「ドル/円」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
X(Twitter) : https://twitter.com/gaitamesk_ueha
最新のマーケット情報まとめ
●相場の動き
昨日は一時140円を割り込む展開
今日には143円台まで切り返す
基本的な流れは弱含み、上値が重い状況
●テクニカル分析
昨日は139円80銭台まで下落(三尊ネックラインゾーン)
そこから一旦反発するも、上値の重さも見られる
下値リスクは依然として存在
●市場の注目点
日米財務相会談
日本時間25日(金曜日朝)に開催予定
焦点は円安是正についての協議
●米中貿易摩擦
ベッセント財務長官が「緊張緩和の道筋を見つける必要がある」と発言
トランプ大統領も「中国とはうまくやっている」「厳しい交渉にはならない」と発言ただし、関税は「0にはならない」との見解
両国間の包括的合意が2〜3年以内にまとまる可能性があると示唆
●パウエル議長の解任リスク
トランプ大統領は「パウエル議長を解任する意図は全くない」と発言
「利下げ面でもう少し活発になってほしい」と要求
大統領の発言を受けて市場は警戒感を和らげ、ドル円が買い戻された
●金融政策見通し
次回FOMC会合は5月7日
市場は据え置き予想
利下げを見送った後のトランプ大統領の反応に警戒
●経済指標
本日発表のPMI(購買担当者景気指数)に注目
製造業・サービス業ともに前回から低下予想
予想以上の低下ならドルに売り圧力
●FRB関係者の発言
本日もFRB関係者の発言予定
土曜日からブラックアウト期間に入る
●結論
ドル円相場は一時143円台まで反発したが、米中貿易摩擦やトランプ大統領の発言に対する警戒感は完全に払拭されておらず、上値の重い状況が続いている。当面は戻り売り目線での取引が有効と考えられる。
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『最新のドル/円相場を解説』
経済指標・イベントの結果について
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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)
2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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ドル円 一時143円台も反落する展開米中貿易摩擦 トランプ米大統領発言への警戒感は完全に払拭できず
23日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、早朝にトランプ米大統領がFRB議長解任を否定したことで買いが強まり、一時1ドル=143円20銭台に急伸した。その後は戻り売りで伸び悩み、終盤は141円台後半に水準を下げた。午後5時現在、141円86~87銭と前日(午後5時、140円28~28銭)比1円58銭の大幅ドル高・円安。 22日の欧州時間は140円20~60銭程度で一進一退。米国時間は米中貿易摩擦への警戒感が後退する中、主要株価指数が大幅高となったことに支援され、ドル円はじり高基調となった。終盤には141円60銭台まで水準を切り上げた。 23日の東京早朝は、トランプ大統領がFRB議長の解任を否定したことで、一気に買い戻され、143円20銭台まで上値を切り上げた。ただ、「上げ足が速かった反動から売り戻しが活発だった」(FX業者)ほか、輸出筋の売りも出たことから、仲値すぎには141円60銭台に反落。正午にかけて141円80銭台に持ち直した。午後は142円前後を軸としたレンジ圏で推移。終盤はやや売られ、141円台後半に軟化した。 トランプ大統領がFRB議長解任を否定したことで「ドルの信認失墜が回避されるとの見方からドルを売った向きの買い戻しが一気に広がった」(同)という。ただ、上昇ピッチが速かった反動から戻り売りも優勢だった。FRB議長解任否定で乱高下した後は「落ち着きどころを探る中、142円前後を中心としたやや広めのレンジで推移した」(為替ブローカー)と指摘される。 ユーロは終盤、対円、対ドルで強含み。午後5時現在、1ユーロ=161円51~54銭(前日午後5時、161円41~41銭)、対ドルでは1.1384~1384ドル(同1.1505~1506ドル)。
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