投げ銭感覚でチップ 飲食店で導入

コロナ禍が転機のタイミングでした。未曾有（みぞう）の事態のために飲食店側にも「テクノロジーを経営に取り込まないと生き残っていけない」という強い危機感や切迫感が広がりました。そうした背景によって、2020年後半から21年に急成長できたのです。

飲食店が導入する際は初期費用や月額固定費はなく、寄付された金額の30％をシステム手数料として差し引き、残り70％を店舗側に還元。月間の流通額が１万円未満の場合は同社が振り込み手数料は負担し、１万円以上の場合は企業側が振込手数料を支払う仕組みとなっている。

顧客が飲食店内の席にあるQRコードをスマートフォンで読み込むと注文ができる仕組みで、LINEアカウントとの連携機能を持つ。店側は顧客の利用動向を分析するCRM（顧客関係管理）として活用できる。

米国やシンガポールのベンチャーキャピタルから74.6億円の資金調達を受けたことも発表した同社は、日本の飲食業界にどのような変革をもたらそうとしているのか。ダイニー代表取締役CEO（最高経営責任者）の山田真央氏に、日本のテック業会を注視するIT批評家の尾原和啓氏が話を聞いた。

飲食店でスマートフォンで客が従業員や店にチップを送れる仕組みを導入する動きがある。接客が可視化されるため、従業員のモチベーション向上につながっているという。

今後は飲食店に限らず、タクシー業界や医療・介護などでの導入も進行中で、業界を問わずに展開して行く予定だ。

視聴回数に応じた広告収入・視聴者からの投げ銭システムから稼ぐことができます。どちらにせよ「人を集め、魅了する」力が必須。難易度は高いですが、なにより「楽しめる」ことが魅力です。

24年9月には初期費用のかからないキャッシュレス決済、同10月には従業員の勤怠管理支援の新サービスを開始し、同社が目指す「“飲食”をもっと楽しくおもしろく」という考え方を店内オペレーションにも拡充しようとしている。