執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人
執筆日時 2025年3月28日 13時12分
欧州の頑固さが感じられると危険
ユーロ/円・ポンド/円、底堅い
序盤にユーロ/円が163.027円、ポンド/円が195.002円までの戻りを試した後、米国の輸入自動車への追加関税を受けて、ユーロ/円は161.372円、ポンド/円は193.50円レベルまで押し戻されました。しかし、円安の流れが優勢だったほか、対中関税の引き下げへ期待も燻り、ユーロ/円は163.360円まで戻し、ポンド/円は195.968円まで上昇幅を広げました。(各レート水準は執筆時点のもの)
※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。
欧州人の頑固さが強まると危険
欧州はインフレ指標や企業景況感など気になるデータの発表はありますが、市場の視線は米国の関税策を巡る動向に集まっています。欧州連合(EU)は、4月上旬までに総額260億ユーロ(約4兆2000億円)の米国製品に報復関税を2段階に分けて課すとしていますが、4月2日の相互関税を受けて、この金額が増加されることが想定されます。欧州人の頑固さが前面に出て関税合戦が強まれば、ユーロ圏の成長鈍化懸念が増してユーロの上値を抑える危険はあり、米国の政策に対するEUの反応が注目されます。ただ、ドイツでは財政策に対して反対していた緑の党が同意し、債務ブレーキ緩和などの法案が可決されています。ドイツの財政拡大はユーロをある程度サポートすると見られ、ユーロの大幅下落も起こりにくいのではないかと、考えています。
英財務相は、春季の財政報告で60億ポンドの財政支出削減を発表しました。ただ、今年の成長率は従来の2%から1%へ引き下げられており、全体的には緊縮的な財政運営を目指すことに変わりはありません。財政再建が不十分と受け止められなかった点で、大幅なポンド安は回避されますが、成長減速から利下げへの期待感が高まりやすいため、ポンドは上値が抑制された展開が続くのではないかと、考えています。
ポンド/円、そろそろ上昇の勢い一服か(テクニカル分析)
ユーロ/円は一目均衡表で三役好転の状態となり、足もとは底堅さが増している様子です。ただ、少し長い目で見れば昨年10月高値166.692円のレジスタンスラインと、155.00円の支持線が作るボックスの中での振幅に留まっています。目先は、上方向のレジスタンスラインを越えられるかどうかが着目されますが、200日線が未だに低下基調である点で、上昇の力強さは限定されそうで、しばらくはボックスの中での上下動になるのではないでしょうか。
また、ポンド/円も三役好転で少し上方向に対して勢いがあると考えられます。しかし、昨年10月高値199.805円を起点とするレジスタンスラインが来週は197.50円アラウンドに走っているため、ここからの上昇余地は限られても不思議は在りません。一目の雲上限となる192.991円前後で値固めして再浮上できれば198円超えを狙って下値を切り上げて行きそうですが、失敗すれば190.00円付近までの調整もあり得るのではないかと、考えています。
【ユーロ/円チャート 日足】
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオTradingViewチャート」
予想レンジ:EUR/JPY:158.500-165.000
【ポンド/円チャート 日足】
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオTradingViewチャート」
予想レンジ:GBP/JPY:191.000-198.500
3/31 週のイベント:
一言コメント
桜の季節かと思えば、20℃超えって!春はどこに行ったのでしょうか。
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。
来週の為替予想 ユーロ 円
2029年1月のユーロ円見通し。当月始値 196.59、最低 190.43、当月最高 196.59。平均 194.24。月末 193.33。変更 -1.7%。
3月31日(月曜日)のユーロ円見通し: 為替レート 161.32、 最高 163.74、最低 158.90。 4月1日(火曜日)のユーロ円予想: 為替レート 162.53、 最高 164.97、最低 160.09。 4月2日(水曜日)のユーロ円見通し: 為替レート 162.69、 最高 165.13、最低 160.25。 4月3日(木曜日)のユーロ円予想: 為替レート 161.70、 最高 164.13、最低 159.27。 4月4日(金曜日)のユーロ円見通し: 為替レート 163.01、 最高 165.46、最低 160.56。
