トルコリラの焦点「中銀は利下げを再開…ハイペースの利下げには要警戒」FX予想 2025/7/25 #外為ドキッ

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トルコリラの焦点「中銀は利下げを再開…ハイペースの利下げには要警戒」FX予想 2025/7/25 #外為ドキッ

トルコリラの焦点

中東に位置するトルコの通貨リラを取り巻く環境を分析し、トルコリラの今後の値動きを予想した。

執筆:株式会社外為どっとコム総合研究所 神田卓也 X(Twitter)

中銀は利下げを再開…ハイペースの利下げには要警戒

トルコ中銀は24日、政策金利を46.00%から43.00%に300bp(3.00%ポイント)引き下げると発表。利下げ幅は市場予想の250bpを上回った。3月の緊急会合を除き3会合ぶりに利下げを再開した理由については「最近のデータは、需要状況に伴うインフレ抑制の動きが強まっている」と説明した。また、「基調的なインフレ動向などを考慮し、インフレ抑制に向けて必要な措置を確保する」としてインフレを警戒しつつも「物価の見通しを踏まえ、変更する幅は会合ごとに慎重に見直していく」と利下げを継続する姿勢を示した。

ただ、トルコのインフレ率(消費者物価の前年比上昇率)は鈍化傾向とはいえ6月時点でまだ35.05%と高水準にある。中銀はインフレ率が年末に24.00%に鈍化すると予測しているが、民間予測では29.66%にとどまる見通しだ。利下げペースが早すぎると中銀に対する市場の信頼が再び揺らぐ事態に陥りかねないため注意が必要だろう。なお、トルコの7月消費者物価指数(CPI)は8月4日に発表される。また、次回の中銀金融政策決定会合は9月11日に予定されている。

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株式会社外為どっとコム総合研究所 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。

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トルコリラの焦点 中銀は利下げを再開ハイペースの利下げには要警戒 FX予想

これを受けて、実際にトルコリラの実質為替レートはすでに反転上昇が始まっている。

高金利通貨の代表格といえるのがトルコリラだ。トルコの政策金利は46%と他国を圧倒し、インカムゲインを求める投資家から熱い眼差しを浴びてきた。しかしトルコリラは投資家を惹きつけながら、幾度となく裏切ってきた通貨でもある。

今後の金融政策については、中銀は前回会合時と同様、「断固とした金融引き締め姿勢は月次インフレ率を低下させ、国内需要の緩和、通貨トルコリラの上昇、インフレ期待の改善を通じ、ディスインフレのプロセスを強化している」とし、「インフレ率が持続的に低下により、物価の安定が達成されるまで金融引き締めスタンスが維持される」とし、当面、引き締め水準を維持する方針。中銀は前回会合時に、「インフレ期待が予測範囲(上限は42.0%上昇)に収束するまで金融が引き締められる」との文言を使っていた。

2025年3月にはトルコ当局がエルドアン大統領の政敵とされるイスタンブール市長を拘束し、トルコリラが3円台半ばまで急落する場面があった。

中銀は会合後に発表した声明文で、追加利下げを決めたことについて、「1月のコアインフレ率はサービス物価の上昇により、予測通り、前月(12月)の低下傾向から上昇すると見られる」としたが、前回会合時と同様、「財物価は依然低いままで、10-12月期の経済指標は国内需要が(引き続き減速)ディスインフレ(物価上昇率の低下)水準にあることを示している」とし、インフレの鈍化傾向を強調した。

超高金利はインフレの裏返し。トルコの消費者物価指数(CPI)は2022年のピーク時に80%(前年同月比)を超えた。

欧州中銀(ECB)は大方の予想通りに政策金利の一つである預金ファシリティ金利を2.00%に据え置いた。金利据え置きは8会合ぶりとなる。声明では「これまでのところ経済は全体として底堅さを示している」としつつ、貿易摩擦などを要因に挙げ「先行きは極めて不透明」との認識を示した。その後の記者会見でラガルドECB総裁は「今は金利を据え置き、リスクが今後数カ月の間にどう展開していくかを見守ることが適切な状況にある」などと語り様子見姿勢を強調した。

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中銀のファティ・カラハン総裁は19日、経済懇談会で、「金融政策の断固たる姿勢により、月次インフレ率が緩和され、国内需要のバランス調整、トルコリラの実質的な上昇、インフレ期待の改善を通じ、デフレーションプロセスが強化された」とした上で、「中銀は25年末までにインフレを21%に引き下げることを目指しており、月次インフレ率が大幅かつ恒久的に低下、インフレ期待が予測範囲に収束するまで、慎重なペースで、会合ごとに金融引き締め政策の姿勢を維持する」と述べている。

トルコを襲った「2つのショック」とは何か。

中銀は23年6月会合で、2年3カ月ぶりに利上げに転換。利上げサイクルが24年1月まで8会合連続で実施され、金利水準は計36.5ポイント上昇、18-19年のピーク(24.0%)を大幅に上回り、過去最高を更新したことから24年2月に金利据え置きに転じた。3月会合で5.0ポイントの大幅利上げを決めたが、4月から11月まで8会合連続で据え置き、前回12月会合で2.5ポイント引き下げ、23年2月以来1年10カ月ぶりに利下げサイクルに転じた。これで利下げは2会合連続。

また、中銀は今回の会合でも、「信用市場と預金市場で予期せぬ展開があった場合、金融伝達メカニズムは追加のマクロプルーデンスな措置(金融システムの安定を目指した措置)によってサポートされる」とした。中銀は、金融(引き締め)政策の伝達メカニズムを支援するためにはマクロ金融の安定を維持する必要があると見ている。

為替市場のセオリーは「インフレ通貨は売られる」。トルコリラはセオリー通りに売られてきた。過去10年の対円チャートを見ると、きれいな右肩下がりを描いている。

中銀は24年5月会合で、「トルコリラ建て金融資産に対する強い内需や外需に起因する過剰流動性を不胎化(吸収)する」としたが、今回の会合でも「流動性状況は注意深く監視され、引き続き、不胎化措置を効果的に実施する」とし、インフレ抑制のため、マクロプルーデンスな政策に移る方針を改めて強調した。

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