FX/為替「米・EU関税合意で円売りとドル売りが交錯 関心は米中協議へ」 外為どっとコム トゥデイ 2025年7月28日号

FX/為替「米・EU関税合意で円売りとドル売りが交錯 関心は米中協議へ」 外為どっとコム トゥデイ 2025年7月28日号

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2025年7月28日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 神田卓也

目次

▼25日(金)の為替相場
(1):東京都区部CPI 伸び鈍化
(2):英小売 期待外れの結果
(3):ドイツ経済 回復は鈍い
(4):米耐久財受注 予想ほど落ち込まず
(5):米大統領 貿易交渉について発言

▼25日(金)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:148円台回復が見込めそう/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

25日(金)の為替相場

期間:25日(金)午前6時10分~26日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):東京都区部CPI 伸び鈍化

日本の7月東京都区部消費者物価指数(CPI)は季節性による変動が大きい生鮮食品を除いたコアベースで前年比+2.9%と市場予想(+3.0%)を下回り、前月(+3.1%)から伸びが鈍化した。

(2):英小売 期待外れの結果

英6月小売売上高は前月比+0.9%と市場予想(+1.2%)ほどには伸びなかった。大幅に落ち込んだ前月(-2.8%)の反動増が期待されていたが、自動車燃料を除いた売上高も前月比+0.6%(予想+1.2%、前月-2.9%)にとどまるなど、やや期待外れの結果となった。

(3):ドイツ経済 回復は鈍い

独7月IFO企業景況感指数は88.6と市場予想(89.0)を下回ったが、前月(88.4)からわずかに上昇した。独IFO経済研究所は「ドイツ経済の回復は依然として鈍い」とコメントした。

(4):米耐久財受注 予想ほど落ち込まず

米6月耐久財受注は前月比-9.3%と市場予想(-10.7%)ほどには落ち込まなかった。前月の大幅増(+16.5%)をけん引した輸送用機器を除けば、6月の受注は前月比+0.2%だった(予想+0.1%、前月+0.6%)。

(5):米大統領 貿易交渉について発言

米国のトランプ大統領は、ドル安について記者団から質問され「自分はドル安を好むとは絶対に言わない」と回答。「個人的には強いドルを好むが、弱いドルは『稼ぎ』をとてつもなく大きくする」と述べた。また、欧州連合(EU)との関税合意に向けて交渉担当者が緊密に取り組みを続けているとの認識を示しつつも、「EUとの合意が成立する可能性は五分五分か、おそらくそれより低いかもしれないが、五分五分と言える」と発言。一方、中国との協議については「合意できる領域がある」と自信を示した。

25日(金)の株・債券・商品市場

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ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

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人気通貨ペア 本日の予想レンジ

ドル/円の見通し:148円台回復が見込めそう

25日のドル/円は終値ベースで約0.4%上昇。米国と欧州連合(EU)の関税合意への期待などを背景に円売りが優勢となり、欧州時間には147.94円前後まで強含んだ。ただ、148円台を前に円売りは一服。その後のNY市場では週末を控えて様子見ムードが広がった。
なお、米国とEUは27日に首脳会談を行い、大半のEU製品に対する関税率を15%とすることで合意した。これを受けてユーロ/円が1年ぶりの高値となる173.70円台へと上伸するなど、本日も円売りが先行している。ドル/円は1週間ぶりの148円台回復が見込めそうだ。もっとも、ユーロは対ドルでも上昇して始まっており、ドルもやや売り優勢だ。ドル/円は、円安とドル安の綱引きで一進一退の動きになりやすく、上値を試すにしてもそのペースはゆっくりとしたものになりそうだ。
トランプ関税を巡っては、米国と中国がそれぞれの関税適用停止期間を90日間延長する見通しだとも伝わっている。本日、米国のベッセント財務長官と中国の何副首相が、スウェーデンのストックホルムで貿易交渉を行う。交渉の行方が注目されよう。

