トルコリラ/円 見通し「政治リスク高まり一時急落…インフレ再加速を避けたい中銀は介入と利上げで対応」注目の高金利通貨 3月23日号

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トルコリラ/円 見通し「政治リスク高まり一時急落…インフレ再加速を避けたい中銀は介入と利上げで対応」注目の高金利通貨 3月23日号

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メキシコペソや豪ドルなど投資家にとって魅力的な通貨の最新状況について、これまでの動向や注目ポイントについて解説します。

作成日時 :2025年3月21日14時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
X(Twitter)@KandaTakuya

執筆:外為どっとコム総合研究所 神田 卓也

トルコリラ/円(4時間足)

※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照

先週のトルコリラ/円は政治リスクで最安値更新

 週明け17日に4.029円前後で寄り付くと、18日には4.083円前後まで強含むなど底堅く推移していましたが、19日の欧州市場入りと同時に急落。この日、トルコ当局は次の大統領選の有力候補と目されていたイマモール・イスタンブール市長を汚職などの容疑で拘束。エルドアン大統領にとって強力なライバルなだけに、イマモール氏の拘束は政権による追い落としとの見方が強く、市場はきわめてネガティブな反応を示しました。トルコ株やトルコ国債が急落。通貨リラは対ドル、対円、対ユーロでいずれも一時10%を超える暴落となりました。対円では一時3.498円前後まで急落(約13.7%安)して史上最安値を更新。その後は、トルコ中銀のリラ買い介入(19日)や翌日物金利の緊急引き上げ(20日)で3.946円前後まで下げ幅を縮小しました。21日の東京市場では3.8~3.9円台で推移しています。

今週のトルコリラ/円の注目ポイントは政治動向と中銀の対応

 トルコ中銀は先週20日に緊急会合を開き、政策金利とは別の翌日物貸出金利を44.0%から46.0%に引き上げました。政治リスクを嫌気してリラが急落した当日の19日には、推定80~90億ドルの外貨売り・リラ買い介入を実施した模様です。大幅な利上げによってようやく鈍化し始めたインフレを再び押し上げる可能性があるリラ安をなにがなんでも阻止したいという中銀の姿勢が滲む一連の対応です。当面は、もしリラが再び急落する局面があれば同様の対応を取る可能性が高そうです。なお、トルコの外貨準備は一年前の同時期に比べ約37%増えていることから、リラ買い介入のために必要な外貨がすぐに枯渇するリスクは小さいと考えられます。ただし、政治リスクの高まりは海外勢のリラ売りだけでなく国内の企業や家計によるリラ資金の流出を強めかねません。そうなると、介入ではリラ安を止められなくなるでしょう。リラは今後しばらく、当局に拘束されたイマモール氏の動向や、世論の動向などを気にしながら神経質な値動きが続きそうです。

 

今週のトルコリラ/円の見通し

予想レンジ
3.700円~4.075円
基調
波乱含み

今週の注目ポイント
☆ トルコ政治
☆ トルコ中銀
・ 主要国株価、国際商品価格

 

トルコリラ/円(TRY/JPY) FX為替レート・チャート

 
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株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。

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2029年3月のトルコリラ円見通し

実質金利がプラスに転換されましたが、マイナス状態だとトルコリラは売られる可能性が高くなります。

2028年12月のトルコリラ円予想。当月始値 2.622、最低 2.622、当月最高 2.710。平均 2.656。月末 2.670。変更 1.8%。

2024年のトルコリラ/円は、ここ数年のような「暴落」はなかったものの、それでも大きく反発することはなくじり安が続いた。こうした中で、12月6日現在で4.6円程度の52週MAに近い水準での動きとなってきた。

インフレ率が上がれば、お金の価値が下がるので当然トルコリラは売られます。

2029年3月のトルコリラ円見通し。当月始値 2.580、最低 2.499、当月最高 2.580。平均 2.549。月末 2.537。変更 -1.7%。

2027年1月のトルコリラ円見通し。当月始値 3.165、最低 3.024、当月最高 3.165。平均 3.106。月末 3.070。変更 -3.0%。

3月24日(月曜日)のトルコリラ円見通し: 為替レート 3.970、 最高 4.030、最低 3.910。 3月25日(火曜日)のトルコリラ円予想: 為替レート 3.939、 最高 3.998、最低 3.880。 3月26日(水曜日)のトルコリラ円見通し: 為替レート 3.831、 最高 3.888、最低 3.774。 3月27日(木曜日)のトルコリラ円予想: 為替レート 3.836、 最高 3.894、最低 3.778。 3月28日(金曜日)のトルコリラ円見通し: 為替レート 3.841、 最高 3.899、最低 3.783。

2028年8月のトルコリラ円予想。当月始値 2.822、最低 2.696、当月最高 2.822。平均 2.769。月末 2.737。変更 -3.0%。

8月5日にトルコリラ円は、安値4.13レベルまで下落する局面が見られた。今日以降4.166レベルのみならず、4.13レベルをも難なく下方ブレイクする場合は、61.8%水準4.10のトライが視野に入ろう。

2029年2月のトルコリラ円予想。当月始値 2.641、最低 2.541、当月最高 2.641。平均 2.601。月末 2.580。変更 -2.3%。

それでも、非常識なインフレ対策、それを受けて終わりの見えないインフレ悪化、ハイパー・インフレ化の中では、トルコリラはとても買えない状況が約10年にも渡り続いてきた。

しかし、FRBの政策転換が意識されても対米ドルでトルコリラは下落し続ている。そして、ドル円はトレンドの転換を意識する状況にある。これらの動向を考えるならば、トルコリラ円の買いは“超”短期の勝負と意識し、リミットやストップでのリスク管理を徹底したい。

2026年11月のトルコリラ円見通し。当月始値 3.168、最低 3.168、当月最高 3.312。平均 3.228。月末 3.263。変更 3.0%。

トルコリラ/円は、2014年から長期下落トレンドが展開しているが、その中で基本的には52週MAを超えられない状況が続いた(図表6参照)。その意味では、この52週MAを大きく越えられるかは、長く続いた下落トレンドの底打ちの目安の1つとして注目されそうだ。予想レンジは3.5~5円。

トルコリラ/円の52週MAは、足下で5円程度。その意味では、トルコリラ/円の反発があくまで一時的に過ぎないなら5円前後までがせいぜいだろう。ただし、この52週MAの5円を「大きく」「長く」上回るようなら、トルコリラ/円は約10年も続いた長期下落トレンドについに終止符を打ち、上昇トレンドに転換した可能性が高くなる。それは、これまでのトルコリラ長期下落トレンドが展開する中で起こらなかった値動きだからだ。

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