
今晩は底堅い展開か。
昨日は水曜日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で年内2回の利下げ見通しが維持されたことや、経済指標が総じて良好な結果となったことで上昇する場面もあったが、関税を巡る不透明感などが意識され取引終盤にかけて失速した。ダウ平均は285ドル高まで上昇後、11.31ドル安(-0.03%)で終了し、S&P500とナスダック総合もそれぞれ0.22%安、0.33%安と反落して終了した。週初来ではダウ平均が1.12%高と3週ぶりの反発ペースとなり、S&P500も0.42%高と5週ぶりの反発ペースとなった。一方、ナスダック総合は0.35%安と5週続落ペースとなった。
引け後の動きでは予想を上回る決算や見通しが好感されたマイクロンが時間外で約1%高となった一方、利益が予想を下回ったフェデックスが時間外で5%超下落。ナイキも決算が予想を上回り、時間外で一時4%超上昇したが、5%超下落して終了した。
今晩はナイキやフェデックスの下落が見込まれることや、週末の取引で関税問題を巡ってホワイトハウスからのニュースを警戒する展開が予想されるものの、FOMCで年内2回の利下げ見通しが維持されたほか、昨日の経済指標がおおむね良好だったことでセンチメントもやや改善しており、底堅い展開となりそうだ。前週まで4週続落したS&P500のプラス圏での終了が期待される。
今晩は主要な米経済指標の発表はないが、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁の講演が予定されている。企業決算は寄り前にカーニバルが発表予定。
(執筆:3月21日、14:00)
(小針)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
見通し NY株見通し底堅い展開か 年内2回の利下げ見通しを背景に
●日本は、インフレ圧力の継続により個人消費が力強さを欠くものの、賃金の上昇、経済対策(定額減税・給付金)、設備投資の回復、インバウンド消費の増加、底堅い米景気を背景に持ち直し、緩やかな成長軌道を辿る見通しです。
●中国は、不動産市場の低迷に加え、海外企業の投資減少や若年層の雇用悪化などから個人消費も力強さを欠き需要不足が続くことから、景気の回復ペースが鈍化するとみられます。ただし、金融緩和や政府の住宅対策、拡張財政により急激な減速は避けられる見通しです。
●FRBは9月のFOMCで、政策金利(フェデラルファンド(FF)金利)の誘導目標を0.5%引き下げ、4.75~5.00%としました。FOMC参加者による金融政策の見通しは、年内2回の会合でさらに0.25%で2回分の利下げを行い、26年にかけて緩やかなペースで利下げを継続する内容となりました。
今週の米国株は高値圏で推移しそうだ。17〜18日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げが確実視されることがハイテク株などの支えになる。利下げの幅や政策金利見通し(ドットチャート)次第では、相場が急変動する可能性もありそうだ。
原油価格は、中国景気の先行き不透明感が強いなか、石油輸出国機構(OPEC)が2024年の石油需要見通しを引き下げたことなどから下落しました。
コメント