フジ日枝氏退任 疑問と期待の声
この金額の対象者は社内でも「できる」といわれる人物のみだ、という声もありましたが、さらにフジテレビの役員となると退職金はそれ以上になることは想像できます。フジテレビの現状から考えると難しいですが、過去には数億円規模と報じられたケースがあります。
日枝氏はフジテレビの編成局長などを経て1983年に取締役となり、88~2001年、社長を務めた。その後、同社会長となり、03年には、同社のほか産経新聞、ニッポン放送などで構成するフジサンケイグループの代表に就任。17年からフジテレビと同HDの取締役相談役を務めていた。日枝氏は、同グループの代表も退く意向だ。
フジ経営陣の責任を巡り、同社の「天皇」とも呼ばれる日枝氏の退任を求める声が、社内外で高まっている。同氏が今回の問題の要因となる人権軽視の企業風土をつくり、40年以上も取締役にとどまったことでガバナンスの機能不全を引き起こした、とみられているからだ。
取締役相談役でフジサンケイグループ代表の日枝久氏については、会見の参加者から出席を求める声もあがったが、姿を見せていない。
フジテレビが2022年に満50歳以上・勤続10年以上の社員の早期退職者募集を発表し、退職金の 金額が50歳で1億円ともいわれて話題になった際、安東アナは「私は50歳を過ぎて退職したんですけど、あの報道が本当だとしたらフジテレビさん凄いなって思います。(自分がもらった退職金はその)半分もいってないです」とも語っている。
それは日枝氏が編成局長や社長として「楽しくなければテレビじゃない」というキャッチコピーを掲げて同社を視聴率と売り上げで業界首位に導き、今に続くフジの企業風土をつくった時代のこと。港氏が制作現場にいたバブル期やその直後は、東京・六本木の高級飲食店で湯水のように金を使い、番組に出演する芸能人らとどんちゃん騒ぎを繰り広げることができた。
同氏が司会のトーク番組「まつもtoなかい」も打ち切らなかった。港氏やフジの広報局長は会見で、これは誰にもトラブルを知られずに仕事に復帰したいという女性の意向に配慮したためと繰り返した。唐突な番組終了が臆測を呼んで、女性の体調悪化につながらないようにタイミングを慎重に計っていたといい、昨年11月に打ち切りを中居氏に伝えたと述べた(その時点では今年3月終了を予定)。
しかし、同番組のもう1人の司会だったタレント・松本人志が女性との性的トラブルの報道を受けて昨年1月に出演を休止した際、フジは自然な形の打ち切りも可能だったはずなのに、「だれかtoなかい」に名称を変えて放送を継続した。港氏らの説明には疑問が残る。
最後の手段は、フジテレビの社員労組によるストライキです。が、騒動当初のフジの組合員数はたった80人で、それが数日で1000人近くに膨れ上がったとのこと。社員の危機感の強さを感じますが、会社から報復人事があることも覚悟して、ストまで決行できるかは疑問です。
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日枝久氏(87)は、2024年3月27日付でフジテレビおよび親会社であるフジ・メディア・ホールディングス(FMH)の取締役相談役を退任しました。この人事は、元タレント中居正広さんのトラブル対応への批判を受けたガバナンス改革の一環とされています。
この訂正を受けてフジ社内の一部は、文春に反撃できると大はしゃぎのような状態となった。フジ系列局でFMH子会社でもある関西テレビは、報道番組で文春を厳しく批判。さらに、フジやグループ出版社に近い文化人などから「文春廃刊」「文春は悪の権化」といった主張も出た。
フジテレビは今回の日枝氏退任を含む大幅な人事刷新を決定。FMHでは取締役10人が退任し、フジテレビでも16人が退任する異例の事態となっています。今後は、ガバナンス強化と企業風土の改善が求められます。
他の民放キー局より過剰といわれるフジの芸能人への接待は、港氏がバラエティー番組のディレクターだった1980年代末に始めたものだと、多くの民放関係者が筆者の取材に明らかにしている。
その手始めとも言われているのが、この春の番組改編。『オールナイトフジコ』『ワイドナショー』『だれかtoなかい』『千鳥のクセスゴ!』『はやく起きた朝は…』などが終了(『はやく起きた朝は…』は地上波レギュラーが終了で、CS放送に移行)。さらに1974年から続く特別番組『FNS歌謡祭』が今年は放送中止となった。
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