コメ最高値 備蓄米の出荷なぜ遅れ

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コメ最高値 備蓄米の出荷なぜ遅れ
[紹介元] Yahoo!ニュース・トピックス – 経済 コメ最高値 備蓄米の出荷なぜ遅れ

コメ最高値 備蓄米の出荷なぜ遅れ

しかし、農水省の思考は逆である。備蓄米を放出すると米価は下がる。そうなると高米価で兼業農家を温存させてその兼業(サラリーマン)収入等を預金として運用して巨額の利益を出しているJA農協は困る(これについては、後日、別稿で詳しく解説したい)。

本当に国民や消費者の利益を考えるなら、多くの人がコメ不足や価格高騰に苦しんでいる(左辺の原因)のだから、昨夏段階で農水省は備蓄米放出という政策(右辺の結論)を出すべきだった。

でも心配しなくてもよい。JA農協の最大の経営資産は政治力である。永田町の自民党本部にかけ参じて農林族議員にJA過剰在庫の政府備蓄米としての買い上げをお願いするのだ。

では、備蓄米の放出について農水省がどのように考え行動したのか推理しよう。右辺から左辺を見るのだ。

しかし、民間在庫の減少量は対前年同月比で24年7月40万トン、8月39万トン、9月50万トンである。8月に減少幅が増大しているのではない。そもそも仮に、需給に影響に影響を及ぼすような買い占めが起きる(例えば20万トン)として、コメの主産県である富山県や長野県の生産量を上回るような量(東京ドームの敷地で6メートルの高さ)を消費者が家庭で保管したとは想定しがたい。

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しかし、コメは不足している。

第二に、その在庫量の増加は21万トンでは足りない。農水省は24年産米の生産=供給量は18万トン増えたとしている。他方で、農水省がこれまで把握してきた一定規模以上の農協や卸売業者等の民間在庫量は前年同月比で今年1月44万トン減少している。つまり、同省は62万トン(18万トン+44万トン)のコメをこれら小規模流通業者が新たに隠していることを挙証しなければならない。

菅原解説委員 「石川・野々市市にあるJA全農グループのスーパー『プララAコープ富奥店』で28日に並べられていたのは備蓄米です。店内では『新発売! 国内産ブレンド米』として、5キロ3280円(税抜き)などで販売されていました」 客 「ありがたいですね。結構田舎だと前の年のも食べたりしてるから、そんなには気にならないけど…」 別の客 「やれやれやっとかな、って感じ」 店長 「1割ほど安くなっております。いつ入ってくるんだろうかなと我々も思っておりましたので、それがやっと『きょう入ってきたのか!』という思いですね」 瀧口アナウンサー 「結構安いなと思いましたし、備蓄米だとわかりやすいデザインで販売しているところもあるんですね」

なお、農水省が農協の集荷減少分の21万トン(今は修正されて23万トン)だけについて消えたと言っているのは、備蓄米の売却先を農協とすることで、農協を救済したいためと米価の低下を好まない農協に市場への供給量を増やさせないという目的からと思われる。

コメは容易に生産量を増加できる。

備蓄米が放出された。コメの価格は下がるのか。キヤノングローバル戦略研究所の山下一仁研究主幹は「本来なら政府備蓄米で21万トン供給されるのであれば、価格は5キロで2100~2200円程度に安くなる。だが、農水省が備蓄米を売り渡すのは農協だ。農協がコメを売り控えると価格は下がらない」という――。

農水省が備蓄米を売り渡すのは農協等の集荷業者である。価格低下を嫌がる農協が放出される備蓄米と同量のコメを売り控えると市場での供給量は増えず米価は下がらない。仮に21万トンと同量の供給増加があれば、現在60キログラム(一俵)あたり2万6000円の生産者米価(農協と卸間の相対価格)は半分の1万3000円に、小売価格は5キロ2100~2200円に低下。つまり、コメの値段は0~50%の範囲内で低下する。

おそらく、これらを証明することは不可能だろう。大臣などの幹部がついたウソを取り繕うために夜を徹して不必要な作業をさせられるのは、末端の職員である。そうしないために大臣は、早くコメが不足していることを認めることだ。

これで生産者は主食用のコメの作付けを大幅に増やす。農水省は4万ヘクタール、コメに換算すると22万トンの生産増を見込んでいる。これは農水省が買い戻そうとする備蓄米の放出量21万トンとほぼ同じである。つまり同省は25年産の供給量の増加を相殺しようとしているのだ。米価維持のためである。しかし、これは米価低落を回避するため生産を抑制的に指導したいとする数値である。農家はこれ以上に生産を増やすだろう。

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