ドル円午前の為替予想、ドル/円上値重い 米スタグフレーション懸念で 2025/3/31

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ドル円午前の為替予想、ドル/円上値重い 米スタグフレーション懸念で 2025/3/31

午前の為替予想は… ドル/円上値重い 米スタグフレーション懸念で

作成日時 :2025年3月31日8時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

ドル円予想レンジ

148.500-150.400円

前日の振り返りとドル円予想

28日のドル/円は終値ベースで約0.8%下落。151.21円前後まで買いが先行して今月3日以来の高値を付けたものの、米国の景気悪化を巡る懸念が強まると149.68円前後まで反落した。米3月ミシガン大消費者信頼感指数・確報値は2022年11月以来の低水準となる57.0に下方修正された一方で、1年先の期待インフレ率は5.0%へと上方修正された。トランプ関税がインフレを押し上げる一方で消費を押し下げるとの懸念から米国株が大幅に下落する中、ドル売り・円買いが強まった。米経済は不況下で物価が上昇する「スタグフレーション」に陥るのではとの不安がくすぶっており、ドル/円は本日も上値の重い展開となりそうだ。もっとも、国際通貨先物(IMM)のデータによれば海外投機筋の円買い越しは依然として高水準にあり、巻き戻しによる円売りへの警戒感も残る。本日は、本邦の年度末、海外は第1四半期末で特殊フローの流入も想定されることから、ドル/円は不安定な値動きとなる時間帯が増えそうだ。

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株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。

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ドル円午前の為替予想 ドル 円上値重い

過去を振り返ると日本の円安阻止介入は、2022年9~10月に3回行われました。この3回の介入が行われた日の米ドル/円は、その日のうちに最大5円前後急落するなど共通した特有のプライス・パターンがありました。今回も、介入が行われたと考えられた4月29日(月)、5月2日(木)の米ドル/円はともに最大5円程度の大幅下落となりました。

このような介入手法には「二番天井」、「二番底」を作るという戦略的狙いがあるのではないでしょうか。相場の転換は、今回のような米ドル/円の上昇局面では「二番天井」が目安になるのが一般的です。米ドルが下落に転じ、改めて上昇再燃となった場合でも、これまでの高値更新に至らないことで、すでに米ドルは天井を打った、つまり米ドル高・円安の終了との見方が広がります。この「二番天井」を介入で演出するためには、前の介入水準まで米ドルが上昇する前に米ドル売り介入に出動することになるわけです。

今週は、それほど注目度の高い米経済指標発表やイベントの予定はありませんので、先週の流れを引き継ぎ、日本の円安阻止介入と投機筋の米ドル買いの攻防が最大の焦点になるのではないでしょうか。

先週の米ドル/円は、前週末、日銀会合後円一段安となった流れを引き継ぎ、週明け早々に160円台まで上昇しました。ただその後まもなく、日本の通貨当局による円安阻止の介入があったと見られ、米ドル/円は大きく下落に転じました。さらに、日本時間の5月2日(木)早朝にも2回目の介入があったと見られたこと、そして3日(金)には米4月雇用統計が予想より弱い結果だったことから、一時は151円台まで続落となりました(図表1参照)。

以上を参考にすると、円安をリードした投機筋の米ドル買い・円売りは、米ドル/円が120日MA以上で推移している中では続く可能性があり、撤退が本格化するためには、少なくとも120日MAを継続的に割れる見通しが必要ではないでしょうか。なお、120日MAは足下で148.7円程度です。

CFTC統計の投機筋の円ポジションは、なお大幅な米ドル買い・円売りに傾斜していると見られることから、介入警戒でそんなポジションの損益確定が広がるようなら米ドル/円の上値は重くなりそうです。仮に米ドル買いが再燃した場合、155円前後では3回目の米ドル売り介入出動の可能性がありそうなので、これまでのプライス・パターンを参考にすると5円前後の米ドル反落の可能性も出てくるでしょう。以上を参考にすると、今週の米ドル/円は150~156円のレンジで予想したいと思います。

ところで、これまでのところは前回2022年の円安阻止介入パターンと基本的には同様の展開と言えそうですが、今回異例と感じさせる点があります。それは米ドル売り介入が2回目にしてすでに前回より米ドル安・円高水準で行われたと見られる点です。

例えば、2022年の場合は、1回目の介入が145円台から、そして2回目の介入は151円台から実施されたと見られています。これは1回目の介入でも米ドル高・円安が止まらなかったので2回目の介入を行ったということで、まさに典型的な円安阻止介入と言えます。

先週の米ドル/円は最大値幅が8円以上に拡大する大荒れの展開となりました。その中でまずは、円安阻止の為替介入について確認してみたいと思います。為替介入は、4月29日(月)の昼過ぎに159円台から1回目が、そして5月1日(水)のFOMC(米連邦公開市場委員会)終了後(日本時間では2日(木)早朝)に2回目が行われたとの見方が有力です。これについて、通貨当局は「ノーコメント」としていますが、プライス・パターンなどから介入が行われていた可能性は高いでしょう。

この3月前半は、米ドル/円が当時147円台後半で推移していた120日MA(移動平均線)を一時的に割り込んだ局面でした(図表3参照)。つまり、120日MAを米ドルが割り込む中で、投機筋の米ドル買いポジションの縮小が継続して行われたわけです。120日MAはヘッジファンドの売買転換点の目安との見方がありますが、この3月前半の動きはそうした見方を裏付けるものとも言えそうです。

代表的な投機筋であるヘッジファンドの取引を反映しているCFTC(米商品先物取引委員会)統計の投機筋の円売り越し(米ドル買い越し)が、2024年に入ってから2週連続で縮小した、つまり米ドル買い・円売りポジションの比較的大きな縮小に動いたケースが1度ありました。それは、3月前半に米ドル/円が150円から146円台まで反落した局面でした(図表2参照)。

なお、その前の介入局面は2011年の円高阻止でした。ここでも結果的に10月31日75円での米ドル買い介入で円高は終わったのですが、11月に入り77~78円まで米ドルが反発する中でも米ドル買い介入は続けるところとなりました。

160円までの米ドル/円上昇をリードしたのは、絶対的に大幅な日米金利差米ドル優位・円劣位を受けて圧倒的に米ドル買い・円売りが有利な状況の中、過去最大規模にまで拡大した投機筋の米ドル買い・円売りだったでしょう。そうであれば、円安が終わるためには、この投機筋の米ドル買い・円売りが一巡し、撤退に向かうことが必要と考えられます。

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