株最低投資額 企業に引き下げ要請

この記事は、東京証券取引所（東証）が上場企業に対して、株式の最低投資金額を10万円程度に引き下げるよう要請する内容です。これにより、若年層などの少額投資家が日本株に投資しやすくなり、「貯蓄から投資へ」のシフトを促進することが期待されています。

企業価値の向上：東証は、投資単位の引き下げを企業価値向上の施策の一つとして位置付け、企業自身が自発的に対策を取るよう促しています。これが実現すれば、企業が個人株主を重視するようになり、長期的な企業価値向上が期待されます。

最低投資金額の引き下げは、日本株に対して若年層を中心に新たな投資家層を呼び込む可能性があります。これにより市場の流動性が向上し、株価の安定性や企業価値の向上が期待されます。短期的な影響としては株主数の増加に伴うコスト増が懸念されるものの、長期的には投資家層の多様化が株式市場の健全な発展を後押しする可能性が高いと考えられます。

現在、東証の上場規程で最低投資金額は50万円未満が努力義務となっているが、これを10万円程度に引き下げるよう企業に求めている。

過剰な株主数の管理コスト：株主数が増えることによる管理コストや、株主総会関連の負担増加が懸念されています。企業によっては、これがネガティブな影響を及ぼす可能性もあります。特に、小規模企業や運営コストに敏感な企業では、株主数増加による負担が株主への還元や株価に影響を与えるかもしれません。

例えば、米国ではS&P500の株が1.8万円程度で購入可能で、ドイツやフランスでは1万円未満で株を買えるが、日本では中央値が13万円以上、プライム上場企業では20万円程度となっている。