逆張りはトレンドラインが引けてから
一方で、RSIはレンジ相場でのトレードにおいて非常に有効です。レンジ相場では価格が一定の範囲内で上下するため、RSIが70%近くに達したら売り、30%近くに達したら買いといった逆張りのトレードが可能になります。
また、【図表7】では、ローソク足の最後に長い陽線(大陽線)が現れて+2σのラインを上抜けています。逆張り的発想ではここで売りとなりますが、+2σを突破するような強い波動では、そのまま上昇トレンドが発生するケースもあるので注意が必要です。
トレンドラインを活用しながらエントリー(新規取引)を行うときにおいて、相場が上昇トレンドとなっているならば、支持線(サポートライン)で跳ね返されたポイントが、エントリーすべき地点となります。逆に下降トレンドであれば、抵抗線(レジスタンスライン)で上値を抑えられたポイントで取引を開始してみましょう。横ばいの状態が続くレンジ相場であれば、上下のトレンドラインで逆張りを行うと良いかもしれません。
なぜなら、強いトレンドに逆らったトレードを行ってしまうと逆張りとなり、一瞬の上昇で大きな損失につながってしまう可能性があるためです。
逆張り系の指標は、「下がったら買い、上がったら売り」のサインが出る指標です。【図表7】右上、リコー(7752)の「ボリンジャーバンド」というテクニカル指標は、順張り、逆張り両方の見方ができるテクニカル指標です。
だいたいこのライン内に値動きが収まるとすれば、逆張り手法では、株価が-2σライン付近で買い、+2σライン付近で売りと考えます。実際、【図表7】のリコーのチャートでもローソク足はほとんど±2σのライン内で値が動いていることがわかります。
つまり、逆張り系指標はトレンドがあまり強くない時、株価がもみあっているような場合に有効。順張り系指標はトレンドが発生した時には有効となる場合が多いのです。
しかし、RSIを使ったトレードには注意が必要です。特に、トレンドがはっきりしている相場では、RSIが高値圏や安値圏に留まり続けることがあるため、安易な逆張りはリスクが高いです。
今回の手法は逆張り。そのため、下降トレンドとは反対にロングポジションを持てるところを見つけるのです。
では、なぜ単純な逆張りだけに頼るのがリスクが高いのか、わかりやすく説明しましょう。
では、RSIをどう使うかですが、大事なのは「単純な逆張りに頼らない」こと。例えば、RSIが70%を超えても、株価がまだ上昇し続ける可能性があります。また、株価が上昇トレンドにある時に、RSIが徐々に小さくなっていくと、これは「ダイバージェンス」と呼ばれる現象で、トレンドの弱まりを示唆している場合があります。
・「順張り系」と「逆張り系」
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