【大阪・関西万博】フワリと浮いた国産「空飛ぶクルマ」
4月13日、大阪・関西万博が開幕した。目玉イベントのひとつ、“空飛ぶクルマ”のデモフライトは初日は天候不順のためブルーインパルスの曲芸飛行とともに中止されたが、14日はフライトが行われている。
2025年日本国際博覧会協会は2025年3月、未来社会ショーケース事業における「スマートモビリティ万博 空飛ぶクルマ」の事業の一環として、展示施設「空飛ぶクルマ ステーション」の整備を決定したと発表した。
また、何度も言うが開発事業者にとって万博はあくまで通過点だ。万博後の計画も徐々に固まり始めている。近い将来、大阪を中心とする関西圏が空飛ぶクルマ先進地となる可能性が高いだけに、今後の動向にもしっかりと注目していきたい。
空の移動革命に向けた官民協議会が2022年に公表した「空の移動革命に向けたロードマップ」などにおいて、大阪・関西万博は空飛ぶクルマの商用運航を実現するマイルストーンに位置付けられていた。万博での商用化を念頭に、運航に関する基準のガイドライン策定や低高度における安全・円滑な航空交通を行う体制整備、認知度向上を図っていく方針が掲げられた。
【参考】空飛ぶクルマの開発事業者については「空飛ぶクルマの機体メーカー一覧」も参照。
4つのエリアは、大阪の美しい景観を楽しめるポイントや主要観光地へのアクセスがスムーズになる場所を設定しており、空飛ぶクルマを利用することで、パーソナルな空間で空からの眺めを楽しむことができ、移動時間そのものが特別な体験になるとしている。
大阪・関西万博で何とかデモフライトにこぎつけた“空飛ぶクルマ”ことエアモビリティ。それに先立ってANAホールディングスが2027年の商用飛行開始をアナウンスするなど動きが活発化しているが、任意の2地点間の移動には当面使えそうになく、需要の広がりがどのくらいになるかは未知数。果たしてエアモビリティはこの日本でも大きく羽ばたけるのか。自動車ジャーナリストの井元康一郎氏がレポートする。
最終的に、空飛ぶクルマ関連の展示・体験はどのようなものとなるのか。これまでの経緯を含め、現時点で判明している情報をまとめてみた。
SkyDriveはすでに、ポスト万博に向けた構想を発表している。万博後の空飛ぶクルマの社会実装を見据え、Osaka Metroとともに市場調査などの結果を踏まえ「新大阪・梅田」「森之宮」「天王寺・阿倍野」「ベイエリア」の4つのエリアを重要エリアとして選定し、それぞれを結んだ「大阪ダイヤモンドルート構想」を2024年12月開催の大阪ラウンドテーブルで発表している。
【大阪・関西万博】フワリと浮いた国産「空飛ぶクルマ」。SKYDRIVEは「空が日常的に使える世界を目指す」
乗車できないとは言え、飛行する姿を一目見たいと思う来場者は少なくないはずだ。会期中であれば、悪天候でない限り毎日空飛ぶクルマがデモフライトを行うのか、また機体の展示が行われるのかなど、続報が待ち遠しいところだ。
デモフライト以外では、予約が必要ではあるものの「空飛ぶクルマ ステーション」が設置されており、何らかの形で空飛ぶクルマを身近に感じる体験ができそうだ。
イマーシブシアター「SoraCruise(そらクルーズ)by Japan Airlines」は日本航空が協賛し、リアルな映像や立体音響、振動によって没入感を高める「イマーシブソリューション」を導入し、空飛ぶクルマに搭乗しているかのような臨場感を体験できるという。
空飛ぶクルマ ステーションはエンパワーリングゾーンP07(延床面積:約300㎡)に設置され、入館は要予約となっている。
【参考】空飛ぶクルマについては「空飛ぶクルマとは?英語で何という?いつ実現?ヘリコプターやeVTOLとの違いは?」も参照。
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