユーロ/円は、日足一目均衡表での強い買いシグナルとなる三役好転の状態になりかけと言った感じで、地合いは徐々に改善しています。三角保ち合いのレジスタンスラインや162.95円付近を推移する200日移動平均線を明確に超えられれば、165.00円まで戻す期待も高まります。目先は161円から163円付近の抵抗帯を越えられるかどうかが注目されます。

また、ポンド/円はこれまでのディセンディングトライアングルを上抜けして、今度は新たにアセンディングトライアングルに持ち込む格好になっています。レジスタンスラインと見られる193.00円を上抜けすれば、195.00円まで視線が上がりそうです。ただ、193.00円を上抜けできないようなら、支持線が推移する189.00円付近までの調整も想定されそうです。慎重に押し目を買い拾いたいと、考えています。

【ユーロ/円チャート 日足】

EUR/JPY日足チャート
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:EUR/JPY:158.500-164.500

【ポンド/円チャート 日足】

GBP/JPY日足チャート
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:GBP/JPY:188.500-195.000

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一言コメント

つい先日雪が降ったかと思えば、今度は気温が20℃近くまで上昇して温暖さが激しいですね。体調管理にお気を付けください。

 
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来週の為替予想 ユーロ 円

次にユーロ/円のチャートです。

先週(3月3日週)のユーロ/米ドルは、米ウ首脳会談が決裂したことで欧州がまとまってウクライナを支援。さらにドイツではCDU/CSU(キリスト教民主・社会同盟)とSPD(社会民主党)が軍備拡大のためにGDPの1%を超える防衛費を憲法が規定する財政均衡の義務付け対象から除外することで合意しました。これまでは財政均衡が財政出動の足枷になっていた面もあり、大きな変化が見られるかもしれません。

先週(3月3日週)は3月3日の動きがその後の展開を物語っていたようで、三村財務官の円安懸念発言で円買いが先行したもののすぐに買い戻しが入り151円台前半をつけましたが、トランプ大統領が人民元安と円安を名指しで批判し関税を課すと発言したことで149円目前へ円買いの動きが強まるスタートを切りました。

その後も3月3日のトランプ大統領の発言が尾を引いて4日には148円近くへと一段の円高が進行しました。その後に5日朝には米ドル買い戻し局面で150円の大台超えとなりましたが、絶好の戻り売り場となり、改めて円買いの流れとなりました。雇用統計の前哨戦となるADP全国雇用者数も予想より弱く下押し。NY後場にはメキシコ・カナダの自動車関税1ヶ月延期で6日朝に向け買い戻しが入りましたが、ここも戻り売り。

また、テクニカルの項で詳細は見ていきますが、これまで強いレジスタンスとなっていた1.05ドル台前半を上抜けたことでテクニカルな買いが入ったこともユーロ大幅高の原動力になったと見てよいでしょう。

ドルの代替通貨としての役割や、実際に世界の為替取引の約四分の一がユーロドルということもあり、ドルが上がるとユーロが下がり、ユーロが上がるとドルが下がる傾向にある。 中東・東欧・ロシア・アフリカとの関係が、他の先進国よりもつよく、これらの国で有事が起こった際には売りが出る傾向がある。

2024年149営業日目は153.87円からスタート。円高の流れは続き、東京時間夕方までに153円台をスルーして、さらに152.00円を割り一時151.93円まで円高が進んだ。ただ、この水準では買い戻しもありすぐに152円台に戻した。

3月6日の東京後場には連合の賃上げ要求6%のニュースに加え、日銀の早期追加利上げ観測も出て、147円台前半へと更に円高が進みました。7日の米国雇用統計も各指標が軒並み予想よりも弱かったことから一時146円台へと入り込み、引けにかけては週末前のポジション調整も出て148円へと戻しましたが、上がったところではカウンターで米ドル売りという流れが定着してきた一週間となりました。

来週さらに大荒れ予想のドル/円相場、円高と円安のメドは?

ユーロ/米ドルのチャートから見ていきます。

1999年に誕生した欧州の統一通貨。EU加盟全28か国中19か国で採用されている。統一通貨により域内の貿易障壁をなくし、単一市場を形成することで、域内の経済成長に寄与する。一方で、統一通貨の性格上、各国は経済状況に合わせた柔軟な金融政策の実施が難しい。また、単一市場を維持するために、財政赤字が単年度でGDPの3%を超えないこと、累積の国債残高がGDPの60%を下回ることという制限がかかっている。こうした状況から加盟国の一部でユーロに対して批判的な姿勢が見られ、ユーロ懐疑派が選挙で躍進する場面がみられる。 世界の外国為替市場ではドルに次いで取引量第2位。第3位の日本円とかなりの差があることもあり、ドルの代替通貨として、基軸通貨の役割を果たしている。 ユーロ圏全体の経済指標に加え、域内最大の経済大国であるドイツの経済指標でも相場が変動する。その他の加盟国の経済指標に対する注目度は低い。

7月25日(木曜)のドル/円相場は、前日比0.09円の「円安」だった。

日足チャートではユーロが対米ドルだけでなく対円でも上昇したことで2月高値を上抜ける流れとなってきました。移動平均線は先週示した通り既に2月28日にゴールデン・クロスが発生していましたので、短期的には素直に移動平均線の方向についていくことが正しかったようです(図表6)。週足が難しいチャート形状となってきたことから、当面は日足チャートで短期的な見方を中心とした方が良さそうです。

7月のドル/円のレンジは、151.93円から161.95円。 レンジ幅は10.02円。 高値と安値の50%(中間点)は、156.94円。 現在の水準は、中間点よりも「円高」。 安値と中間点の50%は154.44円。現在レートはほぼこの水準にある。

日銀が3月19日の会合で追加利上げに動く可能性は低いものの、インフレ、賃上げと環境は整いつつあり、会合後の総裁会見では追加利上げが速まることへの言及はあるかもしれません。また米国の経済指標も予想よりも弱いものが増えてきていることから米金利は低下傾向にあります。日米の方向性が異なることから10年債利回り差は先週2.74%台へと縮小、更なる円高思惑の大きな要因となっています。懸念があるとすると、シカゴ通貨先物の円買いポジションが13.3万枚を超える史上最大の円買いに膨らんでいて、そろそろポジション調整も入るのではないかという見方がある点でしょうか。

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