トルコリラの焦点「政敵拘束による19日の暴落後は小康状態…政治情勢の不透明感はくすぶり続ける」FX予想 2025/3/27 #外為ドキッ

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トルコリラの焦点「政敵拘束による19日の暴落後は小康状態…政治情勢の不透明感はくすぶり続ける」FX予想 2025/3/27 #外為ドキッ

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中東に位置するトルコの通貨リラを取り巻く環境を分析し、トルコリラの今後の値動きを予想した。

執筆:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也 X(Twitter)

イスタンブール市長拘束をめぐる動きを時系列で

 2028年に予定されるトルコ大統領選において、現職エルドアン大統領の最大のライバルと目されていたイマモール・イスタンブール市長が当局に拘束された問題が連日報道されている。イマモール氏拘束の前後の動きを時系列で簡単にまとめると以下のとおりになる。

①18日、母校イスタンブール大学が同氏の学位取り消しを発表(大卒資格は大統領選出馬の要件)。
②19日、警察が同氏を汚職やテロ幇助の疑いで拘束。
③23日、最大野党・共和人民党(CHP)の予備選で同氏が次期大統領選候補に選出。
④23日、裁判所が同氏を正式に逮捕。刑務所に収監することを決定。
⑤23日、内務省が同氏の市長としての職務停止を発表。
⑥26日、当局が同氏の拘束に対する抗議デモに参加した1410人を拘束したと発表。

リラ売り一服も不透明な政治情勢が重し

 トルコ政府は、当局が政治的圧力の下で行動したわけではないと主張しているが、イマモール氏の支持率の高さを警戒したエルドアン政権が同氏の追い落としに動いたとの見方は根強い。英FT紙は「(同氏の拘束について)強力な証拠が示されない限り、大統領がさらに権威主義的な道を歩んでいくとの危惧を強めさせる」と指摘した。トルコリラ相場は19日に同氏の拘束を受けて大幅安を演じたが、それ以降は小康状態にある。とはいえ、この問題は長期化が避けられないと見られ、当分は「不透明な政治情勢」がリラの上値を抑える要因になりそうだ。

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株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。

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トルコリラの焦点 政敵拘束による19日の暴落後は小康状態政治情勢の不透明感はくすぶり続ける FX予想

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23日のイマモール氏正式逮捕・収監を受け、今週のトルコ市場はリラの下落が再開し、再び不安定な状態となった。

数十万人のトルコ人がイスタンブール、アンカラ、イズミルで、外出禁止令を無視して抗議のデモに繰り出した。

ウォール街の銀行やヘッジファンドは19日、イスタンブールに集まりトルコの安定性の向上について同国のトップエコノミストから話を聞こうとしていた。

エコノミストがプレゼンテーションを続ける間、招待客たちはトルコの国営金融機関がドルを売り始めるのを待った。しかし、それは起こらなかった。

ところが携帯電話に目をやると、トルコ・リラがドルに対して急落していた。その朝、エルドアン大統領の政敵であるイマモール・イスタンブール市長が拘束されたためだ。

エルドアン大統領の政敵とされるイマモール氏は、19日に自宅で拘束されていた。イスタンブール当局は抗議デモを禁止し、一部の道路を封鎖。「公共の秩序を維持」と、「あらゆる挑発行動の発生防止」を目的とする措置だとした。

トルコ政府は、当局が政治的圧力の下で行動したわけではないと主張しているが、イマモール氏の支持率の高さを警戒したエルドアン政権が同氏の追い落としに動いたとの見方は根強い。英FT紙は「(同氏の拘束について)強力な証拠が示されない限り、大統領がさらに権威主義的な道を歩んでいくとの危惧を強めさせる」と指摘した。トルコリラ相場は19日に同氏の拘束を受けて大幅安を演じたが、それ以降は小康状態にある。とはいえ、この問題は長期化が避けられないと見られ、当分は「不透明な政治情勢」がリラの上値を抑える要因になりそうだ。

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