「ローラ メルシエ」は 単なる化粧品ブランドの一つではなかった
フランス人メイクアップアーティスト、ローラ・メルシエ氏によって1996年に創設された同ブランドは、ベースメイク製品を中心に世界中で高い支持を得ていた。特に「ルースセッティングパウダー」や「ファンデーションプライマー」は、日本国内でも百貨店カウンターを中心にロングセラー製品として展開されていた。
同ブランドは1996年にフランス人のローラ・メルシエ(Laura Mercier)が立ち上げたブランド。定評のあるベースメイクを筆頭に、リップやアイメイクなどを展開する。20周年を迎えた2016年に資生堂が2億6000万ドル(約288億円)で買収したものの、21年に米投資ファンドのアドベント・インターナショナルに売却。同社が設立した新会社オルヴェオン(ORVEON)が保有しながら、資生堂ジャパンが輸入・販売を行ってきた。
2016年には、国内大手の資生堂が約2億6000万ドル(約288億円)でブランドを買収。以降、資生堂ジャパンが正規輸入販売元として製品供給を行っていたが、2021年に米投資ファンドのアドベント・インターナショナルにより同ブランドの事業は譲渡された。アドベントは「オルヴェオン(ORVEON)」という新会社を設立し、ローラ メルシエを含む複数ブランドを傘下に収めた。
オルヴェオンが発表したスケジュールによれば、「ローラ メルシエ」の日本国内での製品販売は2025年10月31日をもって終了する見通しだ。これにより、全国の百貨店カウンターをはじめ、ブランド直営店や公式オンラインストア、楽天・AmazonなどのECモールでも順次販売を終了していくとされている。
しかし、買収からわずか5年後となる2021年には、資生堂が欧米ブランドの再編方針に伴い、複数の海外ブランドを売却。その一環で、ローラ メルシエもアドベント・インターナショナルに譲渡された。新たな運営主体であるオルヴェオンは、北米・欧州市場を中心に事業基盤を再構築してきたが、今回の発表で日本市場からの全面撤退を決断したとされる。
Q1. ローラ メルシエの日本での販売はいつまで?A1. 2025年10月31日をもって、全店舗およびECサイトでの販売が終了予定です。
「ローラ メルシエ」は、単なる化粧品ブランドの一つではなかった。メイクを覚えた時、初めての百貨店コスメ、あるいは大切な人への贈り物――そうした記憶とセットで、このブランドは多くの人の中に根づいていた。
10月末での販売終了後、「ローラ メルシエ」の製品は日本国内の正規販売ルートでは新たに入手できなくなる。今後は並行輸入品や海外の越境ECなどを通じた購入に頼ることとなり、価格や品質保証、サポート体制が異なる可能性がある点には注意が必要とされている。
日本市場での販売終了を受けSNSでは「クッションファンデの仕上がりが本当にきれいで何回もリピしてる。撤退前に買い足さなきゃ」「アイブロウとチークとパウダーとプライマーとブラシとビューラーが『ローラ メルシエ』なんだよ。顔構成できないわ……」など嘆きの投稿が多く見られた。
2021年にブランドの譲渡が行われた際、資生堂は「ポートフォリオ最適化」を理由に複数のグローバルブランドの売却を進めていた。ローラ メルシエを含む事業は、アドベント・インターナショナルが中心となって立ち上げた新会社「オルヴェオン」に統合され、米国拠点での統括体制が敷かれた。
日本市場におけるローラ メルシエ製品の販売は、その後も資生堂ジャパンが担ってきたが、2025年7月2日、親会社オルヴェオンが日本からの完全撤退を正式発表した。撤退にあたり、全国の百貨店カウンターや直営店、ECサイトでの販売は同年10月末までにすべて終了する予定だと報じられている。
高い評価を得ていたベースメイク製品で知られる化粧品ブランド「ローラ メルシエ」が、日本市場からの撤退を発表した。親会社の米オルヴェオンが明かした内容によれば、全店舗と公式オンラインストアでの販売は2025年10月末までに終了する予定だ。
資生堂による買収後、ローラ メルシエは日本市場における高価格帯メイクブランドとして定着した。ベースメイクの技術力に加え、リップやチーク、アイブロウ製品なども順次拡充され、日本のコスメファンから広く受け入れられていた。
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