来週の為替予想(米ドル/円)「トランプ・プット期待、悪い米GDPが同氏へのお灸に」ハロンズ FX 2025/4/26 #外為ドキッ

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来週の為替予想(米ドル/円)「トランプ・プット期待、悪い米GDPが同氏へのお灸に」ハロンズ FX 2025/4/26 #外為ドキッ
 

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

執筆日時 2025年4月25日 13時18分

トランプ・プット期待、悪い米GDPが同氏へのお灸に

米ドル/円、トランプ砲に苦しめられるも底堅い展開

トランプ米大統領によるパウエルFRB議長解任へのトーンが一段上がり米国への信認低下を受けて、米ドル/円は139.883円まで売りが先行しました。しかし、すぐにトランプ氏が自らの発言を否定したほか、同氏が貿易協定次第では中国への関税が大幅に下がるとの見通しを示したことで(WSJは中国への関税率が全体として50-60%へ引き下げられると報道)、米ドル/円は急反発。中国が一部米輸入品への関税免除を検討と一部メディアが伝えたこともあり、米ドル/円は143.80円レベルまで上昇幅を広げました。

(各レート水準は執筆時点のもの)

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※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

日銀は無風

日米財務相会合への警戒心が市場で渦巻いていましたが、違う角度から大ナタが振り下ろされて市場は右往左往する格好になりました。トランプ氏がなぜ急にそれまでの姿勢を覆しFRB議長への攻撃を緩めたかは不明ですが、もしかしたら30日の米1-3月期GDPが予想以上に悪い結果になった場合の予防線的なものなのかもしれません。直近のトランプ氏の言動を振り返ると、明らかに米国債安(金利上昇)・米株安を避けようと発言している節があります。そうであるなら、米1-3月期GDPが悪ければ悪い分だけ、トランプ氏の関税策への強気な部分が剥落する可能性はあるのではないでしょうか。反対に、ほどほどに悪い内容となれば、5月3日に発動が予定されている自動車部品関税へのトランプ氏の強気な姿勢が見られて、金融市場の不安を再燃させる危険もありそうです。

また、来週は米国で雇用統計が発表されます。関税の影響が懸念される中で雇用市場は思ったほど悪化していないと見られ、FRBに利下げを急ぐバイアスを与える結果につながりづらいのではないかと、考えています。また、日銀は利上げを諦めていないものの、株価のボラティリティが高い状況で様子見姿勢を続けると見ています。そのため、どちらかにバイアスをかけることはしないと思われますが、微妙な言い回しが利上げに対し消極的姿勢と受け止められ、円が売り直される展開もありそうです。結論として、米GDPの極端な悪化、日銀の年内利上げ期待の更なる低下となれば、米雇用の底堅さを信じて米ドル/円は押し目を拾うチャンスになり得る一方、米GDPの悪化、日銀の利上げ期待回復となれば、雇用統計までは米ドル/円が下方向を試す流れになるのではないかと、考えています。

145.00円超えられるかどうかがポイント(テクニカル分析)

米ドル/円は、昨年9月安値の139.576円割れを回避したことで、超短期的に底打ち感が見られます。当面は、どの程度まで戻りを試せるかが着目されますが、145.00円を超えてくるようなら、147.60円レベルの50日移動平均線付近までの反発も見えてくるかもしれません。目先は押し目買いスタンスで臨みながら、145.00円付近の動向を確認したいです。もっとも、トレンドラインの多くが下向きのままで、地合いが決して良くなったとは言えず150.00円回復には距離があります。145.00円を突破しても146.00円付近からは上値が重くなってきそうなため、長期ホールドではなくこの水準からは売り場を探したいと考えています。

【米ドル/円チャート 日足】

ドル円 日足チャート

出所:外為どっとコム「TradingViewチャート」
予想レンジ:
USD/JPY:141.000-146.000

4/28 週のイベント:

スケジュール

外為どっとコム「経済指標カレンダー」

一言コメント

中国政府がレアアース(希土類)の輸出に新たな規制を課したため、世界の自動車生産が滞る可能性が指摘されているようです。輸出が完全に停止された場合、自動車の製造に欠かせない磁石の備蓄が底をつくとみられており、世界的な混乱もあるでしょう。自分たちの車は自分たちで作るとトランプ氏は述べていますが、重要な部品の入手が困難になれば、そもそも車は組み立てられないと思うのですが・・・。

 

 

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来週の為替予想 米ドル 円

ドル円はこの2カ月で12円ほどドル安・円高が進み、足元では2024年11月5日の米大統領選挙前日の水準(同年11月4日のニューヨーク市場終値152円13銭付近)よりもドル安・円高で推移しています。市場では、トランプ米大統領の政策はインフレを再燃させ、ドル高要因になりやすいとの見方もありましたが、実際はドル安・円高に振れており、今回のレポートではその背景について考え、今後の動きを展望します。

