FX予想:豪ドル売り戦略|米ドル円はニュートラルに向かう 2025/3/24(月)井上義教【FX/為替】#外為ドキッ

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FX予想:豪ドル売り戦略|米ドル円はニュートラルに向かう 2025/3/24(月)井上義教【FX/為替】#外為ドキッ
 

全体的には中立(ニュートラル)傾向が強い 【明快!テクニカルレビュー】

動画配信期間:公開日から3カ月間

相場分析ポイント解説

全体的な市場状況

現在の相場は方向感が出ず、勢いが続かない状態が続いている
「落としどころがない」「捉えどころがない」状態で、売買判断が非常に難しい
長い時間相場を見ているベテラントレーダーでも判断が難しい難易度の高い相場
多くの通貨ペアがニュートラル(中立)の状態に向かっている傾向
今に始まったことではないが、依然として方向感の出ない動きが続いている

ドル円

長期移動平均線が上方に位置しており、下側で動いている間は買いエントリーが難しい
先週の水曜日や金曜日のように、売りエントリーも難しい状況
下がらない相場で、下がらないことがわかっていれば買いで入れるが予測困難
チャートを見ても売り買いの判断がしにくい状態が続いている

ユーロ円

先週後半の動きは良くないが、それまでの「貯金」(プラス要因の蓄積)がある
長期移動平均線がほぼ横ばい、中期が上昇、短期が下落という状況
実態線が若干下向き傾向
ニュートラルゾーンに向かいつつある状態と判断せざるを得ない
チャートからは売りのサインも買いのサインも明確に出ていない

ポンド円

ユーロ円と概ね同様の動きを示している
先週の月曜・火曜日の動きは強く見えたが、その後2-3円簡単に売られる状況
高値で買った投資家は損切りを余儀なくされる厳しい状況
売りでエントリーすると簡単に持ち上げられるリスクもある
全体的にニュートラル傾向だが、若干売り方向に傾いている

豪ドル円

木・金曜日に大きく下落し、月曜日の陽線を包み込んで下に抜けている
ユーロ円などと比較すると、中期・長期移動平均線が支えになっている点が異なる
実態線の上側に中期・短期・長期の三本の移動平均線がある
RSIはゴールデンクロスを形成しているものの、ゼロライン下での推移が続いている
通貨ペアの中でリスクチェックするなら、売りでエントリーできるのは豪ドルという判断
豪ドルが円高方向に先導するようになれば、他の通貨ペアも円高に進む可能性

ユーロドル

売りポジションを持ち、下落を待つが良いのでは

ポンドドル

先週月曜日の休みを金曜日に切り下げる展開
終値ベースで直近安値を更新した
若干弱含みの印象
ガンガンの売りではないかもしれないが、押し目買いには適さない状況
現在のレベルで買うのはリスクが高いと判断

豪ドル/米ドル

豪ドル/円と同様に下落傾向が見られる
先週火曜日から4連続陰線で下落
チャート的には悪そうに見えるが、1本の陽線が出ればニュートラルに戻る可能性もある
週明けの値動きが今後の方向性に重要な影響を与える
チャート的には良くない状態で、売り方向に傾いている

トランプ大統領の政策とドル相場

選挙前は「トランプ減税」と言っていたが、現在は「トランプ関税」という形に変化
毎日のように何かしらの発言があり、どちらかというとドルの売り要因になっている
ドイツの財政問題などもあり、一気にドル安に動いた
先週後半の動きを見ると完全に息切れの印象
売りポジションが残っていれば買い戻しは入るが、短期移動平均線が一気に下向き
買い方は完全に戻り売りスタンスに入っていると判断せざるを得ない

結論

現在の市場は非常に難しく、方向感が出ない状態が続いている
全体的には中立(ニュートラル)傾向が強い
通貨別では、豪ドルについては若干の円高方向、ドルは若干のドル高方向の可能性
原油については上昇余地ありと分析
市場がファンダメンタルズとテクニカルが合致する方向に早く動くことを期待

市場環境の難易度

相場が回を重ねるごとに難しくなっている印象
「サスケのよう」と例えられるほど、分析・予測が困難になっている

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井上義教 氏
株式会社チャートリーディング 代表取締役 昭和39年東京都生まれ。 昭和63年大阪大学経済学部卒業、同年大和銀行入行、平成3年よりロンドンの証券現法にてディーリング業務に従事。 平成15年に退社するまで為替・債券・スワップ市場を歴任、チーフディーラーとしてチームを統括。 平成28年 株式会社チャートリーディング設立とともに代表取締役に就任。
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FX予想豪ドル売り戦略米ドル円はニュートラルに向かう 2025 3

世界各国のロシアに対する経済制裁強化により、ロシア産エネルギー資源禁輸の懸念が資源価格上昇を引き起こし、電力といった我々にも身近なところで影響を与えました。オーストラリアは液化天然ガス(LNG)の輸出シェアが産油国カタールを押さえ第1位(2021年度)であり、世界情勢がより一層の“脱ロシア”へと加速した場合、ロシアに代わる新たな調達先としてのニーズを満たすかもしれません。

