1998年の発売以来 根強い人気を誇る「ミルクレープ」
植田氏の言葉にあったとおり、「カサネオ」はミルクレープを考案し、ドトールコーヒーのミルクレープ開発にも携わった伝説の料理人兼パティシエの関根俊成氏が、シュゼットの蟻田剛毅社長と出会い生まれたブランドである。
なお、通常の「ミルクレープ」は、3月14日〜3月19日の間、販売休止。北海道・九州地方および福井県、京都府、滋賀県、鳥取県、島根県、山口県、愛媛県、高知県に生ケーキ取り扱い店はなし。店舗により発売日が異なる場合や、取り扱っていない場合あり。
そこで今回は、ミルクレープの歴史体現者でもある関根氏の歩みをたどりつつ、なぜ今、人気なのかを考えてみたい。
スイーツジャーナリスト・平岩理緒さん: 「懐かしいスイーツが再びトレンドになる“リバイバルブーム”がここ最近起こっている。ミルクレープもかつて流行った懐かしいスイーツが、“新しい形として進化”しているというのが最近のトレンド」
インターネット上にはミルクレープ誕生年情報が入り乱れているが、関根氏によると、それは1988年のことだった。
その後、同じオーナーが営む南麻布の「ペーパームーン」に移り、店で出すケーキと合計50〜60ある他店に卸す芝工場での製造の両方に携わった関根氏。そのうち、卸し先の一つだったドトールから、全国の店舗でミルクレープを展開したい、と頼まれた。
『Afternoon Tea LOVE&TABLE 表参道』(東京・渋谷区)で多くの人が楽しんでいたのは、色とりどりに重ねられた“厚切りフルーツ”のミルクレープ。 モチモチ食感を生み出すために生地にはタピオカ粉を使用し、店内で1枚1枚丁寧に焼き上げています。
彼のミルクレープは弱火で作る。京都時代、1人でクレープを焼く必要に迫られたが、同時並行で焼くと、他のフライパンを見ている間に焦げてしまうことがあった。
ここ数年、クレープの人気が再燃し、クレープの専門店には行列ができている。その中で最近、存在感を増しているのが、日本生まれの「ミルクレープ」だ。挟むクリームのバリエーションを増やす、フルーツやジャムなどを重ねた映える商品を出す店がここ2〜3年、次々に登場している。
フランスで生まれたクレープを、ケーキのようなミルクレープに発展させたのは、いかにも日本らしい。それは、繊細で手間のかかる作業は得意とするところだからだ。
「アンリ・シャルパンティエ」で知られる株式会社シュゼット(本社・兵庫県西宮市)は、2018年1月に阪急うめだ本店で開業したミルクレープ専門の「casaneo(カサネオ)」を今年4月9日にリニューアル。
ミルクレープを食べる際に重視するポイントは何ですか?
4月、JR荻窪駅でポップアップ・ストアを設営準備中だった植田氏は、通りすがりの男性から「ミルクレープ大好き、一番はドトールなんだよね」と話しかけられ、「開発した人は、ドトールのミルクレープをかつて監修した人です」と返したそうだ。
フランス語で“千枚のクレープ”を意味する「ミルクレープ」。今その人気が高まっているワケとは?
1998年の発売以来、根強い人気を誇る「ミルクレープ」。2021年に、3月19日を“銀座コージーコーナー・ミルクレープの日”に制定し、日本記念日協会に登録した。これを記念し、昨年3月19日に1日限定でクレープを19枚重ねた「大きなミルクレープ」を販売したところ大好評。2025年は、より多くの方に味わってほしいと考え、販売期間を3月14日から19日の6日間に延長して販売する。


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