3-7日のドル・円は下落した。週明け3日は、米2月ISM(サプライマネジメント協会)製造業景況感指数が市場予想を下回り、米景気の先行き懸念からドル売り・円買いが優勢となった。トランプ米政権による関税政策への警戒感もドル・円の重し。4日は、足元の米金利低下ペースが速かったことから債券売りが強まり、ドルが買い戻された。5日は、弱い米2月ADP雇用統計を材料にドル売り・円買いが先行。6日は、春闘の賃上げ要求率が32年ぶりの高水準になったことから日銀による追加利上げ観測の高まり、円買いが加速した。7日の東京時間は、日本株の下落を受けたリスクオフの円買いがドル・円の上値を抑えた。

今後の展望については、日米金利差と投機的な円買いポジションの動向がカギを握ると思われます。前者については、来週3月18日と19日に開催される日銀金融政策決定会合と米連邦公開市場委員会(FOMC)が注目され、日米とも政策変更は急がない姿勢が確認されれば、日米金利差縮小の反転が予想されます。ただ、トランプ関税は要注意で、過度な引き上げは景気の先行き不透明感を強め、現時点でドル安要因に作用する恐れがあります。

2024年254営業日目は154.77円からスタート。東京時間朝に154.43円まで下落したが下げは限定的だった。今週のFOMCでFRB(米連邦準備理事会)が来年の利下げを9月時点の年4回(1.0%)から2回(0.5%)に狭める見通しを示したことに加え、日銀(日本銀行)がこの日の会合で政策金利の据え置きを決めたことで、円売りが加速した。

●ドル円はこの2カ月で12円ほどドル安・円高が進行、その背景について考え今後の動きを展望する。●足元ドル安・円高進行の主な理由は日米金利差縮小と投機的な円買いポジションの積み上がり。●日米金融政策会合や円買いポジションの動向次第でドル高・円安方向に戻る想定も必要とみる。

一方、予想変動率は上昇している。1週間のそれは、米大統領選挙が行われた昨年11月の水準まで上昇している(4日時点で16%台)。来週もドル円(USD/JPY)の下値を意識する状況が続こう。

注目された日米財務相会談でしたが、市場が懸念していたような、米国が日本に対し円安是正を強く求める展開にはなりませんでした。今回の会談については、4月21日付レポートで、為替レートに関して想定され得る米国の対応を4つのケースにまとめ、それぞれに対する為替市場の反応をまとめました。それを再掲したものが図表ですが、今回の会談の結果と照らし合わせて考えてみます。

注目は外為市場の動向である。4日の米債市場で金利が反発し米ドルの買い戻しが見られた。しかし、月初来の変動率をみると「リスク回避の米ドル高」は限定的である。対照的に選好されているのが日本円である。現状トランプ関税リスクは、米ドル安と円高の要因として意識されている。

2つめは、ある程度、日米関税交渉が進展した段階で、「通貨の競争的切り下げを回避」などの一般的な表現で、日米の合意が示されるケースです。報道によると、ベッセント氏は24日、早ければ来週にもおおまかな理解を共有する合意に達する可能性があると述べており、2つめのケースに至る公算が大きいとみています。これにより、米国の円安是正要求の思惑を材料とする投機的なドル売り・円買い圧力は後退していくのではないかと考えています。

弱気地合いでの「急反発」を警戒、予想レンジの上限は149.00レベル 現在のドル円(USD/JPY)は、下値を意識する状況にある。しかし、週足のローソク足では長い下ヒゲが表れ、下落相場が一服するサインが点灯している。来週の米経済指標で一時的にせよ景気不安が後退する場合、米国株には買い戻しが入ろう。米国株が下げ止まれば、他の主要な株価指数でも調整の反発地合いが強まろう。ドル円は弱気地合いのなかの「急反発」を警戒したい。

一方、インフレ指標が予想以上に下振れる場合は、米ドル安の要因となろう。このケースでは、日米利回り格差の縮小とドル円の下値トライを意識したい。

日足のMACDとモメンタムのトレンド、そして一目均衡表が「三役逆転」の状況にあることも考えるならば、来週のドル円も下値トライを意識したい。

後者について、ドル売り・円買いポジションの維持は、相対的に高い米ドル金利を払い、低い円金利を受け取る「ネガティブ・キャリー」となるため、ドル安・円高が一服すれば、一気にポジション解消の可能性が高まります。節目の146円や145円、フィボナッチポイント(昨年9月16日から今年1月10日までの上昇の76.4%押し)の144円13銭は意識されつつも、いったんドル高・円安方向への戻りは想定しておく必要があると思われます。

3月のインフレ指標-CPIとPPI トランプ関税リスクが米ドル安と円高の要因になりつつある以上、来週のドル円(USD/JPY)も下値トライを意識する状況が続くだろう。トレンドは米経済指標に左右されるだろう。注目の指標は、10日の3月消費者物価指数(CPI)と11日の3月生産者物価指数(PPI)、4月のミシガン大学消費者態度指数および期待インフレ率(速報値)である。

なお、日本円以上に選好されているのがスイスフランである。月初来で日本円はスイスフランで下落している。4日時点でスイスフランがG10通貨のなかで最も選好されている。

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