【見通し】ロンドン為替見通し=報復関税が市場の焦点、方向感ない値動き継続か

本日の欧州時間でユーロドルは、引き続き米国の相互関税についての報道で方向感なく上下することになりそうだ。
ユーロドルだけでなく、ほぼすべての通貨の流動性が悪化していることで、些細なニュースやフローでも大きく相場が動いている。ただし、ユーロドルは米国の相互関税がされた日本時間3日につけた安値1.0805ドルから同日高値1.1144ドルのレンジからは抜け出せずにいる。欧州連合(EU)内で報復関税に関しての意見が一致しないこともあり、当面はこのレンジ内での取引になりそうだ。
昨日、EU欧州委員会は追加関税を課す米国からの輸入品のリストを加盟国に提案し、欧州議会で9日に承認を求める。一部の品目には15日から適用との報道もあるが、イタリアのタヤーニ外相は発動を「30日に延期する可能性」とも述べている。通商に関し一枚岩ではいかないEUはトランプ米大統領を交渉のテーブルにつかせたい反面、EU各国の利害関係が一致しないことで前に進めない状況だ。このような政治的に不安定な状況ということもあり、当面、ユーロドルは方向感ない動きを繰り返すことになるだろう。
なお、本日はフランスから貿易収支と経常収支が発表される程度で、経済指標で市場が動意づくことは難しそうだ。
・想定レンジ上限
ユーロドル:4月7日高値1.1050ドル。
・想定レンジ下限
ユーロドル:4月3日安値1.0805ドル。
(松井)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル 【見通し】ロンドン為替見通し=報復関税が市場の焦点、方向感ない値動き継続か
見通し ロンドン為替見通し報復関税が市場の焦点 方向感ない値動き継続か
本日のロンドン為替市場でユーロ相場は、欧州最大の経済規模・ドイツの経済指標を確認し、またトランプ関税に絡んだリスクセンチメントの強弱を測りながらの値動きか。また複数の欧州金融当局者の講演も予定されており、来月16-17日の欧州中央銀行(ECB)理事会に向けたヒントを探ることになる。
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