FX「関税戦争、動の米国に静の中国。ドル安は中国にメリット、日本にデメリット」人民元見通し

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FX「関税戦争、動の米国に静の中国。ドル安は中国にメリット、日本にデメリット」人民元見通し

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総括

FX「関税戦争、動の米国に静の中国。ドル安は中国にメリット、日本にデメリット」人民元見通し

(通貨10位、株価11位=上海、香港ハンセンは3位)

予想レンジ 人民元/円 19.3-19.8

(ポイント)
*関税戦争は中国が勝つというリポートが出た
*トランプ関税は朝令暮改的に内容が変わる
*現在は中国に対し緩和傾向
*中国は報復関税で応じるが具体的には動かず
*人民元はドル安となっても中国の製造業利益は損なわれない
*中国・香港株はトランプ関税の悪影響が小さい
*米、対中関税50─65%への引き下げを検討の報道あり
*中国は関税戦争が世界経済の秩序損なうと主張
*トランプ大統領、ベッセント財務長官も関税競争回避を示唆
*1Q・GDPは予想を上回る5.4%の伸び
*特別行動計画で家計支援
*成長目標5%前後維持 財政出動で内需拡大

(したたか、人民元はドル安となっても中国の製造業利益は損なわれない)
香港ドルはドルにペッグ、人民元はドルの比重の高いバスケット制でドル安でもドル高でも、ぴったりドルについている。
2024年はドルが最強で人民元は3位。
今年はここまでドルが11位で人民元が10位。いつも並んでドルの上を行かず、下を行かず。従って米国の輸出振興を狙ったド
ル安は人民元の中国もメリットになる。一方、ドル安なら日本は打撃を受ける。米中の仲は悪いが、通貨は抱きつかれて利用されている。

(中国・香港株)
上海総合指数は1.65%安。香港ハンセンは年初来10.03%高。トランプ関税で世界の株式市場は打撃を受けているが、上海のそれは小さく、香港は二桁の伸びで、関税混乱の影響は日米株ほどない。

(中国の反応=関税戦争は世界経済の秩序損なう)
習近平国家主席は23日、関税・貿易戦争は全ての国の正当な権利と利益を損ない、多国間貿易体制を傷つけると発言、世界経済の秩序に影響が出るとの認識を示した。

(米国、対中関税50─65%への引き下げを検討) 
トランプ政権は中国との緊張緩和を目指し、中国製品に対する関税を50-65%程度に引き下げることを検討している。WSJがホワイトハウス当局者の情報として報じた。

(トランプ大統領、中国への関税、貿易協定で合意なら大幅に低下)
トランプ米大統領は4月22日、中国への関税は145%にはならないだろうと述べた。
トランプ氏は中国との貿易交渉には非常に好意的に臨むとし、中国からの輸入品に対する関税は合意後に大幅に下がるだろうとした上で、ゼロにはならないと語った。
また、合意しない場合は条件を設定するとした。

(ベッセント財務長官、米中の現状、持続可能でない) 
ベッセント米財務長官は22日、米中貿易摩擦が緩和されると確信していると述べた。ただ、将来行われる見通しの中国との交渉は「長期戦」になるとの見方を示した。
ベッセント長官は、米国が中国製品に145%、中国が米製品に125%の関税を課す現状について、米中いずれも持続可能とは考えていないとし、「非常に近い将来」に緊張緩和が起こり、市場に安心をもたらすだろうと述べた。
その上で、トランプ政権の目標は、世界の2大経済大国の「デカップリング(経済の切り離し)」ではなく、中国の消費拡大と米製造業の復権という「大きく美しい再均衡」と指摘。ただ、中国がその方向に進む準備が整っているかは不明と述べたという。

テクニカル分析(人民元/円)

4月22日の下ヒゲで23日大きく反発

日足、ボリバン2σ下限に沿って下落も4月22日の下ヒゲで23日も反発。17日-18日の下降ラインを上抜く。まだボリバン下位。4月22日-23日の上昇ラインがサポート。4月10日-23日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向く、20日線下向き。
週足、3週連続陰線の後今週は下げ止まるもまだボリバン2σ下限。3月24日週-31日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線下向き。 
月足、3か月連続陰線。4月もここまで大陰線。ボリバン3σ下限と雲上限からは反発。1月-2月の下降ラインが上値抵抗。5か月線、20か月線下向き。
年足、2024年までは5年連続陽線。2025年は陰線スタート。23年-24年の上昇ラインを下抜く。

チーファンラマ

米国の貿易攻勢の後、中国が勝利するストーリー

米誌「アトランティック・マンスリー」は、米国が中国に対して引き起こした貿易摩擦がどのように終結するかを分析するだけでなく、中国が圧力と脅迫に耐えた後に何を勝ち取るかを予測する記事を掲載した。米国と中国の間のこの「ゲーム」において、米国政府が現在行っていることはすべて「間違っている」という主張で始まる。アトランティック・マンスリー誌は、このゲームにおける主導権は今や中国が握っており、中国は急いでいるようには見えないと見ている。最終結果は、ホワイトハウスが自ら足を撃った後に「象徴的な」利益を得る一方で、中国は欧州やアジア諸国とのより緊密な貿易関係やより有利な地政学的状況といった実質的な利益を得ることになる。
(詳細はロジェ・カルマ著https://www.theatlantic.com/economy/archive/2025/04/china-trump-trade-war/682524/

情報提供元:FX湘南投資グループ
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