ユーロドル、目先は押し目買い戦略!【外為マーケットビュー】
配信期間:公開日から2週間
※原則隔週の配信となります。次回配信は4月8日 (予定)
外為市場に長年携わってきたコメンテータが、その日の相場見通しや今後のマーケット展望を解説します。
動画の要約・まとめ
海外市場の動向
昨日の海外市場では特に注目される経済指標の発表はなかったが、アメリカのPMI速報値で製造業は50を下回る一方、サービス部門の数値が大幅に改善した
トランプ大統領が4月2日に予定されている関税措置において、多くの国に対して軽減措置を認める可能性があるという姿勢の緩和が好感され、リスクオンの動きにつながった
株式市場は大幅上昇、円の全面安となり、ドル円も150円台後半で引けている
ドル円の分析
短期トレンドは上向き:1月10日につけた158円87銭からの下落傾向から抜け出しつつある
3月11日につけた146円55銭を起点として下値を切り上げてきており、上値が広がる可能性が出てきている
中期トレンドはまだ弱く、200日線は151円台後半にある
短期的な注目ポイント:149円50銭を下回ると目先天井を確認した可能性
円高に転じる可能性:147円を下回ると再び円高ドル安の流れになり、145円や144円方向へ
ユーロドルの分析
現在1.08前後まで下落してきているが、サポートラインは1.05あたりにある
1.07の60-70銭を下回ると、さらに1.06台へ下落する可能性
ドイツの財政拡大やユーロ圏全体での軍事支出拡大の動きがあり、大幅な下落は見込みにくい
ユーロ円の分析
週足では上値抵抗を上ヒゲで抜けたが実体では抜け切れていない
163円50銭以上で週足が終われば上昇トレンドが強まる可能性
短期トレンドはユーロ高の動き
160円50銭を割り込むと短期トレンドが変化し、158円や156円のサポートを試す展開に
豪ドル円の分析
中期トレンドはまだ弱く、96円台後半にレジスタンスラインがある
短期的には上値トライの動きだが、94円台の抵抗を上抜けられるかが焦点
93円50銭を下回ると下値リスクが高まる
結論
トランプ大統領の関税措置緩和姿勢が好感され、リスクオンの動きが広がっている。ドル円は短期的に上昇トレンドだが中期的にはまだ弱い。株式市場は短期的に上値トライの動きが強まるが、各指標とも重要な抵抗レベルを控えている。今後1-2週間は上昇の期待があるが、特定の価格帯でのサポート・レジスタンスに注意が必要。
目次
00:00 ドル円 日足分析
04:44 ドル円 週足分析
06:48 ユーロドル 週足分析
09:08 ユーロ円 週足分析
11:09 ユーロ円 日足分析
13:24 豪ドル円 週足分析
14:58 豪ドル円 日足分析

川合美智子氏
外国為替ストラテジスト
旧東京銀行(現、三菱UFJ銀行)在勤の1980年より、テクニカル分析の第一人者、若林栄四氏の下でテクニカル分析を研究、習得する。同行退職後、1998年まで在日米銀などでカスタマー・ディーラーや外国為替ストラテジスト、資金為替部長を歴任。現在は外国為替ストラテジストとして、テクニカル分析に基づく為替相場レポートを発信中。各種メディアへの出演も多数。
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ドル円解説 上昇続くが油断はできない151円台後半を抜けられるか長期円高トレンドは変わらず FX
10月24日(木曜)のドル/円相場の終値は151.83円。前日比0.93円の「円高」だった。
楽天FXで取引していただいている個人投資家の10月25日時点のドル/円のオープン(未決済)ポジションは、数量比率でドルショート50%に対してドルロング50%と中立状態になっている。
そうなると、米ドル全体の反発につれ、米ドル/円もある程度の切り返しが推測されるが、仮にユーロ/円の頭打ちや続落がより鮮明になれば、米ドル/円が151円台よりも上の水準に定着するのは容易ではないだろう。ゆえに、米ドル/円の戻り売り、というメインスタンスは変わらないが、安値を更新するまで、時間がかかることも覚悟しなければならないか。
むしろ、この間、ユーロや英ポンドなどが対米ドルで大きく切り返してきたから、米ドル全体の反発があれば、比較的、値幅をもって調整してくるのでは、と推測できる。
最後に誤解されないよう強調しておきたいが、ドルインデックスの反発があっても、それはブル(強気)トレンドへの復帰ではなく、あくまでスピード調整である。したがって、ユーロ/米ドルも調整が済めば、再び押し目買いの好機に恵まれるはずだ。次のチャンスまでに少し時間がかかるかもしれないが、大きな方向が間違っていない限り、マーケットの変化を楽しみにしておきたいところだ。
(ブルームバーグ): 7日の東京外国為替市場で円は対ドルで下落に転じ、151円台後半で推移している。日本銀行の利上げ観測などを背景に2カ月ぶりの高値を更新した後は、事業会社や個人投資家のドル買い・円売りが優勢になった。
IMM通貨先物市場(CFTC建玉報告)における、投機筋の米ドルに対する円のポジションは、大幅な円の買い越しの整理が進行していると推測できるが、それを根拠に米ドル/円のトレンドが大きく修正され、再び円安方向へシフトする、といった見方には同意できない。
この日のドル/円は「介入警戒感」もあって一息ついたが、 来週の金融政策決定会合で、日銀が「円安容認」と受け取られるような決定をするならば、160円に向けた円安がリスタートする可能性もある。
個人投資家のドル/円の見通しは、「151円台をキープする限り、円安継続」!
さらに金利差から見ると、主要なクロス円の切り返しに行きすぎの感じが目立っているので、主要なクロス円の調整が鮮明になれば、米ドル/円の頭も押さえ込まれる可能性がある。
米ドル/円は大きな下落トレンドを維持しているが、そもそも「下げ切っていなかった」からで、引き続きまだら模様の動きではないかと思う。
オープンポジションの価格分布をみると現在の水準(151.80円)から円安方向は、ドルロング/円ショート(赤色のバー)が、ドルショート/円ロング(青色バー)より相当多くなっている。昨日のドル/円が152.80円から151.55円まで下げる過程で、152円台前半から後半のロングを持たされてしまったようだ。
7月に日銀が利上げを決定した大きな理由のひとつに「円安が物価上昇に与える影響」が掲げられている。
2024年214営業日目は152.64円からスタートした。高値は東京時間朝の152.84円と伸びなかった。前日の高値(153.19円)には届かなかった。その後は徐々にドル売りに押された。海外市場で152.00円を割ると、未明には151.56円まで下値を広げた。もっとも前日の安値(150.97円)まで下げることはなかった。
下のドーナツグラフは、楽天FX口座における個人投資家の最新の売買比率(売りと買いの数量の割合)で、外側のドーナツは「建玉(保有ポジション)」、内側のドーナツは「注文(オーダー)」の比率を示している。
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