旅館「1泊2食付き」定着した背景

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旅館「1泊2食付き」定着した背景
[紹介元] Yahoo!ニュース・トピックス – 経済 旅館「1泊2食付き」定着した背景

旅館の稼働率が上がるだけではなく 地域活性化にも貢献するからです

旅館Bでは、仕出し弁当付きのプランを販売していたが、あまりにもキャンセルが相次いだため、そのプランの販売をやめ、飲食店の予約代行をすることにした。日本語も英語も達者な日本人が間に入ることで、予約先の飲食店も安心して予約を受けてくれ、宿泊客からも喜ばれている。担当者は「業務が(仕出し弁当の準備に比べ)倍以上になり、大変だがそれでも喜んで貰えるから今後も継続して頑張りたい」と語る。

旅館Dでは、提供する食事メニューにすき焼きや、しゃぶしゃぶを加えた。これが大当たりだった。旅行情報誌に掲載される飲食店はどこも人気で、希望日に予約が取れなかったり、電話で予約しても、言葉が通じなかったりするからだ。そこで宿泊する施設で提供ができると、飛ぶように売れた。

また、スマートロック(RemoteLOCKなど)を導入すれば、鍵の受け渡しや持ち歩きが無くなります。泊食分離は、旅館の外で過ごす時間が長くなるので、紛失や盗難リスクも無くなります。旅行者にとっても、安心して街歩きや観光が楽しめるシステムです。

周りの旅館を参考に、仕出し弁当の提供をしたり、朝食だけ続けてみたりとひとつずつ試して、徐々にやめた。

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この施策が有効なのは、外国人旅行者が「1泊2食付き」というシステムに馴染めず、敬遠する傾向にあるからです。旅館が「素泊まり可能」になれば、選んでもらえる確率が高くなります。

泊食分離とは、2017年から観光庁が推進している宿泊スタイルに関する施策です。宿泊施設、特に温泉旅館において、「宿泊料金と食事料金を別にする」ことで、施設自体の利用を促し、地域の飲食店の利用を増やすことを目的としています。

決められた食事が無いと、時間を気にせず、街のお店で食べ歩きやお酒をゆっくり楽しむことができます。地域の文化に触れたり、時間のかかるプログラムに参加したり、旅館以外で地元を満喫することができます。泊食分離は、宿泊客が地域をゆっくり楽しむことで、活性化に繋がる施策です。

泊食分離が旅館の稼働率をあげます。それは、宿泊者の選択肢が増えることで「素泊まり」をしたい旅行者にも選んでもらえるからです。旅館の食事を楽しみたい人はもちろん、温泉だけを楽しみたい、旅館での宿泊体験をしてみたい人も呼び込むことができます。

「旅館」自体にはニーズがあるものの、豪華な食事付きというスタイルに戸惑う外国人旅行者が多いため、「選択ができる」ことで多くの人が関心を持つようになります。温泉旅館の新しい経営の形である「泊食分離」についてご理解いただけましたら幸いです。

「以前は食事を提供する際、従業員たちの間に緊張が走りましたが、今は皆ゆったりと働いていて館内の雰囲気も良いです」と旅館Aの経営者は嬉しそうだ。

コロナ禍での実施だったため比較対象がないものの、新しい顧客の獲得にも成功。参加した飲食店と旅館、ホテルなどが深く連携・交流できたことも大きな成果となったようです。

いかがでしたでしょうか。泊食分離は温泉旅館にとってメリットの多い施策です。旅館の稼働率が上がるだけではなく、地域活性化にも貢献するからです。

旅館Cでは、素泊まりへとプランを切り替えた。滞在期間中のおもてなしに徹することができるとあって、評判も上々だという。

インバウンドの盛り上がりとは裏腹に、京都の老舗旅館は難しいかじ取りを迫られている。

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