含み損500万円レバレッジとの付き合い方
今度は発想が逆で「含み損は損ではない」というアプローチではなく、「損失が出ていることは間違いない」と受け入れるステップになります。
確かに含み損は売却をしていない状態です。しかし、投資商品の時価が下落し、今売ったとすれば損失が生じる状態にあるということを事実として受け入れる必要はあります。そこから目を背けることはすべきではありません。
含み損と実現損の問題を3つの段階に分けて考えてみましたが、投資における「客観視」あるいは「俯瞰視点」の獲得なのだと考えてみれば、すんなり腑に落ちることではないかと思います。
しっかり含み損と向かい合えるようになったら、最後に「ステージ3。「損は損」としつつ改めて投資戦略をそれぞれ考えてみる」ことになります。
継続して建玉(ポジション)を保有し続けると、含み損がさらに拡大する可能性があります。自分で損切りのルールを決めて、含み損が発生している建玉(ポジション)にも適切に対処することがポイントです。
投資経験が浅い人はこの段階で「含み損とどうつきあうか」を慣れていく必要があります。狼狽売りをせず市場の回復を待つことも投資の選択肢であることを学ぶわけです。
高いレバレッジをかけた運用では、わずかな値動きでも含み損の金額が大きくなります。
その中に「中長期的には回復が考えられるから今はあえて売らない」「もう少し様子を見てから決断したい」「含み損が減少してくることがあれば、売却も検討しよう」といった選択肢も加え、自分なりに投資判断をしっかり考えることができれば、これは個人投資家として立派に成長したことになります。
そして、次のステージとして「ステージ2。含み損と実現損のどちらも「さりとて損は損」と理解できるようになる」を考えてみます。
投資は会社経営と同じ考えであり、利益を出すことが目的です。まずは自分が損失しても問題ないと思える許容ラインを明確にしていきます。損失を抱えているにもかかわらず、事態が好転するかもと「もう少し様子をみよう」などと思ってしまうのは危険な状態です。 あらかじめ設定した許容ラインを超えたら手を引いて損切りをしていくべきです。損切りのタイミングを失うと、含み損がどんどん増えてしまい、いつまで経っても売却できなくなる最悪の状況に陥ります。 たとえ損失が出たとしても、損切りのラインを決めておくのと決めておかないのとでは、取引する上での心持ちが違ってきます。
これはもちろん、拙速に売り払えというわけではなく、現実として向かい合え、という意味合いです。そして「含み損と実現損を分けて考える」と矛盾しているわけでもないわけです。
さて、含み損と実現損について読者から反応があり、それでも損は損ではないかとの指摘がありました。その方はきちんと投資を理解されているようでした。
含み損が一定以上に拡大しないために、適切な損切り(ストップロス)を行うことが重要です。
あなたがもし、3段階にブレイクダウンすることで含み損と実現損問題と向かい合えるようになるなら、ステップを踏みながら考えてみてほしいと思います。
実は指摘のとおりで、「含み損も実現損も、損は損」というステージでも投資とつきあえるようになることが必要です。
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