汎用性が高い投資の能力「損切り」をコントロールせよ|専業投資家 KEN氏

以下の取材記事はトレーダー個人の経験やお考えに基づくものであり、また、お客様の収支については、「取材依頼時点」のものとなり、その内容については、当社が保証するものではありません。実際のお取引については充分内容をご理解の上ご自身の判断にてお取り組みください。
「株−1グランプリ」優勝の経験を持つなど、個人投資家としての一面だけでなく、若い世代へ投資の魅力を広める活動を精力的に行っているKEN氏からFXで培ったスキルをCFDでどう活かすか、すぐに実践できる具体的な取引手法をじっくりと伺いました。
KENさんプロフィール
職業 :FX専業トレーダー
FX歴 :専業投資家6年目
トレードスタイル:中長期投資
金融商品 :日本株メイン
過去FX特別インタビュー:『チャンスは必ず来る』諦めなかったFX
損切りは唯一、自分でコントロールできる
-

編集部: - KENさん、投資で「勝ちパターン」を持っていても、損切りがうまくできない方って多いですよね。お金を増やすために投資しているのに、なぜ損失を自分から確定しなければいけないのかと悩む方もいます。
-
KEN: - そういう方は、めちゃくちゃ多いです。僕は投資において唯一「自分でコントロールできること」が「損切り」だと考えています。
-

編集部: - 「唯一のコントロールできる」とはどういう意味ですか?
-
KEN: - はい。相場の動きは操作できないし、ニュースも予測できない。しかし、「どこで損を切るか」は自分で完全に決められます。これって、全てのトレードにおける汎用性が高い“最強の武器”なんですよ。
-

編集部: - たしかに。では、実際はどんなふうに損切りルールを作っているのですか?
-
KEN: - まず、評価額で管理しています。また、許容できる損失金額に収まることを目的に、持つロット数(取引する量)は逆算してポジションを取る感じです。そのときの相場環境を見て、ドル円が10銭くらい動きそうな場合、1万円を超える損になると損切りできないと考えるなら、逆算して持つロット数は10万通貨(※)にする、などです。より大きく、20銭くらい動きそうなら、1万円の損までが許容範囲の場合、5万通貨へと保有できる数量を減らすことになりますね。 ※外為どっとコムのFX口座「外貨ネクストネオ」では、10万通貨は100Lot
-

編集部: - なるほど。損切りする損失額を、自分の許容できる範囲に収めるんですね。
-
KEN: - そうです。損切りをコントロールしておけば、今回は損しても次のトレードすぐに移れるので、前半で説明したような勝ちパターンを冷静に待てるんですよ。損切りをコントロールしないで放置すると、メンタルも口座も一発で壊れる危険があります。
-

編集部: - 具体的に、どのように資産を評価すればいいのでしょう?
-
KEN: - 普通は、保有ポジションを見て損益の確認をすると思いますが、僕は取引口座の評価額を見るようにしています。「日次」や「週次」で管理するとよいです。そうすることで、例えば含み損(まだ確定していない損失)が拡大した瞬間に資産価値が下がったことが可視化されます。つまり、損切りをする前からすでに資産が減っていると認識できます。「評価損益の観点で、含み損が増えている(けど実現損益になっていない)」ではなくて、含み損が増えた段階で評価額も下がった、と考えます。すると結果として評価損に対する考え方が変わり、「気合で乗り越えるしかない」「まだ耐えられるかもしれない」などという迷いが減ります。 また、大きな損を放置しなくなるので、口座残高が一気に減るショックが緩和されます。まとめると、損切りとは「一発退場しない力」なんですよね。損失額を許容できるうちに確定してしまう。この力はFXで一番磨けると思います。
-

編集部: - じゃあ、FX経験者って実はすごいアドバンテージあるってことですね?
-
KEN: - めちゃくちゃあります。むしろ、FXで「損切り感覚」が身についている方は、例えばCFD口座で取引ができる日経平均やNYダウなどは動きが素直ですから、大きな損を回避できる分、大きく勝ちやすいのではと思います。
投資額が“真剣度”を決める
-

編集部: - KENさんのように、短期間で投資家として成長するために何をすればいいでしょうか。
-
KEN: - ぶっちゃけ言うと、「どれくらいの金額で投資しているか」で真剣度が全然変わってくるんです。自分のお金を本気で突っ込んでる人ほど、学びが深くなるし、得た経験の吸収も早くなります。
-

