【見通し】NY株見通し-大幅安か  経済指標は新規失業保険申請件数、3月ISM非製造業PMIなど

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【見通し】NY株見通し-大幅安か  経済指標は新規失業保険申請件数、3月ISM非製造業PMIなど

今晩は大幅安か。昨日はトランプ関税の発表を引け後に控え、警戒感から下落してスタートしたが、取引終盤に上昇し、ダウ平均が235.36ドル高(+0.56%)、S&P500が0.67%高、ナスダック総合が0.87%高とそろって上昇して終了した。引け後にトランプ米大統領が発表した関税政策は、ほとんどの国に一律10%の関税を課すとしたほか、中国に対しては34%の関税を課すとし、EUに20%、台湾に32%、日本に24%、インドに26%、韓国に25%を課すとした。市場では想定された最悪シナリオより悪い結果だと受け止められた。

 今晩の取引では広範な国に対して「相互関税」が発動されたことで、相手国からの報復関税の応酬が予想され貿易戦争激化が懸念されるほか、物価上昇懸念や景気後退懸念が強まることも予想され、売りが強まる展開か。アジア時間ではダウとS&P500の先物が2%超下落し、ナスダック先物は3%超の下落となっており、関税について新たな好材料が無い限り、大幅安の展開となりそうだ。経済指標では新規失業保険申請件数や3月ISM非製造業PMIなどが発表予定で、弱い結果となれば景気後退懸念が一段と高まることが警戒される。

 今晩の米経済指標は新規失業保険申請件数、3月ISM非製造業PMIのほか、3月チャレンジャー企業人員削減数、2月貿易収支、製造業新規受注、3月S&Pグローバル総合・サービス業PMI確定値など。企業決算は寄り前にラム・ウェストン、コナグラ・ブランズ、引け後にエクソン・モービルが発表予定。(執筆:4月3日、14:00)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ

[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル 【見通し】NY株見通し-大幅安か  経済指標は新規失業保険申請件数、3月ISM非製造業PMIなど

見通し NY株見通し大幅安か 経済指標は新規失業保険申請件数

ただ、最高値付近での値動きが続いてきたS&P500の割高感は否めず、見通しが明るいとはいえない。S&P500が2日連続で最高値を更新した19日には、S&P500の水準と今後12か月の予想収益から算出される株価収益率(PER)は4年ぶりの高水準に接近していた。

一方、S&P500の今後の見通しをめぐっては、長期金利の低下が投資家心理を下支えする可能性もある。ブルームバーグによると21日のニューヨーク債券市場での長期金利の終値は4.428%で、5日(4.419%)以来の低さとなった。また、トランプ氏の政権運営をめぐる不透明感が消費を下押ししていたとしても、労働市場の悪化にまでつながっているわけではない。20日に発表された9-15日週の新規失業保険申請件数は21.9万件。ブルームバーグがまとめた市場予想(21.5万件)を上回ったとはいえ、目立った上昇とはいえない水準だ。このため24日以降のS&P500が反発することも考えられる。

FRBは19日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置きを決め、あわせて公表した参加者の政策金利見通しでは年内に2回利下げする見通しを維持した。パウエルFRB議長は記者会見で足元の米経済の堅調さなどを背景に、利下げを急がない姿勢を強調した。先行きのインフレに過度の懸念を示さず、市場では利下げに消極的なタカ派寄りの発言が目立たなかったとの受け止めがあった。

金は昨年の大幅上昇に続き、年初来でも16%値上がり。逃避需要に押し上げられ、相次ぎ最高値を更新している。足元では複数の大手銀行が金相場の見通しを引き上げており、マッコーリー・グループは3500ドルまで上昇すると予想している。

こうした中で、米国経済の見通しの不透明感が強まれば、S&P500には強い下押し圧力がかかる可能性がある。26日のエヌビディアの決算発表や、27日の2024年10-12月期GDPの改定値、28日の1月の個人消費支出(PCE)物価指数などで、企業業績や消費の悪化、物価上昇の根強さといった材料が意識されれば、S&P500に波乱が起きる展開も想定されそうだ。

対米輸出に相互関税がかかる見通しになったことで、世界各地で事業を展開する日本企業は対応に追われることになる。3月下旬に就任したヤマハ発動機の設楽元文・新社長は3日、ロイターなどの取材に応じ、影響が出るなら値上げを含めて対応する考えを示した。

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