ドル円午前の為替予想、過度の警戒感緩和でドル急反発 戻りを試すターンへ 2025/4/23

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ドル円午前の為替予想、過度の警戒感緩和でドル急反発 戻りを試すターンへ 2025/4/23

午前の為替予想は… 過度の警戒感緩和でドル急反発 戻りを試すターンへ

作成日時 :2025年4月23日7時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉

ドル円予想レンジ

142.000-144.200円

前日の振り返りとドル円予想

昨日のドル/円は終値ベースで約0.5%上昇。米連邦準備制度理事会(FRB)の独立性への懸念からドル売りが強まると、一時昨年9月16日以来となる139.88円前後まで下落した。ただ、節目となる140円を割れたことによる達成感からドルが買い戻されたほか、NY時間にはベッセント米財務長官が「中国との緊張緩和はごく近いうちに訪れると確信している」などと語ったことによる米株価指数の大幅な反発も相まって141円台半ばまで買い戻された。
本日の東京時間早朝にはトランプ米大統領が「パウエルFRB議長を解任する意図はない」と表明している。米中貿易摩擦やFRBの独立性をめぐる過度の警戒感が和らいだことで、ドル/円は143円台前半まで急速に買い戻されている。4月2日高値(150.47円前後)から昨日安値(139.88円前後)の半値戻しとなる143.93円前後が上値目途としてまず意識されそうだ。材料面では米4月製造業/サービス業の購買担当者景気指数(PMI)が発表される。

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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。

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ドル円午前の為替予想 過度の警戒感緩和でドル急反発 戻りを試すターンへ

米ドル安・円高を想定も「急反発」には要警戒 今週もドル円(USD/JPY)は、米ドル安・円高を意識する状況が続くと予想する。しかし、不意打ちの「急反発」には警戒が必要だろう。そう考える理由の一つが、短期間でドル円の下落幅が拡大している状況にある。冒頭で述べたとおり米ドルは4月に入り、対日本円ですでに5%超下落している。昨年7月に約6.8%下落したが、それ以来の大幅下落である。

トランプ関税リスクに起因する米ドル安が止まらない。米ドルの大まかなトレンドを示すドル指数(DXY)は先週11日に99.01と、2022年4月上旬以来の米ドル安水準まで下落する局面が見られた。月初来では約4.8%下落している。

通貨オプション市場の動きにも注目したい。リスクリバーサルの動向を確認すると、1週間と1ヶ月のそれらはともにドルプット(円コール)の傾きが一服し、拡大から縮小へ転じている。同時に予想変動率も低下している。これらの動きは、ひとまずドル円の下落相場が一服し、調整の反発の可能性を示唆している。

ドル円の下落局面で注目したいのが、節目の140.00の攻防である。このラインは、2023年12月と2024年9月に二度の下落相場を止めた経緯がある。今回の下落相場も止めトリプルボトムとなれば、強い反発(調整)のシグナルとなろう。しかし、現在の外為市場ではトランプ関税リスクに起因した米ドル安トレンドが進行している。この流れが変わらない限り、140.00ブレイクの方を警戒したい。先週17日の141.60レベルの下方ブレイクは141.00レベルのトライ、そして141.00レベルの下方ブレイクは140.00をトライするサインとなろう。

トランプ関税リスクを意識した米ドル安が止まらない。対日本円では月初来で5%超下落する状況にある。日米財務相会合を巡り今週24日(米ワシントン現地時間)で最終調整が行われているとの報道がある。為替議論の内容次第で円相場の反応が分かれるだろう。 今の外為市場で注視すべきは、米ドル安である。2つの理由から今週も米ドル安の進行を想定したい。ドル円の週間予想レンジの下限は138.00レベル。ドル円が急反発する場合は、145円台への再上昇が焦点となろう。週間予想レンジの上限は145.30レベル。

しかし、18日付の読売新聞の報道によれば、スティーブン・ミラン米大統領経済諮問委員会委員長は関税を巡る交渉について、「外国為替市場でのドル高に関する問題は核心ではない」と述べた。先週の赤沢経済再生相との会談でも為替は議論されなかった。また、通貨問題に言及したベッセント氏は9日、Fox Businessで直近の円高については「好調な日本経済とインフレ期待の高まりによるものであり、このため日銀は利上げを行っている。これは当然のことだ(so all that’s natural)」と、日本側の政策と最近の為替の動きを評価しているとも取れる発言をした。

上で述べたとおり、今の外為市場では米ドル安が進行している。よって、ドル円の反発局面では、今回取り上げたレジスタンスラインでの「急反落」を警戒したい。

日米会合で米国側からさらなる円安是正の要求が無い場合は、ドル円が急反発する要因になり得る。また、また4月の米経済指標-購買担当者景気指数(PMI、速報値)やミシガン大学消費者態度指数(確報値)が予想外に上振れする場合もドル円の反発要因になり得る。

今週もドル円(USD/JPY)が下値をトライするのかどうか?この点を考える上で重要なのが、米ドルの動向となろう。筆者は今週も米ドル安を想定している。

米ドル安を想定するもう一つの理由が、投機筋の動きである。米国商品先物取引委員会(CFTC)のデータによれば、非商業部門のICEドル指数のロング(買い)ポジションが急速に縮小している。一方、直近のショート(売り)ポジションは小幅ながらも増加した。ネット(ロングーショート)では、米ドルの売り越し(ネットショート)が目前に迫っている。トランプ関税リスクによる米ドル安の進行を警戒する動きと言える。

日足の一目転換線が145.00手前で推移している(4月18日時点で144.95レベル)。このテクニカルラインの突破はドル円の145円台への上昇、および今週の予想レンジ上限145.30レベルをトライする重要なシグナルとなろう。

米国のトランプ大統領は自国の製造業復活と輸出促進を目的とした米ドル安を志向している。スコット・ベッセント米財務長官は今月7日(日本時間8日未明)、自身のSNSアカウントで「通貨問題(currency issues)」に言及した。米ドル安が進行するなか、日米会合で米国側から円安の是正を強く求める言動がある場合、今週のドル円(USD/JPY)はさらに下値をトライする展開が予想される。

ドル買いは142.00-10の押し目待ちとします。下値余地を141.50-60近辺まで見て置く必要があります。損切りは141.30で撤退です。ドル売りは様子見に転じます。

通貨別では、南アフリカランドやブラジルレアルといったリスク性の高い新興国通貨を除き、主要通貨で米ドル安が進行している。対日本円では5%超下落する状況にある。

下落継続で節目の140.00下方ブレイクなら138.00が視野に 日足のMACD、DMIそしてADXはいずれもドル円(USD/JPY)が弱気地合いにあることを示唆している。一目均衡表は三役逆転にある。週足では13週線と52週線がデッドクロスへ転じ、2023年以降の上昇トレンドを象徴するサポートラインを完全に下方ブレイクする状況にある(下の週足チャート、赤ゾーンを参照)。テクニカルの面では今週もドル円の下値トライを意識したい。

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