[全般]ドル売り継続

今週9日に90日間のトランプ関税停止期限が終了し、改めて関税の影響が市場の不確実性を高めることからドルの上値は重くなりそうだ。
先週はNY市場が独立記念日で休場を控える薄商いのなかで米雇用統計が予想を上回る強い結果を示したことでドルが全面高。市場はADPが弱い結果を示した後だけにサプライズとなった。一方、米上下院でトランプ減税法案が可決されたことで今後の財政赤字が拡大するとの懸念がドルの上値を抑えた。
今週は90日間の関税停止期限が訪れるがベトナムや英国以外の国は依然として難航。特に日米協議は今週の参院選を挟んで結果は先送りされるとみられるが円への影響が懸念される。
トランプ大統領は最終的に米貿易赤字を解消することが目的であり、特に貿易黒字の日本に対し厳しい関税が待ち受けている。自動車関税の引き上げなどは円安材料ではあるが、手っ取り早く為替での円安是正を改めて求めてくるようなら円買いが進みドル円クロス円ともに上値の重い展開が予想される。
関税引き上げは米国自体への影響も懸念されることや、財政赤字拡大やFRBの利下げ圧力、そして中央銀行への政治圧力などからドル売りに振れやすい状況は継続するとみている。

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