2029年4月のユーロ円予想。当月始値 199.46、最低 198.22、当月最高 204.26。平均 200.80。月末 201.24。変更 0.9%。
2028年11月のユーロ円見通し。当月始値 199.36、最低 196.01、当月最高 201.97。平均 199.08。月末 198.99。変更 -0.2%。
2028年12月のユーロ円予想。当月始値 198.99、最低 193.64、当月最高 199.54。平均 197.19。月末 196.59。変更 -1.2%。
2028年8月のユーロ円予想。当月始値 201.95、最低 193.40、当月最高 201.95。平均 198.41。月末 196.35。変更 -2.8%。
2027年5月のユーロ円見通し。当月始値 183.20、最低 183.20、当月最高 189.65。平均 185.73。月末 186.85。変更 2.0%。
3/17の93円91銭を安値に中国当局による景気対策への期待感とともに上海株が3ヵ月ぶりの高値を更新。さらに、香港ハンセン指数も3年1ヵ月ぶりの高値を更新したリスク選好とともに95円35銭まで上昇した流れを続け、3/18には豪中銀総裁、副総裁による「一連の利下げは必要なし」との見解を受け95円75銭へ上昇。ただ、3/19の日銀金融政策会合で5月の追加利上げの可能性を示唆したこと、3/19-20のFOMCやスイス中銀/英中銀/スウェーデン中銀が揃って米政権の関税政策による不透明感に懸念を示したこと、3/20の豪2月雇用統計の就業者数の下振れを受けて3/21に93円16銭へ下落し93円63銭で取引を終えました。
2029年3月のユーロ円見通し。当月始値 192.01、最低 191.39、当月最高 197.21。平均 193.73。月末 194.30。変更 1.2%。
先週3/18におよそ1ヵ月ぶりの高値となる8円31銭へ上昇したものの、日足・雲の下限(8円26銭)を上値抵抗線として意識される一方、日足・転換線や基準線(8円15銭/8円14銭)を下値支持線とする動きを継続。ただ、4/2のトランプ政権の「相互関税」発動を控え、景気下振れへの警戒もあらためて意識されるかもしれません。こうした中、3/27に公表される南ア中銀四半期報告書や2月のPPIを受けて追加利下げ観測が高まるか、加えて、3/28の東京都区部コアCPIや先週の日銀金融政策決定会合の『主な意見』を受けて日銀の早期利上げ観測が高まるか、ドル円の反応と合わせて8円割れへの下振れに注意が必要です。
3月24日(月曜日)のユーロ円見通し: 為替レート 161.45、 最高 163.87、最低 159.03。 3月25日(火曜日)のユーロ円予想: 為替レート 160.83、 最高 163.24、最低 158.42。 3月26日(水曜日)のユーロ円見通し: 為替レート 159.58、 最高 161.97、最低 157.19。 3月27日(木曜日)のユーロ円予想: 為替レート 159.99、 最高 162.39、最低 157.59。 3月28日(金曜日)のユーロ円見通し: 為替レート 161.23、 最高 163.65、最低 158.81。
第一週 4月7日(月曜日)のユーロ円予想: 為替レート 162.96、 最高 165.40、最低 160.52。 4月8日(火曜日)のユーロ円見通し: 為替レート 162.34、 最高 164.78、最低 159.90。 4月9日(水曜日)のユーロ円予想: 為替レート 161.08、 最高 163.50、最低 158.66。 4月10日(木曜日)のユーロ円見通し: 為替レート 161.49、 最高 163.91、最低 159.07。 4月11日(金曜日)のユーロ円予想: 為替レート 162.74、 最高 165.18、最低 160.30。
2026年11月のユーロ円見通し。当月始値 173.83、最低 172.67、当月最高 177.93。平均 174.93。月末 175.30。変更 0.8%。
2029年2月のユーロ円予想。当月始値 193.33、最低 193.33、当月最高 200.07。平均 195.96。月末 197.11。変更 2.0%。
2029年4月のユーロ円予想。当月始値 194.30、最低 193.10、当月最高 198.98。平均 195.61。月末 196.04。変更 0.9%。
コメント