FX「米中関税戦争激化も、中国は米国債を愛し、人民元はドルに連動」人民元見通し

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FX「米中関税戦争激化も、中国は米国債を愛し、人民元はドルに連動」人民元見通し

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総括

FX「米中関税戦争激化も、中国は米国債を愛し、人民元はドルに連動」人民元見通し

(通貨9位、株価11位=上海、香港ハンセンは3位)

予想レンジ 人民元/円 19.1-19.6

(ポイント)
*ドルとともに弱い2025年、元は9位、ドルは10位
*中国の米国債保有は世界2位
*1Q・GDPは予想を上回る5.4%の伸び
*他の経済指標も不動産関連を除いて堅調
*米国との貿易摩擦激化について中国の対応は
*新たな報復、ボーイング機納入しないよう指示
*関税戦争は米国によって始められたと強調
*米国の対中関税はついに245%
*中国の報復関税は現在125%でこれ以上引き上げないと表明
*金融は緩和見通し
*特別行動計画で家計支援
*成長目標5%前後維持 財政出動で内需拡大

(人民元はドルとともに弱い2025年、元は9位、ドルは10位)
今年はここまでドル円が4か月連続陰線、人民元円も4か月連続陰線。ドル円は年初来9.74%安で10位、人民元円は9.33%安で9位。
上海総合指数は年初来2.26%安、香港ハンセン指数は4.97%高で数少ない年初来プラスの株式市場だ(日本は14.97%安)。10年国債利回りは1.64%で引き続き金融緩和観測もあり低下している。

(米中関係は最悪だが、中国の金融的行動は米国を信認している)
国別の米国債保有残高が発表された。まだ2月までの数字しか公表されていないが。中国はアメリカと関税で大げんかしているが、通貨はピッタリとドルに寄り添い、米国債保有は世界2位の保有で米国を信頼している(日本は1兆1259億ドル、中国は7843億ドル保有で、いずれも1月の保有残高から小幅増額している)。

(1Q・GDPは予想を上回る5.4%の伸び)
1Q・GDP伸び率は、前年同期比で5.4%増となった。予想は5.1%増、前期は5.4%増。中国政府による自動車の買い替え促進策でEVなどの販売が好調だったことや、トランプ政権による4月に入ってからの大規模な関税措置の導入を前に駆け込みで輸出する動きが広がり、企業の生産が堅調だったことなどが拡大した主な要因。
その他、最近の指標は、製造業・サービス業PMI、鉱工業生産、小高売上と好調だ。雇用も改善している。問題は低迷する不動産市場だ。

(米国との貿易摩擦激化については)
中国政府は、米国の貿易摩擦に激化については「中国製品は国際的に高い競争力を持ち、外国で非常に高い評価を得ている。近年は国際市場を積極的に開拓し、貿易の多様化を構築しておりその成果は顕著だ」と述べ、新興国などとの貿易の拡大によって、貿易摩擦の影響を緩和することができるという認識を示した。

(中国 新たな報復、ボーイング機納入しないよう指示)
米中の貿易摩擦が激しくなる中、中国政府が国内の航空会社に対し、ボーイング社の航空機を納入しないよう指示した。中国によるトランプ政権への新たな報復措置とみられている。
中国への納入停止は、資金繰りに苦しむボーイングの収益に打撃を与える可能性がある。
航空機は産業のすそ野が広く、米中の貿易摩擦がアメリカの大手航空機メーカーの経営にどこまで打撃を与えるのかも注目されている。

テクニカル分析(人民元/円)

2025年の月足は3か月連続陰線。4月もここまで大陰線

日足、ボリバン2σ下限に沿って下落。2023年7月18日-25年4月16日の上昇ラインがサポート。25年4月14日-16日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線下向き。
週足、2週連続陰線。今週も陰線でボリバン2σ下限を下抜いている。3月31日週-4月7日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線下向き。 
月足、3か月連続陰線。4月もここまで大陰線。ボリバン2σ下限割り込む。23年1月-24年9月の上昇ラインを下抜く。25年1月-2月の下降ラインが上値抵抗。5か月線、20か月線下向き。
年足、2024年は5年連続陽線。23年-24年の上昇ラインがサポート。2025年は陰線スタート。

チーファンラマ

米国が対中関税を245%に引き上げたことに対して中国政府は

中国外務省は、ホワイトハウスが「中国の報復措置により米国の対中関税が245%に引き上げられた」との声明を掲載したことで、
「中国は関税問題に関して厳粛な立場を繰り返し表明している。この関税戦争は米国によって始められた。中国は自国の正当な権利と利益、国際的な公平性と正義を守るために必要な対抗措置を講じてきた。それは完全に合理的かつ合法だ。関税戦争や貿易戦争には勝者はいない。中国は戦争を望んではいないが、決して恐れてはいない」と強調した。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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