豪ドル/円 見通し「8月も利下げ見送りの可能性は?…30日に第2四半期CPI」注目の高金利通貨 7月27日号

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豪ドル/円 見通し「8月も利下げ見送りの可能性は?…30日に第2四半期CPI」注目の高金利通貨 7月27日号

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メキシコペソや豪ドルなど投資家にとって魅力的な通貨の最新状況について、これまでの動向や注目ポイントについて解説します。

作成日時 :2025年7月25日16時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 神田卓也
X(Twitter)@KandaTakuya

執筆:外為どっとコム総合研究所 神田 卓也

豪ドル/円(4時間足)

※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照

先週の豪ドル/円は一時97円台を回復も伸び悩む

 20日に投開票された参議院選挙で自民・公明の与党が過半数を割り込んだのは想定内との見方から、週明け21日は円買いが優勢。豪ドル/円は96.00円台に下落しました。翌22日には、豪中銀(RBA)が、市場の利下げ予想に反して政策金利を据え置いた7月理事会の議事録を公表。利下げを見送った理由として、インフレ動向について「もう少し情報を待つことが有益である」との見解を示しましたが、豪ドル/円の反応は薄く、参院選後の円買い戻しが続く中、95.62円前後まで下押ししました。しかし23日、日米が関税協議で電撃的に合意したことを受けて世界的に株価が大きく上昇。翌24日にかけてリスクオンの流れが続く中、97.00円台まで切り返しました。25日の東京市場では97.14円前後まで上昇する場面もありましたが、関税合意を受けて日銀が利上げしやすくなったとの見方から円が買い戻されたため96円台後半に押し戻されています。

今週の豪ドル/円の注目ポイントは第2四半期CPI

 30日に豪4-6月期の四半期消費者物価指数(CPI)が発表されます。RBAは、月次のCPIについてはカバーする品目が少ないことから、四半期CPIを重視する姿勢を示しています。7月会合で利下げを見送ったのも、この4-6月期CPIの結果を確認したいとの思いがあったためと見られます。なお、市場は7月25日時点で8月の利下げを9割超織り込んでいます。そのため、4-6月期CPIについては下振れよりも上振れのほうがよりサプライズになりやすいでしょう。市場予想は前年比+2.2%となっており、1-3月期の+2.4%から鈍化する見通しです。RBAが「基調的インフレ」として注目するCPIトリム平均値は前年比+2.7%、CPI加重中央値は+2.8%といずれもインフレ目標の中間値である2.5%を上回る伸びが予想されています。

 

今週の豪ドル/円の見通し

予想レンジ
94.500~98.500円
基調
方向感模索

今週の注目ポイント
☆7/30 豪4-6月期CPI
・主要国株価、国際商品価格

 

豪ドル/円(AUD/JPY) FX為替レート・チャート

 
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株式会社外為どっとコム総合研究所 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。

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豪ドル米ドルが上昇しており この影響を受けた模様です

RBA(オーストラリア準備銀行)の金融政策も重要です。RBAはインフレ目標を採用しており、前年比の消費者物価指数(CPI)上昇率が中期的に2~3%の範囲内に収まるように政策運営を行っています。RBAの利上げ(利上げ観測が高まること)は、豪ドルにとってプラス材料です。

一方で、豪ドルは市場のリスクオン、リスクオフの影響を受けやすい傾向があります。投資家がリスク選好を強める(リスクオン)場合には豪ドルは上昇しやすく、逆に投資家が回避姿勢を強める(リスクオフ)場合には豪ドルは下落しやすい通貨です。米国など主要国の株価動向、地政学リスクなどの国際情勢に注意が必要でしょう。

豪ドル円は円安が進む。 午前中に円高の場面があったものの、夕刻にかけて円安が進みました。 豪ドル米ドルが上昇しており、この影響を受けた模様です。 夜以降はレンジ相場で取引され、23日終値に比べて円安で取引を終えました。 なお、日豪で主要な経済指標は発表されず、日豪関係に関する要人発言も伝わりませんでした。

こうした中、市場では米国との金利差縮小を背景に対米ドルでの豪ドルの上昇が見込まれており、通貨分散先として豪ドルへの見直しが進む可能性があります(図7)。

また、豪州経済のファンダメンタルズの安定も、今後の豪ドル相場を支えると考えられます。

今後の豪ドル円相場の見通しは、米中協議の詳細発表の内容に左右されそうだ。発表内容が米中協議の進展が速くなるとの期待を高めれば、投資家のリスク回避姿勢がさらに弱まり、豪ドル高が進むことも考えられる。一方、詳細な結果が具体性を欠くなどした場合には失望感が広がり、米中関係改善への楽観的な見方が後退する可能性もある。

また、オーストラリアは中国が最大の輸出先です。そのため、オーストラリア経済は中国景気の影響を受けやすい傾向があり、豪ドルをみるうえでは、中国の経済指標にも目を向ける必要があります。中国の経済指標が良ければ豪ドルにとってプラス材料、景気鈍化が示唆されれば豪ドルにとってマイナス材料です。

過去24時間の通貨強弱分析を見ると、直近で最も強い通貨はドル、最も弱い通貨はポンドです。 日中の円はプラス圏で取引され、深夜以降はマイナス圏で推移しました。 豪ドルはおおむねプラス圏で推移し、この傾向は本日の朝時点で継続しています。

豪ドル高の背景にあるのは米国の経済面での強硬姿勢に緩和の兆しが出ていることだ。トランプ氏は4月22日に米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長の解任を否定してからは過激な発言がトーンダウン。中国製品への関税引き下げにも繰り返し言及し、5月8日には米英間の関税協議の大枠合意にもこぎつけた。

豪ドル円相場(AUD/JPY)は日本時間12日午前6時前に1豪ドル=94.05円をつけた。ブルームバーグによると、94円台をつけるのは4月3日(94.04円)以来。豪ドル円相場では米国のドナルド・トランプ大統領が2日に相互関税を発表してから豪ドル安が進み、9日に相互関税の一部停止が発表される直前には86.05円をつける場面もあったが、1か月で9%超の豪ドル高が進んだことになる。

過去24時間の相関関係を見ると、豪ドル円と強い相関関係だったのはドル円です。 相関関係だったのはユーロ円、弱い相関関係だったのはポンド円です。 その一方、強い逆相関関係だったのはポンドドルです。 ユーロドルとも逆相関関係でした。

また、市場では2025年にかけて円高・米ドル安の進行を予想する見方が根強い中において、豪ドルは対円でも安定的な推移が見込まれています。このような豪ドル相場の安定は、豪州の株式や債券などへの投資を進める好機に繋がることが期待されます(図8)。

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