【見通し】株式明日の戦略-様子見姿勢の強い1日、あすは為替に要注目

【見通し】株式明日の戦略-様子見姿勢の強い1日、あすは為替に要注目

3日の日経平均は3日ぶり反発。終値は23円高の39785円。まちまちの米国株を受けて小幅高スタート。場中は方向感に乏しく、プラス圏とマイナス圏を行き来した。マイナス圏に沈んでも下げ幅を3桁に広げることはなかった。一方、プラス圏に浮上しても上げ幅を3桁に広げると戻り売りに押された。小幅安で前場を終えると、後場はマイナス圏で推移する時間が長かった。引け間際に下げ幅を広げて安値圏でクロージングオークションに入ったが、大引けにかけては買いが入り、小幅なプラスで終えた。

 東証プライムの売買代金は概算で5兆0300億円。業種別では鉄鋼、非鉄金属、輸送用機器などが上昇した一方、情報・通信、倉庫・運輸、建設などが下落した。日産自動車、マツダ、三菱自動車など自動車株の一角が大幅上昇。半面、1Qが減益着地となったダイセキが大幅に下落した。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり827/値下がり735。出遅れ感のある業種に資金が向かっており、日本製鉄、JFE、神戸鋼の鉄鋼大手3社がそろって大幅上昇。三菱マテリアル、住友鉱山、DOWAなど非鉄株の動きが良かった。足元強い半導体株も、ソシオネクストやSCREENなどが大幅上昇。西友株の取得を完了したと発表したトライアルHDが急伸した。

 一方、良品計画が月次を材料に商いを伴って大幅安。主力どころではサンリオや三菱重工が弱かった。株主総会を通過した辺りから騰勢を強めていたフジHDが一転崩れて7%安。スクエニ、バンナム、コナミGなどゲーム株への売りが続いた。

 日経平均は3日ぶり反発。値幅はそれほど出ず、様子見姿勢の強い地合いが続いた。本日は米国で6月雇用統計が発表される。米国は金曜4日が独立記念日で休場となるため、あすの日本株は上でも下でも振れ幅が大きくなる可能性がある点には留意したい。

 米雇用統計に関しては、弱い結果となって早期の利下げ期待が高まるというのが株式市場には歓迎されるシナリオとなりそうだが、弱すぎると米国の景気悪化に対する警戒が高まるリスクもある。米国株は上昇基調が続く中で三連休を迎えるだけに、雇用統計が利益確定売りの材料にされる可能性もあり、反応は読みづらい。

 日本株を見る上では為替が重要となる。利下げ期待が高まっても、米長期金利が大きく低下してドル安・円高が加速してしまうと手がけづらさが意識される。きょう鉄鋼株や自動車株などが買われたところを見ると物色意欲は引き続き旺盛で、それほど円高が進まなければ売り急ぎは手控えられそう。きょうの終値は39785円で4万円乗せも高いハードルではないだけに、米雇用統計が日本株の買い材料となることに期待したい。

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ

[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル 【見通し】株式明日の戦略-様子見姿勢の強い1日、あすは為替に要注目

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