「ドル/円」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
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最新のマーケット情報まとめ
日銀会合とFOMCの結果
– 日銀会合とFOMCが今週あったが、市場の見方を大きく変える内容ではなかった
– 両会合ともトランプ関税を念頭に不確実性を強調する印象が強かった
– 日銀は緩やかな利上げ継続の方針を示した
– FOMCは緩やかな利下げ継続の方針を維持
FOMC利下げ見通し
– ドットチャートによると年内の利下げ予想中央値は前回12月から変わらず年内2回が最多
– 年内1回以下の利下げと見る委員が8人存在
– 要因はトランプ関税への不透明感とそれによるインフレ懸念
– 市場予想:5月は見送り、6月に8〜9割の確率で追加利下げ、9〜10月に2回目の利下げ
– 市場では年内3回の可能性もまだくすぶっている
日銀の利上げ見通し
– 5月の次回会合での利上げもまだ可能性がある
– 市場の見方としては6月が半々、7月がメインとの見方
– 春闘第2回回答結果は前回からあまり変わっていない(54.6%→54.0%)
テクニカルポイント
– ドル円は20日線・10日線を上抜け、移動平均線も上向きに切り替わっている
– 目先は150円が上値抵抗、その先は151.30円をも抵抗になる
– 151.30円を上抜けると高値切り上げとなり、154円付近を目指す展開も
– 逆に2つの移動平均線を下抜けると、再び146.5円を視野に入れた展開に
IMMポジション
– 円ロングポジションが最大の状況が続いている
– 151.30円を抜けると下落トレンドの見方が解消され、上昇方向に向かいやすくなる
– 151.30円を抜けた場合、ポジション解消の動きが出る可能性
来週の注目イベント
– PMI発表(米景気減速懸念の確認)
– PCEデフレーター発表(米インフレ状況確認)
– 日銀会合の主な意見公表
結論
– 大きなイベントを終え、来週は方向感が出にくい相場展開が予想される
– 150円を挟んだレンジ相場が継続する可能性が高い
– 上値は151.30円、下値は146.5円が当面の重要ポイント
– この151.30円~146.5円のレンジ内での動きが続く見通し
– 経済指標の結果を受けた相場の反応を見極めることが重要
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『最新のドル/円相場を解説』
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。

外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)
2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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