注目の経済指標:

特になし

注目のイベント:米中貿易協議

※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。

 
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株式会社外為どっとコム総合研究所 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。

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FXによる為替ヘッジは、安定した利益を求める投資家にとって損失を少なくするための手段のひとつですが、利用する上では注意点もあります。ここでは、特に気をつけたい4つの注意点について説明します。

これからFXを始める人にとって、一番取引しやすいといえる通貨ペアは米ドル/円です。

本記事では、FXにおいて最もメジャーな通貨ペアである「米ドル/円」の特徴や取引する際のポイント、注目すべき経済指標に焦点を当てて説明します。

FXによる為替ヘッジは、外国株式や外貨建て投資信託など海外の金融商品を購入する際に有効です。なお、株式購入分の金額と同額分の為替ヘッジを行う例と同様、半額分だけ為替ヘッジを行うといったことも可能です。その場合は、円高に振れた際に損失を軽減する効果は小さくなりますが、円安に振れた際はより利益を得ることができます。

また、パソコンやスマホ、タブレットなどさまざまなデバイスでトレード情報の確認やチャート分析ができるため、FX初心者の方も安心してトレードができる環境となっています。この機会に是非GMOクリック証券が提供するFXネオを検討ください。

FXでは、2つの異なる通貨を組み合わせた通貨ペアが取引の基本単位となり、その組み合わせ(並び順)によって意味が異なります。

米ドル/円は国内のFX取引で圧倒的な人気を誇り、この人気に支えられた高い流動性と、実質的な取引コストであるスプレッドが狭い点が特徴となっています。

FXはポジションを保持している間は、毎日スワップポイントが発生しますが、このスワップポイントがマイナスになる場合があるため注意が必要です。スワップポイントは取り引きする通貨間の金利差で決まり、低金利通貨で高金利通貨を購入するポジションではプラスになりますが、高金利通貨を売って低金利通貨で買い戻すポジションの場合はマイナスとなり、逆に支払うことになります。為替ヘッジのために、米ドルを売って円で買い戻すと、スワップポイントの支払いが発生します。

今回はそうした疑問の答えとして、「そもそも通貨ペアとは何か?」「FX初心者はどの通貨ペアを選ぶのが正解か?」などについて解説していきます。

では、どのようにFXを使えば、為替の変動による資産価値の変化を回避できるのでしょうか。為替ヘッジの仕組みについて、米国株式を購入する場合を例に説明しましょう。

たとえば、2023年7月11日現在、USD/JPY1万通貨の米ドルを売って円で買い戻す場合のスワップポイントは、1日あたりマイナス223円です。FXによる為替ヘッジを行う場合は、このスワップポイントによる支払い分も考慮する必要があります。

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つまり、FXで「米ドル売り円買い」の取引を行うことで為替変動による影響が打ち消され、株価が上昇したケースにおいては、為替がどう動いても利益を確保することが可能となるのです。

FX口座を開設し、いざ取引を始めようと思うと気になるのは、「どの通貨ペアを選べばいいのかわからない」という疑問です。

米ドル(USD)は世界最大の取引量を誇る「基軸通貨」です。「アメリカドル」「USドル」とも呼ばれ、世界中で貿易や金融取引に広く使われている決済通貨であり、流動性が非常に高く安定しています。その影響力は大きく、米国が利上げ局面を迎えるとドル高を背景にした新興国不安が強まるほどです。報道などから伝わる情報も豊富にあり、FX取引をする際にも多くの判断材料を得ることができるでしょう。また、戦争や災害、世界的な経済危機などが発生した際に、流動性の高い米ドルの需要が高まることがあります。これを「有事のドル買い」と呼びます。もっとも、米国の地政学リスクが意識されるような場面ではドルが売られるケースもあり、つねに「有事のドル買い」が起きるわけではないですが、通貨として米ドルの影響力は非常に大きいといえます。

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