米国産コメ輸入拡大を 政府内に声

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米国産コメ輸入拡大を 政府内に声
[紹介元] Yahoo!ニュース・トピックス – 経済 米国産コメ輸入拡大を 政府内に声

米国産コメ輸入拡大を 政府内に声

一向に下がる気配がない米の価格。背景には「消えた米」の問題もあるとされ、政府は備蓄米の放出を決めました。そうした中、にわかに注目を集めているのが「米の輸出」。政府は米の輸出量について、2030年までに35万tと、去年の4万6000tの8倍近くの目標を新たに掲げるということです。 国内の“米不足”も指摘される中、海外に売る狙いとは?価格はどうなる?東京大学大学院の鈴木宣弘特任教授らへの取材内容を交えてお伝えします。

しかし、今の8倍にまで輸出を増やせるほど需要があるのでしょうか。東京大学大学院の鈴木宣弘特任教授は「輸出のコストがかかるので、価格が高くなる」「世界の主流は長粒種(インディカ米)。日本の短粒種はマーケットが狭い」と指摘。また、政府には「輸出を増やしておけば、いざというとき国内向けに変更できる」という意図もあるのでは、と鈴木特任教授はみています。ただ、すでに海外で契約されている場合や、緊急事態(自然災害など)で物流が滞った場合を考えると、現実には簡単ではないと言います。

政府が輸入するコメは、最大10万トンが主食用として市場に出回る。民間輸入は記録が残る19年度以降、20年度の426トンが最多で、例年200~400トン程度だったが、24年度は昨年12月末時点で468トンと過去最多を更新。今年1月末時点でさらに倍以上になった。

流通関係者によると、米国産の中粒種「カルローズ」なら輸送費なども含めて仕入れ値は1キロ150円程度で、関税を上乗せしても1キロ500円ほど。国産の店頭価格は現在、1キロ900円前後に高騰しており、利益分を乗せても十分に採算が取れるという。

米不足を受け、外国産米の民間輸入が急増している。2024年度、政府に提出された輸入申請は、1月末時点で計991トンと過去最多を更新した。高額な関税を支払っても採算が取れるためだ。大手商社「兼松」(東京)は、過去に例がない1万トンもの外国産米を年内に輸入する方針を打ち出した。

コメの輸入には、世界貿易機関(WTO)ルールに基づいて外国から一定量を義務的に買う政府輸入と、商社などが国に関税を支払って行う民間輸入の2種類がある。

先週、日本が世界に先駆けてアメリカとの関税交渉に臨みました。日本政府の一部からは「アメリカ産のコメの輸入拡大を交渉のカードにするべきだ」という声が上がっています。

では、誰が輸出用の米を作るのでしょうか。「生き残った農家が規模拡大してコストダウン」して作るというイメージを政府は持っていると鈴木特任教授は指摘。ただ、日本は地形的に不利だとして「海外と競争できる規模にするのは難しい。補助金を出すなら国内向けの増産に」とコメントします。

米国の関税措置見直しを巡り、赤沢経済再生相が米ホワイトハウスで行った会談では、トランプ大統領が対日貿易赤字解消に向け、自動車輸出と防衛負担の現状を問題視し、ベッセント財務長官らはさらにコメ輸出に関心が強いことが明らかになった。政府はそれぞれに対応策を検討し、交渉妥結を目指す方針だ。

入札では、政府が受け取る差益「マークアップ」(上限1キロ292円)を業者が提示し、金額が大きい業者が落札する。過去の一般米のマークアップの平均値を年度別で算出すると、15~23年度は43~87円だったが、24年度は240円。11、12月の入札では、史上初めて上限の292円に達した。

日本では近年、米の輸出が増加しています。輸出先としては、アメリカ、香港、シンガポール、台湾などがあります。農林水産省の資料によりますと、2024年の輸出量は約4万6000tで、2020年の倍以上となっています。政府は2030年までに35万t、つまり(2024年の)約8倍にまで輸出量を増やす目標を掲げるということです。5年に1度変更される「食料・農業・農村基本計画」が3月中に閣議決定される見通しで、ここに米の輸出増の目標が盛り込まれることになるということです。

一方、政府がコメを輸入する仕組みは、ミニマムアクセス制度と呼ばれる。1993年の多角的貿易交渉「ウルグアイ・ラウンド」を受け、95年度から始まった。

なぜ政府は今、米の輸出を増やしたいのでしょうか。農水省が3月に発表した米の輸出に関する資料によりますとと、国内の米の需要は毎年約10万tずつ減少していて、新たな海外需要の開拓を図る、そういった意図があるようです。

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