
13日の香港市場は反発か。前日の米株式相場の上昇を受けた買いが先行すると予想する。12日発表の5月米卸売物価指数(PPI)が、同月の米消費者物価指数(CPI)に続いて市場予想を下回り、トランプ関税による米インフレ再燃への懸念がやや後退。米長期金利が低下したことで、投資家が運用リスクを取りやすくなるだろう。
米ドル安の進行も香港など新興国市場への資金流入期待につながりそうだ。トランプ米大統領は11日、中国以外の貿易相手に対する相互関税について「貿易協定の条件を示した書簡を1-2週間以内に送る」と述べた。強引な交渉姿勢に外国為替市場は米ドル売りで反応し、ドルの強さを示す指数は12日に3年3カ月ぶりの安値を付けた。
12日のNY株式相場はダウ平均など主要3指数がそろって反発した。オラクルが力強い人工知能(AI)需要見通しを示し、ハイテク株や半導体株の一角に買いが入った。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は国際金融銘柄のHSBC(00005)とAIAグループ(01299)、中国インターネットサービス大手のテンセント(00700)、新エネルギー車大手のBYD(01211)が香港終値を上回って終えた。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
業績見通しは 同社収益の9割を占める広告収益の影響を受けるだろう
メタ株価の見通し メタ・プラットフォームズ(META)の株価は現在、右肩下がりのトレンドチャネル内にある。MACDはゴールデンクロスへ転じているが、ゼロラインを下回る状況にあることを考えるならば、株価は弱気地合いにある。
業績見通しは、同社収益の9割を占める広告収益の影響を受けるだろう。また、巨額の設備投資額に対する投資家の思惑も左右するだろう。1Qは前年同期比14.01%増の405億6600万ドルが見込まれている。2Qは同比15.74%増の435億5800万ドルの予想にある。
決算の焦点は3つー①業績見通し、②広告収益の伸び、③最新版のAIモデル「Llama(ラマ)4」モデルの収益化となろう。
中国との貿易戦争が激化している影響で、中国の大手広告主が撤退している可能性がある。メタは2025年の設備投資が前年から約6割増の600億〜650億ドルになる見通しを示している。堅調な広告収益の伸びが示される場合は、巨額のAIインフラ投資の成果に対する投資家の期待をつなぎとめる要因となろう。逆に見通しも含め広告収益の伸びが予想外に下振れする場合は同社の成長性と設備投資に対する懸念を強める要因になり得る。前者のケースでは株高、後者のケースでは株安を想定したい。
まずは、第2四半期(2Q)の売上高と1株利益で堅調な見通しが示されるかどうか?この点に注目したい。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想によれば、2Qの売上高は前年同期比15.13%増の441億3600万ドル、1株利益は同比21.10%増の5.72ドルが見込まれている。
1Q決算と業績見通しが投資家の期待を下回る場合、株価は再び500ドルを割ることが予想される。このケースでは、21日の安値479ドルのトライと下方ブレイクを警戒したい。株価が479ドルをも下抜ける場合は、昨年の8月5日安値450ドルおよび7月25日安値442ドルのトライが視野に入ろう。
最新版のAIモデル「Llama(ラマ)4」モデルの収益化に関する経営陣のコメントも株価の変動要因になり得る。前回の決算では、会見でマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)がAI事業について楽観的な見通しを示したことが好感され株価が上昇した。


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