【見通し】NY株見通し-上値の重い展開か 経済指標は3月CPIに注目

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【見通し】NY株見通し-上値の重い展開か 経済指標は3月CPIに注目

今晩は上値の重い展開か。昨日はトランプ米大統領が「相互関税」を90日間一時停止すると発表したことでリスク回避の動きが後退し、買い戻しが優勢となった。ダウ平均は2962.86ドル高(+7.87%)の40608.45ドルと2020年3月以来の上昇率を記録し、終値で40000ドルを回復した。S&P500も9.52%高と2008年10月以来の大幅高となり、ナスダック総合は12.16%高と2001年1月以来の大幅高を記録した。投資家の不安心理を示すVIX指数は前日の52.33ポイントから33.62ポイントに低下するなどセンチメントも改善した。

 今晩の取引では「相互関税」の一時停止が引き続き支援となることが期待されるが、中国に対しては関税率を104%から125%に引き上げたことで、米中貿易戦争の激化が懸念されるほか、昨日の大幅高の反動安も予想され、上値の重い展開か。経済指標では寄り前に発表される米3月消費者物価指数(CPI)に注目が集まる。足もとではトランプ関税による景気減速懸念が強まり、年内の追加利下げ期待が高まった。CMEのフェドウォッチ・ツールでは12月時点で4回(1.00%9の利下げ確率が約90%に上昇しており、CPIが予想以上に高い伸びとなれば、利下げ期待の後退が相場の重しとなることに要警戒となる。

 今晩の米経済指標・イベントは3月CPIのほか、新規失業保険申請件数など。企業決算は寄り前にスマーフィット・キャッパー、カーマックスが発表予定。(執筆:4月10日、14:00)

(山下)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ

[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル 【見通し】NY株見通し-上値の重い展開か 経済指標は3月CPIに注目

見通し NY株見通し-上値の重い展開か 経済指標は3月CPIに注目

このような投資環境下、5月13日のNYダウは9営業日ぶりに反落し、前週末比81.33ドル(0.20%)安の3万9431.51ドルで引けました。NYダウは前週末までの8営業日で1696.92ドルも上昇したため、この日は利益確定売りが優勢でした。それでも、ここ最近のNYダウに関しては、非常に強い動きを続けていると評価できます。

ただし、CPIやPPI公表を受け、米国の金融市場は短期的には多少変動するでしょうが、それらが腰を抜かすようなものとならない限り、「FRBの次の行動は利下げ一択」だと見ています。また、FRBが景気に配慮した姿勢を続けているため「米国経済のスタグフレーション入りもない」と考えます。よって、米国の金融市場に関しては、短期的に上げ下げはするものの、中長期的には「株高・債券高」のトレンドが継続すると予想しています。

イエレン長官の介入への後ろ向きの発言を受け、今後、日本政府は円買い介入がやりづらくなったのではないかとの見方が強まっています。たしかに無秩序な円安(急激な円安)は困りますが、緩やかな円安は日本経済の脱デフレに寄与すると私は見ているので、政府が円買い介入をやりづらくなることは、日本株にはポジティブな材料と考えています。

ちなみに、先述のNY連銀の4月の消費者調査によると、消費者は将来の収入や所得の伸びが鈍化すると予想している一方で、ガソリンや食品、医療費、大学の学費、家賃の値上がりが加速すると予想しています。とりわけ、住宅価格の伸び予想は3%から3.3%に上昇し2022年7月以来の大きさとなりました。つまり、米国の消費者は単なるインフレではなく、「スタグフレーション(景気後退と物価上昇の同時進行)」を懸念し始めているように感じます。

日銀の国債購入の減額で金利が上昇したにもかかわらず、5月13日のNY円相場は続落し、前週末比45銭円安・ドル高の1ドル=156円20〜30銭でした。NY連銀がこの日発表した4月の消費者調査で、1年後の予想インフレ率が3.3%と3月の3.0%から上昇したことや、ジェファーソンFRB副議長が「政策金利を抑制的な水準に維持するのが適切だ」と話したことで、米国のインフレ懸念は根強く、日米の金利差が開いた状況が長引くとの観測が強まったことが、円売り・ドル買いの材料となりました。

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