
午前の為替予想は… ドル/円、146円台のサポート健在 週末のFRB議長講演に関心集中
作成日時 :2025年8月18日7時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
ドル円予想レンジ
146.500-148.000円
前日の振り返りとドル円予想
15日のドル/円は終値ベースで約0.4%下落。日本4-6月期国内総生産(GDP)・一次速報の上振れを受けて円買いが先行するとロンドン市場で147円台を割り込んだ。NY市場に入ると複数の経済指標が強弱マチマチの結果となったためドルは売買が交錯。その過程で一時146.73円前後まで下落したが、一巡後は買い戻しが入り147円台前半で取引を終えた。なお、15日(日本時間16日午前)に行われた4年ぶりの米ロ首脳会談は、具体的な成果はなかった模様でウクライナ戦争の停戦に向けた合意には至らなかった。もっとも、これは大方の予想通りで、市場への影響はほとんどないと見て良さそうだ。実際に、本日18日のドル/円相場は15日終値と概ね同水準で取引が始まっている。市場の関心は、今週22日にジャクソンホール会議で行われるパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演に向かうことになるだろう。なお、米金利先物は足元で9月の25bp(0.25%ポイント)利下げを85%前後織り込んでいる。しかし、直近の米国のインフレ率は2.7%で、かつ失業率が4.2%という経済状況を踏まえると、市場の利下げ期待は先行し過ぎではないだろうか。パウエルFRB議長の講演に向けてドルは底堅い動きが続くと見ており、ドル/円は本日も146円台でサポートされるだろう。
今朝 最新のドル/円チャート

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株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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ドル円午前の為替予想 ドル 円
過去24時間の通貨強弱分析を見ると、直近で最も強い通貨はドル、最も弱い通貨はNZドルです。 円はプラス圏で上下動し、この傾向は本日の朝時点で継続しています。 ドルはゼロ付近で取引され、夜以降にプラス幅を拡大しました。
日本では、構造的な人手不足や良好な企業収益を背景に2025年も高い賃上げが期待され、個人消費の緩やかな回復などを主導に景気は改善されていくと予想する。企業は賃上げ原資を確保する観点から、価格転嫁姿勢を積極化するとみられ、消費者物価(生鮮食品を除く総合)は2025年も2%台半ばでの推移を予想する。日銀は経済への影響を慎重に見極めながら、半年に1度程度での緩やかなペースで利上げを行うとみられ、円金利は、2025年末にかけ、2%近傍への上昇を見込む(図表3)。
2025年に入りドル円相場は、日銀による利上げ観測の高まりや、米国トランプ政権による関税政策の不透明感などを受けた米長期金利の低下を背景に、円高・ドル安へ進展している。
ドル円は最終的に円安。 午前中は円高が優勢で、その後横ばいに転じました。 ベッセント米財務長官がFF金利低下見通しを示しており、これが影響したと報じられています。 夜に入ると米国で卸売物価指数(PPI)が発表され、市場予想を大きく上回りました。 これに対してドル円は円安で反応し、日中高値を超えて進んでいます。 円安の動きは早朝まで継続しました。 なお、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁が発言し、来月の大幅な利下げは適切とは考えていない旨が報じられています。 また、ベッセント米財務長官が発言し、0.50%の利下げの可能性が示されています。
一方、1週間の予想変動率が12%付近までじわりと上昇している。トランプ米大統領が相互関税を発表した時のような急変動は見られない。しかし自公大敗となれば、週明けから外為市場では急速に円安へ振れる可能性がある。予想変動率も急速に上昇する場合、ドル円は上下に大きく振れることが予想される。シナリオ②の突発的な円買いを警戒したい。
