ドル円、151円台が視野に…米インフレ再燃への懸念で米長期金利が上昇
欧米時間のドル/円予想レンジ:149.800-151.700円
東京市場のドル/円は、上値の重い展開。序盤に150.60円台へ強含む場面もありました。ただ、トランプ米政権による自動車関税の発表を受けて日本株が下落する中、午後には一時150.06円前後まで下落しています。欧州市場では、米長期金利が上昇したことで150.90円台まで切り返しました。
トランプ米大統領は、4月2日に米国産以外の全ての自動車に25%関税を発動すると発表しました。これを受けてインフレ再燃への懸念が高まるとともに、各国の対抗措置などによる米経済悪化への警戒も強まりつつあります。引き続きトランプ関税に関する続報に注意しましょう。なお、NY市場では米労働市場の動向を探る上で米新規失業保険申請件数が注目されます。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、RSIが50を突破して上昇していることなどから上値を試しやすい状況と見れます。上値抵抗となっている151.00円を明確に突破すれば一段と上昇の勢いが強まる可能性があります。その場合は200日移動平均線(151.68円)を視野に入れた展開となりそうです。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
3/27(木)
21:00 メキシコ2月貿易収支
21:30 米10-12月期GDP・確定値
21:30 米10-12月期GDP個人消費・確定値
21:30 米10-12月期コアPCEデフレーター・確定値
21:30 米2月卸売在庫
21:30☆米新規失業保険申請件数
22:00 デギンドスECB副総裁講演
23:00 米2月住宅販売保留指数
25:15 ウンシュ・ベルギー中銀総裁講演
25:45 エスクリバ・スペイン中銀総裁講演
26:00 米7年債入札(440億ドル)
27:40 シュナーベルECB理事講演
28:00☆メキシコ中銀政策金利
29:30 バーキン米リッチモンド連銀総裁講演
29:30 コリンズ米ボストン連銀総裁講演
3/28(金)
08:30 日本3月東京都区部消費者物価指数
08:50 日銀金融政策決定会合における主な意見(18-19日分)
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。

外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)
2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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