編集部: - なるほど。本気でリスクを取ってるかどうかですね。
-
KEN: - そう。10万円口座でちょこちょこ練習してると、「負けても別に痛くない」から雑な取引になりやすい。逆に100万円・300万円と自分が大切に思うお金を投入すれば、一回の損失で凹むから、自然と「勝ち方」を考えるようになる。
-

編集部: - たしかに、資金が多い人って超慎重ですよね。チャラチャラしてるところがない。
-
KEN: - めっちゃ慎重です(笑)。だから僕は、学生時代からFX投資をしていましたが、バイト代で得た5万円をすべてトレードに投じていました。大学生ですから、3000円のモノを買うにしても高いと感じるような金銭感覚です。なくなったらつらい額、つまり「自分が本気になれる金額」を突っ込んで、「逃げられない環境」を自分で作りました。
-

編集部: - 投資は余裕資産で取り組むという大前提がありますが、自分を奮起させるためにあえて飛び込んだのですね。
-
KEN: - はい。投資歴が長いのに、利益が積みあがらなくて悩んでいるのなら、本気度を投資金額で示しましょうよ、とアドバイスしたいですね(笑)。本気になると、雑な投資判断、雑なトレードが減りますから。
トップトレーダーも最初は真似ていた
-

編集部: - 投資のために、現在はどれくらいの時間を学習や分析に充てていますか?
-
KEN: - レポートや新聞などの読み物系を毎日2~3時間読んでいます。そこから得た材料をもとに仮設を立てて、納得をしてから投資をしています。
-

編集部: - FX投資をはじめたころはどうだったのでしょうか。
-
KEN: - 実は、他人のマネから入りました。あるFXトレーダーの方がYouTubeで定期的に動画をUPしていまして、何本か動画を見るなかで、信頼できるの取引手法だと思いました。そこで動画で紹介されていた手法をスクリーンショットし、パソコンのメモアプリに貼り付けていました。通貨ペアの環境分析や投資判断をメモし、その振り返りを徹底しました。これをしばらく繰り返し、実際のトレードを「マネる」ことで、自分の中に効率的にスキルを定着させることができました。
-

編集部: - 情報収集と振り返りをセットで行うわけですね。特に「マネる」段階で効果を実感されたポイントは何でしょうか?
-
KEN: - 最初は「誰かと同じ手法でトレードできるなら勝てる」という前提で、環境・資金管理までコピーできる部分を丸ごとノートに再現しました。そのうえで、実践・検証を重ねて自分の中に定着させました。一度自分の血肉にできれば、トレードの精度も自信も格段にアップします。
-

編集部: - トップトレーダーのKENさんでも誰かをマネるところから始めたのは驚きです。
KENさんのように徹底した損切り管理やチャート分析を行うからこそ、相場の“いま”を逃さないことが重要です。CFDなら株式はもちろん、指数や商品も24時間取引が可能!夜間の急変動や海外市場の動きにも対応でき、FXで磨いたスピード感とリスク管理をそのまま活かせます。

関連:FXで培ったスキルは万能だ!専業投資家が見つけた勝ちパターン|KEN氏

KEN氏
2016年 國學院大學 経済学部 入学 為替取引開始
2017年 土田ゼミ 証券分析 ファイナンシャルエンジニアリング専攻 投資研究会KISHU設立 株式投資開始
2018年 第9回 名証株式投資コンテスト 個人の部優勝 2019年 第三回大学対抗IRプレゼンコンテスト優勝
投資スタイルは、中長期のファンダメンタルズ投資がメイン
●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。
[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル 汎用性が高い投資の能力「損切り」をコントロールせよ|専業投資家 KEN氏
汎用性が高い投資の能力 損切り をコントロールせよ専業投資家
損切りは、事前に設定することができます(投資ではこれを「逆指値」といいます)。実際に安値で買う際に、どのくらい損失が出たら売るかを、あらかじめ設定しておくのです。買うときに損切りを同時に行うことができるので、最低ラインの価格を決めて、必ず設定しておきましょう。
ただ判断が早すぎて損切りばかりやってしまうこともあり得るので、最初のうちは実際の資金を使わずに取引を体験できる「デモ取引」で、間引きの練習を必ずやることをおすすめします。


コメント