来週の為替予想（豪ドル/円 NZドル/円 ）「RBAは予想通り2会合連続利下げ？」ハロンズ FX 2025/7/5　＃外為ドキッ

執筆：外為どっとコム総合研究所　中村　勉
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今週の振り返り

今週の豪ドル/円は94.34円前後で、ニュージーランド（NZ）ドル/円は87.43円前後で週初を迎えました。今週も貿易交渉や減税・歳出法案など米国発の材料を基に米ドル中心の動きとなり、豪ドル/円は94円台、NZドル/円は87円台を中心に方向感を模索する動きとなりました。3日に発表された米6月雇用統計が予想を上回り、米ドル/円が上昇。加えて米株価指数の大幅上昇も支援材料となり、豪ドル/円は95円台、NZドル/円は88円台まで上昇する場面がありました（執筆時）。

市場はRBAの利下げを織り込む

豪準備銀行（RBA）は前回の金融政策会合（5月21日）で25bp（0.25%ポイント）の利下げを実施しました。その後のブロック総裁の記者会見や議事録から、RBAが50bp利下げを検討したことが明らかになりましたが、「より妥当」という判断から25bpの利下げに収まっています。最新の豪経済指標のデータを見ると、労働市場では5月の雇用者数が予想外の減少となりましたが、これは1年2カ月ぶりの高水準となった4月の反動と考えられます。失業率は5カ月連続で4.1%となり、RBAが5月に金融政策報告内での今年6月時点の予測（4.2%）を下回っています。労働市場が引き続き逼迫した状況である中で、5月の消費者物価指数（CPI）は昨年10月以来となる前年比+2.1%まで伸びが鈍化。RBAが重視するコアCPIにあたるCPIトリム平均は2021年11月以来となる+2.4%まで鈍化しています。RBAが利上げサイクルに入ったのが2022年5月ですので、インフレはRBAの利上げ開始前の水準まで伸びが鈍化しています。
来週は8日にRBAが、金融政策会合を開催します。市場は前回会合で大幅利下げが検討されたことや、インフレの鈍化、消費の伸びが弱いことなどから25bpの利下げを織り込んでいます。リスクとして考えられるのはRBAが利下げを8月に先延ばしすることです。インフレは順調な鈍化を示していますが、RBAが重視するインフレ指標は四半期CPIで月次CPIはその補助的なものとなります。7月30日に豪4-6月期CPIが発表されますので、その結果を確認してから追加利下げに動くといったことも考えられます。この場合、8日のRBA会合で金利据え置きが伝わった直後に豪ドルに上昇圧力がかかることになりそうです。

豪ドル/円のテクニカル分析

豪ドル/円はローソク足が雲の上で推移しています。6月16日以降日足一目均衡表の転換線が終値ベースでのサポートとして機能していますので、同線が目先の下値目途となりそうです。その下の水準では同基準線や雲上限が下値目途として意識されそうです。一方上値では、5月13日高値の95.64円前後や3月18日高値の95.75円前後が目途として意識されそうです。ここを上抜けると2月12日高値の97.33円前後が次に意識されるレベルとなりそうです。

【豪ドル/円　日足・一目均衡表】

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ：AUD/JPY：93.00-97.00、NZD/JPY：86.00-89.00

7/7週のイベント:

07/08 (火) 10:30 豪 6月NAB企業景況感指数
07/08 (火) 13:30 豪 豪準備銀行（RBA）、政策金利発表
07/09 (水) 10:30 中国 6月消費者物価指数（CPI）
07/09 (水) 10:30 中国 6月生産者物価指数（PPI）
07/09 (水) 11:00 NZ ニュージーランド準備銀行（RBNZ）政策金利発表

一言コメント：

幼馴染にばったり会いました。しかも朝4時半に…私は出社、幼馴染は「暑くて目が覚めたから散歩」ということでした。家が近いのでたまに見かけるのですが、あまりの早朝にお互いにびっくりでした。

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外為どっとコム総合研究所 情報企画部 研究員
中村 勉（なかむら・つとむ）
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー（株）へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から（株）外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。

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