
本日のロンドン為替市場では、英中銀(BOE)の金融政策委員会(MPC)に注目が集まりそうだ。市場予想は政策金利の0.25%引き下げとなっている。
今回のポイントとして、MPC委員の投票行動に注目したい。前回6月は6対3で金利据え置きが決定したが、今回は何人が金利据え置きを支持するか確認しておきたい。一方で0.50%利下げを主張した委員が出た場合、他の委員との兼ね合いでポンド先安観につながる恐れがある点には注意したい。
足もとの経済指標は、消費者物価指数は前年比でインフレ目標上限の3%を3カ月連続で上回っている一方、月次GDPは2カ月連続でマイナスとなるなど、スタグフレーションが懸念される状況である。そうした中、議事録やベイリーBOE総裁の会見で今後の景気やインフレ見通しについてどのような見解が示されるか確認しておきたい。
今回に関しては、9月に発表が予定されている保有英国債の縮小ペースに関して、何らかのアナウンスがあるかも気になるところ。
それ以外では、欧州序盤には7月スウェーデン消費者物価指数(CPI)が発表予定。市場予想は総合・コアともに前月比は伸び鈍化、前年比では伸び加速が見込まれている。現時点では、金利先物市場で見たスウェーデン中銀(リクスバンク)の利下げ確率について、年末に0.25%が織り込まれている。万一、予想外に弱い結果となった場合は利下げ前倒し観測が浮上するかもしれない。結果に注目したい。
想定レンジ上限
・ポンド円:21日移動平均線198.12円
・スウェーデン・クローナ(SEK)円:7月31日高値15.44円
想定レンジ下限
・ポンド円:4・5日安値195.04円
・スウェーデン・クローナ(SEK)円:6日安値15.24円
(川畑)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
見通し ロンドン為替見通しポンド BOE理事会を見極め
併せて、MPCでは、金融政策を決定した背景について、金融政策報告書(MPR)として四半期ごとに公表しており、現状分析と今後数年間にわたる物価と経済成長について見通しを示しています。
次に注目したいのは、政策金利と同時に公表される「ミニッツ」です。箇条書きで示される同文書は、GDP成長率、CPI上昇率、インフレに対する見通し、賃金上場率など、政策金利を決定した根拠となるイギリス国内及び世界の経済情勢を端的に分析しています。



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