
日経平均株価は3日続落。マドを開けての下落スタートとなったが、前日のように下げ幅を拡大する動きは限定的だった。上昇基調が続く10日移動平均線(40496円 7/29)付近で下げ渋る動きをみせ、3日連続陰線ながらも小陰線で取引を終えた。
RSI(9日)は前日の72.1%→63.9%(7/29)に低下。昨年7/11に形成したマド埋め(42102円)水準を意識していったん調整が入る格好となっているが、10日移動平均線付近までの微調整の範ちゅうであり、早々に一段高に向かう可能性は依然として高いといえる。RSIが50%超を維持しているほか、あすは一目均衡表の基準線(40046円 同)が横ばいから上昇に転じるタイミングでもあり、株価の押し上げ効果につながるかが注目される。
上値メドは、5日移動平均線(41225円 同)、7/24高値(42065円)、昨年7/11安値(42102円)、昨年7/11高値(42426円)、43000円などがある。下値メドは、10日移動平均線、心理的節目の4万円、7/22安値(39586円)、心理的節目の39000円、6/18高値(38885円)、200日移動平均線(38235円 同)などがある。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
テクニカル分析はシンプルなものから複雑なものまで数多く存在します
最後に日経平均株価については、4月7日の3万792.74円で底打ちしたと認識しています。しかしながら、5月7日時点で、25日移動平均線(7日時点で3万4675.30円)が75日移動平均線(同3万7130.08円)を下回るデッドクロス状態が続いており、テクニカル的には「中期の下落トレンド」が継続していると見ています。
テクニカル分析はシンプルなものから複雑なものまで数多く存在します。移動平均線による分析は前者に部類するもので、テクニカル分析の入門編とも言える分析手法になります。移動平均線と一口に言っても、その計算期間によって動きはさまざまです。
テクニカル分析は、過去の値動きから将来の値動きを予想しようとするものです。株価が上昇傾向にあるのか、下落傾向にあるのかといったトレンド(方向性)を探ることや、株価が上がりすぎた局面、下がりすぎた局面を探ることができます。
6,420と6,454レベルの攻防 関税不安が後退するなか、パウエルFRB議長の会見とハイテク決算が株高の要因となれば、週後半のS&P500は上値を目指す展開が予想される。この場合、同指数が原資産の株価指数CFD「米国500」は、28日に上昇を止めたフィボナッチ・エクステンション100%の水準6,420レベル(6,417)の突破とサポートラインへの転換を確認したい。このテクニカルラインを完全に上方ブレイクすれば、フィボナッチ・エクステンション127.2%の水準6,454レベルのトライを想定したい。
昨日は、28日のレポートで取り上げた6,370レベルでひとまず反発した。(1時間足チャート、黒矢印を参照)。今日以降、このラインを下方にブレイクする場合は、サポート転換の可能性がある6,355レベルと6,335レベルのトライを想定したい。後者の6,335にはS&P500の10日線と一目の転換線が上昇している(日足チャートを参照)。重要なテクニカルラインが重なる6,335を下方ブレイクする場合は、予想レンジ下限6,300の攻防を意識したい。S&P500の20日線が6,291レベルまで上昇している。


コメント