
下影陽線引け。昨日146.80円に位置していた一目均衡表・基準線を意識した売りが先行して、同線を割り込む146.62円まで一時下落した。
しかし上昇傾向の同線を下回る水準では底堅さを示し、147円後半へ戻している。基準線前後の底堅さが確認され、本日147.12円へ切り上がる同線の上昇をともない再び上値を試す流れに乗りつつある状態。一目・転換線148.77円が戻り局面で目先的な抵抗になるかもしれない点には留意したい。
レジスタンス2 148.77(日足一目均衡表・転換線)
レジスタンス1 148.09(8/4高値)
前日終値 147.62
サポート1 147.12(日足一目均衡表・基準線)
(関口)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
テクニカル 日足テクニカル ドル円基準線前後が底堅く
一目均衡表は、株式評論家の細田悟一氏が一目山人というペンネームで戦前に発表したテクニカル指標です。外国人FXトレーダーにも「東洋の神秘」として注目され、今では「ローソク足チャート」とともに日本で生まれ、世界的に有名になった定番指標として知られています。
米経済指標が材料視されドル円が151円を突破する場合は、昨日のレポートで取り上げた151円前半のレジスタンスゾーン(151.20-30レベル)の突破を想定したい。このケースでは、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準151.62のトライが焦点に浮上しよう。 ドル円がこのテクニカルラインも上方にブレイクすれば、152.00レベルを視野に上昇幅の拡大を想定したい。
●昨年11月の米大統領選以降、日銀の金融政策を巡る思惑がドル円相場を左右する1つの要因。●2月にはトランプ関税への過度な警戒の後退などから複数のテクニカル指標がドル安・円高を示唆。●ドル円は短期的にドル安・円高が進みやすい流れに、目先は米雇用統計と日米首脳会談に注目。
一目均衡表がほかのテクニカル指標とまったく違う部分は、為替レートやその平均値を未来や過去にずらして、「雲」や「遅行線」を描画し、売買判断に使用するところです。二次元のチャートに過去や未来という三次元的な奥行きを持たせている点は、世界で唯一無二、オンリーワンの指標といっても過言ではないでしょう(図1)。
これら複数のテクニカル分析を踏まえると、ドル円は短期的にドル安・円高が進みやすい地合いにあると判断されます。仮に、ここから一段とドル安・円高が進んだ場合、2024年11月29日から12月9日までの期間で揉み合いとなった節目の1ドル=150円や、12月3日の取引時間中につけた148円65銭近辺が、ドルの安値(円の高値)として意識される可能性が高いと思われます。


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