豪州は中国との貿易関係が強いことから、豪ドル/米ドルは上海総合指数など中国株との間に一定の相関関係が確認できます(図表3参照)。中国株の長期下落傾向が、小動きが続く中でも豪ドルの下落要因になっていた可能性はあるでしょう。

豪ドル/円は2024年7月にかけて110円寸前まで上昇し、2007年に記録したこの間の高値を更新しました。これは米ドル/円が161円まで展開する「歴史的円安」となるなど、円全面安が展開した影響が大きかったでしょう。このため、米ドル/円が8月にかけて一転して暴落すると、豪ドル/円も90円割れ寸前までやはり暴落となりました(図表5参照)。

このことから、3月は「5日と27日の全体的な英ポンド高」と、「20日と26日の英ポンド高・円安」アノマリーに注目です。

次は日足の統計データの中から、3月に注目したいアノマリーを紹介します。

■ユーロドル かなり買いにくくなってのでは・・・ 先週は、火曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。先々週の週末の流れを引き継ぎ、週初はしっかりした形の推移が続きました。火曜日に先々週の高値を終値ベースで抜いてきたことから、さらなる上伸への期待が高まりましたが、水曜日以降は全く期待外れの動き。陰線が3本続いて先々週の安値をも下回る形に陥ってしまいました。移動平均線は、3本とも上昇しています。通常、3本の移動平均線が上昇傾向を示す時は上昇トレンドに乗っているケースが多いのですが、今回は実体線が先週後半の下落で短期の移動平均線水準を明確に下回り、短期の移動平均線自体もすでに下落基調に舵取りを変えてきています。こういった情報状況を考えると、接近しつつある中期の移動平均線のサポート力が試される状況と言えるかもしれません。今週は、気持ち売り先行スタンスで臨みたいところです。3月上旬の上伸の勢いの記憶が残っているため、どうしても買い先行スタンスを取りがちという状況は理解しますが、一方で先週後半の下落は買い方にかなり大きなダメージを与えているような気がします。特に水曜日の下ヒゲを木曜日の胴体部分、木曜日の下ヒゲを金曜日の胴体部分で埋めてしまっていて、買い方は戻り売りスタンスに徹する可能性が高いと考えてよいのではないでしょうか。

金利差は、為替相場の変動率(ボラティリティ)に大きく影響することから、大幅な金利差のある米ドル/円やクロス円が歴史的大相場を展開したのに対し、豪ドル/米ドルのような対米ドルでの取引「ドルストレート」は小動きの状況が続いたということでしょう。このような金利差に著変なければ、2025年の豪ドル/米ドルも小動きが続く可能性が高いのではないでしょうか。

豪米2年債利回り差は、足下で0.2%程度の豪ドル劣位です(図表2参照)。その一方で、日米2年債利回り差米ドル優位は3%を大きく上回っています。2022年の歴史的インフレ以降、先進国は軒並みインフレ対策で大幅な利上げに動いたのに対し、当初日本だけは金利上昇を抑制する政策を続けました。その結果、日本と米国など先進国の金利差は円劣位が大幅に拡大した一方で、日本以外の先進国間の金利差拡大は限られました。

一方、月足で3月に「英ポンド高・円安」のアノマリーがあった英ポンド/円は、5日と27日には目立った傾向がなく、20日と26日、さらに今年(2025年)は日曜日ですが30日に上昇アノマリーがあります。

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第123号 加入協会 日本証券業協会 金融先物取引業協会 第二種金融商品取引業協会 日本投資顧問業協会 トレイダーズ証券は、上場企業トレイダーズホールディングス(スタンダード市場上場8704)の100%子会社です。

豪ドル/円の5年MAかい離率は、2024年7月に110円まで上昇した局面で25%程度まで拡大しました。これは、2007年に記録した過去最高にほぼ肩を並べるものでした(図表7参照)。その意味では、5年MAとの関係で見た場合、2024年の豪ドル/円はほとんど過去最高の「上がり過ぎ」という動きだったのでしょう。

以上を踏まえると、2025年の豪ドル/米ドルは、2024年のレンジを下方修正し、0.6~0.7米ドル中心での展開と予想したいと思います。

下の表は世界の主要な株価指数の過去20年間の月足を調べた中から、注目したい株価指数の「陽線」の出現回数と「陰線」の出現回数をまとめたものです。

さて、オーストラリア経済に目を移すと同国経済は2018年までの28年間にわたり年度単位でのプラス成長を実現してきています。ですが、新型コロナウイルス感染拡大やドル需給問題などの影響によって2020年の経済成長率はマイナスに転じてしまいました。しかし、新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた初期から財政・金融双方において大胆な支援策を打ち出したことによって同国経済は他国と比べ悪化せず、結果的に早い段階でコロナショック以前の水準を回復するとその後も着実な成長を続けています。

ちなみに、3月は一部のトレーダーや市場参加者の中で、「日本企業による円転ニーズの高まりが影響して円高になりやすいアノマリーがある」と話題になることがあります。これは「年度末の3月は決算期を迎える日本企業が多く、輸出企業を中心に保有している外貨を日本円に交換する動き(=レパトリエーション)が強まる」と考えられているからです。

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