ETC障害で事故も 1都6県で混乱
Q: ETC専用インターチェンジはすべて閉鎖されていますか?A: 多くのETC専用インターチェンジが閉鎖されていますが、一部は状況に応じて開放されている場合もあります。利用前に最新の情報を確認してください。
2025年4月6日未明、NEXCO中日本管内の高速道路でETCシステムに大規模な障害が発生しました。この障害は東京、神奈川、山梨、静岡、愛知、岐阜、三重の7都県にまたがる広範囲に影響を及ぼしています。
6日未明、高速道路のETCのシステムに障害が発生し、東京、神奈川、愛知など7都県の一部料金所のETC専用レーンなどが利用できなくなっています。会社では午後になって精算を後回しにしてそのまま通行させる対応をとりましたが、復旧の見通しは立っていないということです。
6日午前0時半ごろ、東名高速道路や中央自動車道などのETC(自動料金収受システム)で障害が発生した。管轄する中日本高速道路によると、午前8時半時点で復旧のめどは立っていないという。
ETCのゲートが開かなかった朝。ドライバーたちは焦り、係員は謝り、道路は詰まり、時間だけが無言で流れていった。テクノロジーが止まると、社会の無数の歯車がむき出しになる。その脆さを、私たちはどこまで理解していたのだろう。今もETCカードをポケットに入れているあなたは、何を信じてアクセルを踏み込むのか。
警察によりますと6日午後0時20分ごろ、愛知県豊川市の東名高速道路下り線の豊川インターチェンジ付近でETCのシステム障害による渋滞を避けようと、車線変更したトラックをきっかけに5台が関係する事故が起きあわせて5人がけがをしました。中日本高速道路によりますと、この影響で東名高速道路の下り線は豊川インターチェンジと静岡県の三ヶ日ジャンクションの間で通行止めとなっています。
Q: ETCカードを挿入したままでも料金所を通過できますか?A: はい、現在はレーンが開放されているため、ETCカードを挿入したままでも通常のETCカードがない状態でも通過できます。ただし、後日の事後精算が必要です。
東京や神奈川、愛知など1都6県の高速道路でETCが利用できないトラブルが続いています。詳しい原因は分かっておらず、今のところ復旧の見通しは立っていません。
ETCシステム障害の影響は、NEXCO中日本が管轄するすべての高速道路に及んでいます。特にETC専用インターチェンジは完全に利用できない状況です。
中日本高速道路によりますと、管内の高速道路を1日に利用する車のうち、ETCを使って料金を支払う車の割合はことし1月時点で96.2%に上っています。普及にともない、ETCの無線通信に対応せず、現金などで支払うレーンは減ってきていて、現在は全体の3割程度だということです。中日本高速道路では「ここまで大規模なETCのトラブルは過去に例がない」としたうえで、「高速道路をご利用のお客様に料金所の渋滞などで多大なるご迷惑をおかけしたことをおわびします。まずは障害の解消に努め、原因を究明した上で再発防止を進めたい」とコメントしています。
このようにETCシステム障害は広範囲に影響を及ぼしていますが、実際にどのような危険性があるのでしょうか。次に、実際に発生した事故の事例と安全対策について見ていきましょう。
ETCシステム障害時は料金所での渋滞が予想され、短距離区間では一般道を利用した方が早く目的地に到着できる場合があります。
東名高速道路上り線、岡崎インターチェンジの出口付近では、一時、2キロ以上にわたって車が路肩に長い列を作りましたが、中日本高速道路がETCの障害が発生している料金所で、そのまま通行するよう発表したあとの午後2時すぎには路肩にあった車の列はなくなっていました。車の列に一時いたという愛知県一宮市の配送業の男性は、「1.5キロぐらい手前から渋滞していましたが、側道に入ったぐらいのタイミングで車の動きが急に速くなり、30分ほどで出ることができました。係員から紙を渡されている人もいました」と話していました。
警視庁によりますと、中央自動車道のETCに不具合が出ている料金所の周辺で、渋滞中に起きたとみられる追突事故の110番通報がこれまでに3件入っているということです。午前9時半ごろに上り線の八王子料金所手前の現場から2件、午前10時ごろに下り線の三鷹料金所手前の現場から1件で、いずれも事故の当事者から「渋滞中に追突事故を起こした」と連絡が入ったということです。けがをした人はおらず、警視庁が詳しい状況を調べています。
ETCシステム障害による危険性を理解したところで、NEXCO中日本がどのような対応策を取っているのか、そして私たち利用者はどう対応すべきかを見ていきましょう。
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