【見通し】NY為替見通し=聖金曜日で動意薄か、トランプ米大統領には要警戒

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【見通し】NY為替見通し=聖金曜日で動意薄か、トランプ米大統領には要警戒

本日のNY為替市場のドル円は、動意に乏しい展開が予想される。グッドフライデー(聖金曜日)でドイツやフランス、英国などが祝日となるほか、米国では株式・債券市場が休場となるなど、市場参加者が少ない中では積極的な動きは期待しづらい。経済イベントも、サンフランシスコ連銀のデイリー総裁の講演程度と少なめ。今月に入り「関税によりインフレが再び上昇する可能性が少し懸念される」「次の行動を検討する時間と余裕がある」などと話しており、トーンに変化がないか確認しておきたい。

 そうした中、連日トランプ米大統領の関税を始めとする発言に一喜一憂する展開が続いており、本日もひとたび発言内容が伝われば神経質な展開となるかもしれない。市場参加者が少なく流動性が低下する中、普段以上の振幅となって相場を動かす恐れがある点は常に意識しておきたい。

 昨日の日米貿易交渉後に赤沢経済再生相が「為替の話は出なかった」と発言したとはいえ、来週22日から加藤財務相が訪米してベッセント財務長官と会談する方向で調整中とのこともあり、今回はあえて議題に上らなかったとの見方もある。日米貿易交渉については始まったばかりであり、今後も紆余曲折が予想される。引き続き関連報道にも気を配っておきたい。

想定レンジ上限

・ドル円は、昨日高値143.08円

想定レンジ下限

・ドル円は、昨日安値141.62円

(川畑)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ

[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル 【見通し】NY為替見通し=聖金曜日で動意薄か、トランプ米大統領には要警戒

円安見通しが強まっている背景には米国の長期金利上昇がある

こうした中、米国で10日に発表される12月雇用統計は米国の長期金利をさらに上昇させる要因になりえる。ブルームバーグがまとめた市場予想によると、12月雇用統計は、非農業部門の就業者数の伸びが前月比16.5万人増となるなど、堅調な結果になる見通し。就業者数が予想以上に大きく伸びるといった極端に良好な結果が出れば、FRBの利下げが進みにくくなるとの思惑が長期金利をさらに高める可能性がある。

パウエルFRB議長は記者会見で、「労働市場は非常に堅調で、インフレを上回るペースで賃金が上昇している」と述べ、景気に対して一定の信頼感を示しました。ただ同時に、関税政策によるインフレへの影響については不透明な見通しを強調するかのように、約60分間の記者会見で「不確実性」という言葉を18回も口にしました。

さらに、FRB当局者も公式声明で「経済見通しを巡る不確実性が高まっている」と指摘しています。それでもパウエル議長は、FRBの金利政策が経済状況の変化に対応するのに適切な位置にあると自信を示しました。

量子コンピューターは今すぐ普及する技術ではないかもしれませんが、長期的には極めて重要な技術となるでしょう。こうした中、どのような展開を見せようとも、最終的に勝者となるのはやはりエヌビディアであると考えられます。同社は量子コンピューティング向け半導体の供給を今後も継続する見通しであり、市場の成長スピードが仮に期待ほど速くなかったとしても、着実にその恩恵を享受できる立場にあります。常にトレンドの最前線を走り続けるファンCEOの卓越した戦略眼を考慮すれば、エヌビディア[NVDA]も量子コンピューターの進化の恩恵を受けるのではないでしょうか。

米国の長期金利上昇の要因はトランプ氏の大統領復帰といえる。トランプ氏は20日の大統領就任初日から輸入品への高関税などの実行に着手する可能性があり、米国の物価上昇圧力を高める材料になりかねない。この場合には金融市場で米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げペースがさらに遅くなるとの見通しが強まると考えられ、米国の金利の先高観につながっている。

円安見通しが強まっている背景には米国の長期金利上昇がある。ブルームバーグによると、米国の長期金利は8日には一時4.714%をつけ、2024年4月25日(4.735%)以来の高さとなった。2024年末の4.572%を起点とすれば0.142%ポイントの上昇となっている。日米の長期金利差は1月7日には3.559%ポイントとなり、2024年5月10日(3.589%ポイント)以来の大きさだ。

一方、ドル円相場での円安進行には引き続き、為替介入への警戒がブレーキをかけることも想定される。円安進行のペースは足元では緩やかとはいえ、韓国で「非常戒厳」が宣言された2024年12月3日に1ドル=148.65円をつける場面もあったこと考えれば、1か月あまりで10円程度の円安が進む急ピッチ。加藤勝信財務相は7日の閣議後記者会見で「足元では一方的な、急激な動向もみられる」「行き過ぎた動きに対しては適切な対応をとってまいりたい」と述べており、為替介入も視野にいれている様子だ。ドル円相場の今後の見通しは、米国金利の上昇ペースと為替介入への警戒の度合いが左右することが考えられる。

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