【見通し】NY株見通し-底堅い展開か FRB高官発言に注目

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【見通し】NY株見通し-底堅い展開か FRB高官発言に注目

今晩は底堅い展開か。昨日は貿易問題で進展が無い中、トランプ米大統領がパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長を批判したことで、FRBの独立性への疑念が強まり、米国株、米国債、米ドルがトリプル安となった。ダウ平均は一時1311ドル安まで下落し971.82ドル安(-2.48%)で終了。S&P500とナスダック総合もそれぞれ2.36%安、2.55%安と大幅安で終了。ダウ平均とナスダック総合は大幅に4営業日続落となった。

 今晩の取引では関税問題の不透明感やトランプ政権とFRBの対立が引き続き相場の重しとなることが予想されるものの、昨日の大幅安の反動高も期待され、底堅い展開か。トランプ米大統領の圧力もあり、市場では6月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ期待が一段と高まり、CMEのフェドウォッチ・ツールの6月の0.25%の利下げ確率は先週末の60%から65%に上昇した。年内4回(1.00%)の利下げ確率も85%に上昇しており、先行きの利下げ期待も米国株の下値支援となりそうだ。今晩はハーカー米フィラデルフィア連銀総裁などFRB高官の発言も多数予定されており、金融政策を巡る要人発言にも要注目となる。

 今晩の米経済指標は4月リッチモンド連銀製造業総合指数・サービス業売上高指数など。要人発言はハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、バーキン米リッチモンド連銀総裁など。企業決算は寄り前にGEエアロスペース、ロッキード・マーチン、3M 引け後にテスラなどが発表予定。(執筆:4月22日、14:00)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ

[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル 【見通し】NY株見通し-底堅い展開か FRB高官発言に注目

長期金利は当面レンジ内で推移する見通しです

米国では、年内が12月、来年は3月と6月に利上げが実施され、FFレートの誘導目標値は中立金利と推計される3.00%程度で着地する見通しです。ユーロ圏では、18年末に量的緩和が終了した後も、しばらくECBは再投資により国債等の保有残高を維持する見込みです。政策金利は19年9月に預金ファシリティ金利の引き上げ、同年12月には主要リファイナンス金利の引き上げが予想されます。日本は、経済が緩やかな拡大を続け、物価上昇率は高まるものの、日銀が目標とする2%に到達するには時間がかかる見通しのため、当面、金融政策を据え置く見込みです。

米国では、10月以降ドル高や株式市場の変動など金融環境が引き締まってきており、FRBがタカ派色を強めるリスクは後退しました。長期金利は当面レンジ内で推移する見通しです。欧州では、緩やかながらも景気拡大が続くなか、ECBによる緩和縮小の推進が想定され、長期金利も緩やかに水準を切り上げると予想されます。一方で、英国のEU離脱問題やイタリアの政局不安のため、リスク回避傾向は残存すると見られます。よって、金利の上昇は限定的と考えられます。日本では、物価上昇が緩慢なものにとどまるため、日銀の緩和的な金融政策は長期化し、長期金利は低位での安定した推移となる見込みです。

米国は、19年にかけて財政支出の拡大効果一巡が見込まれるものの、雇用増を支えとする個人消費の拡大を牽引役に安定成長を続ける見通しです。欧州は、米中貿易摩擦の影響等はあるものの、雇用や賃金の増加に加え、財政による景気刺激もあり、緩やかな成長軌道を辿る見込みです。日本は、良好な雇用・所得環境を背景とした内需の拡大から、緩やかな成長軌道を辿る見通しです。中国は、対米貿易摩擦の影響を受けた減速が見込まれるものの、政府による経済政策やIT産業の高成長により、高めの成長を続けると予想されます。豪州は、資源セクターの調整が一巡するため、景気拡大の足取りが、より力強さを増す見込みです。

円の対米ドルレートは、米景気の強さや日米実質金利差(米ドル高円安要因)と、日本の経常黒字、米国の双子の赤字(米ドル安円高要因)の綱引きとなり、110円を中心とするレンジでの推移となる見通しです。ユーロは、製造業の緩慢な景況回復や、イタリアの政治リスク等により短期的には頭を抑えられる可能性がありますが、ユーロの経常黒字が高水準にあるうえ、景気も崩れているわけではありません。市場がECBの金融緩和縮小を意識し始めるにつれ、ユーロは緩やかな反発に向かうと予想されます。一方、豪ドルの対円相場は、豪州景気が堅調さを増すと見られることや、先行きは豪日間の金利差が広がると予想されること等を踏まえると、底堅い推移が見込まれます。

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