[全般]関税と中東情勢、そしてFRB

イスラエルがイラン核施設を攻撃したことより中東情勢への不安が拡大するとともに、難航する関税協議などの不確実性の高まりがドル買いを促す。
一方、米国によるイラン攻撃を2週間以内に発表するとしたことで一先ずその間は攻撃がないとの期待が広がったものの、日曜日に米国がイランを攻撃したとの報道が伝わった。
地政学リスクが高まり週明けから波乱含みの相場展開が予想される。
先週は前週末にイスラエルがイランの核施設を攻撃したことで有事のドル買いが進みドル円クロス円ともに底堅く推移。注目された日米金融政策はともに据え置きとなったが、中東情勢の激化に注目が集まるなかで影響は限られた。
FOMCでの金利見通しは年内2回の利下げを維持するなかでトランプ大統領は改めてパウエル議長に2.5％の利下げを要求。しかしパウエル議長は無視するなどドルの底堅さは継続。
一方、日銀会合では市場が期待したほどのタカ派的な見解が示されなかったことから円売りで反応。結果的にドル高円安が進みドル円は146円台に乗せて引けている。
米国によるイラン攻撃を2週間以内に発表。また、前週には2週間以内に各国に関税率を発表するなど、今週は猶予期間入りのなかで再び金融政策に市場の注目が集まりそうだ。
今週は米PCEデフレーターが発表されるが、コアとともに前月を上回ると予想される。
ただ、直近で発表された米CPIやPPIはインフレ鈍化を示すものであり、もし予想を下回るようなら一時的にドル下振れる可能性が高い。
また、今週は東京の6月CPIにも注目が集まる。全国CPIが上昇する中で先行指標となる東京も上昇となれば利上げ期待から円買いで反応。
金融政策に改めて注目が集まる中でドル売り円買いが強まる可能性が高い。しかし、昨日の昼頃に米国がイランを攻撃したとの報道があり、有事のドル買いの流れは継続。
ただ、このようなショックは一時的な反応となりやすく、その後の買戻しには注意したい。

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