このレポートでは、メキシコペソとアメリカ経済や日本円との為替レートの動き、メキシコペソの見通し、そしてその影響を受ける可能性がある要因について詳しく解説します。
執筆:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
X(Twitter): https://twitter.com/KandaTakuya
インフレ鈍化で大幅利下げ継続へ 景気懸念も根強い
メキシコ当局が今週24日に発表した3月前半の消費者物価指数(CPI)は前年比+3.67%に鈍化。4月9日に発表される3月の月次CPIも2月の+3.77%から鈍化する公算が高まった。インフレが目標(2-4%)の中央値に向けて再び減速を開始するとの見方が強まる中、メキシコ中銀は27日の金融政策決定会合で政策金利を9.50%から9.00%に引き下げると予想されている。10-12月期国内総生産(GDP)が2021年7-9月期以来のマイナス成長となったことで、景気後退への懸念もくすぶる中、中銀の利下げ余地は大きいとの見方が根強い。
一方、24日のNY市場ではトランプ米大統領が4月2日に発動予定の相互関税に制限を設ける考えを示したことで2%近くメキシコペソ高・円安が進行した。このように、ペソは外部環境に左右されやすい新興国通貨の典型的な性質を持っている。ただし、景気悪化懸念や大幅利下げ観測など足元の内部要因にはペソ安に繋がる材料が目立つ点は留意が必要だろう。
メキシコペソ/円 週足チャート
【キャンペーン】のご紹介
【高金利通貨特集】「メキシコペソ/円」 ページはこちら
【最新チャート】「為替チャート|メキシコペソ/円(MXNJPY)|60分足」はこちら
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。

株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。
コメント