トランプ政権による相互関税30%による南ア経済への悪影響に対する懸念は重荷となっているものの、南ア株式市場は8/1にかけての下落で概ね織り込まれ、その後、大きく反発していること、ランド円も8/4の8円07銭で下げ止まり、8円割れを回避。こうした中、南ア最大の貿易相手国中国と米国との8/12の通商交渉期限が90日間延長される見通しで、米中関係悪化への懸念が後退。加えて、8/5に、中国人民銀行や中国財政省など7部門の政府機関が共同で、先端技術産業への金融支援強化方針を発表し、中国当局による追加景気支援策への根強い期待も南ア経済の下支えに寄与すると見込まれます。そのため、8/12発表の4-6月期失業率が高止まりしていても大きなランド売りにつながらないと見込まれます。また、8/13発表の南ア6月小売売上高も堅調な結果が期待されることから、日足・転換線/基準線(8円21銭/8円24銭)を下値支持線として7/18の8円41銭に向けて上昇基調を続けるか注目されます。
最初の焦点は、先週ドル円の上昇を止めた1月の高値と4月安値の半値戻しの水準149.38レベルの突破となろう。だが、参院選で自公大敗(シナリオ①)となれば、このテクニカルラインと心理的節目のライン150.00レベルを突破し、一気に151.00のラインを目指す可能性がある。
以上がメインシナリオだが、トランプ政権の動向は逐次変化するため引き続き不透明感は残り、ドル円相場が円高・円安どちらにも大きく動くボラタイルな展開には留意が必要だ。
「オーダーブック」を見ると、146円付近の買い注文が特に厚いです。 キリの良い数字であり、これが注目されている模様です。 また、145円付近にも、特に厚い買い注文があります。 こちらもキリの良い数字であり、これに着目した注文だと考えられます。 その一方、148円台半ばの売り注文が特に厚いです。 レジスタンスライン付近に位置しており、これを狙った注文の模様です。 また、144円台にも、特に厚い売り注文があります。 この付近でサポートライン等を確認できないものの、何らかの理由で売り注文が優勢な模様です。
過去24時間の相関関係を見ると、ドル円と強い相関関係だったのはユーロ円とポンド円です。 豪ドル円とも弱い相関関係でした。 その一方、強い逆相関関係だったのは、ユーロドル、ポンドドルそして豪ドル米ドルです。
筆者の想定を超える円の買い戻しとなれば、145.00レベルへ急落する可能性がある。50日線が145.16レベルまで上昇している(18日時点)。予想レンジの下限146.00レベルを下方ブレイクする場合は、50日線(145.00レベル)のトライを意識したい。
8/12の豪中銀政策理事会では3.85%から3.60%への2会合ぶりの利下げが確実視されるほか、年内さらに1回の利下げを織り込んでいます。そのため、政策理事会で利下げ打ち止め、もしくは年内残り3回の会合で2回以上の利下げが示唆されればサプライズとなります。さらに、8/13発表の4-6月期賃金指数、8/14発表の7月雇用統計の結果と反応が注目されます。こうした中、日足・転換線(95円99銭)を下値支持線として8/1高値の97円07銭、7/28の97円29銭を上抜けるか、或いは、転換線や基準線(95円83銭)を下抜け8/4の94円91銭を目指して下落基調に転じるか、豪中銀政策理事会の結果と反応に加え、米7月CPI/PPIの結果を受けたドル円の反応と合わせて注目されます。
8/4の8円07銭を安値に ?8/1発表の米7月雇用統計を受けて、米経済の減速懸念とFRBの早期利下げ観測が強まったこと ?南ア主要輸出品の金先物価格が週間で2.7%上昇したことやプラチナ相場も堅調に推移したこと ?8/5発表の南ア7月のS&PグローバルPMIが50.3と6月から上昇したのに対し、米7月ISM非製造業景気指数が下振れたこと ?7月に利下げしたとはいえ、政策金利は7%の高金利を背景に海外からの資金流入が続いていること ?南ア全株指数が8/8にかけて5日続伸し、ザラ場、終値ベース出の史上最高値を更新したことなどを好感し8/8に8円35銭へ上昇し、8円33銭で取引を終えました。
日足のRSIは買われ過ぎの水準付近にある(日足チャート②を参照)。上述した「急速な円安→突発的な円の買い戻し」となれば、146.00レベルを一気にトライする展開を想定したい。147.00レベルと同じくこの水準もサポートラインへ転換する兆しが見られる。
週間の予想レンジの上限:151.60レベル 今週のドル円(USD/JPY)について筆者はシナリオ①および②の可能性を意識している。この点は通貨オプション市場も示唆している。リスクリバーサルの動向を見ると、1週間のそれがドルコールの状況にある。1ヶ月のドルコールを視野に上昇基調にある。シナリオ①を意識する動きと考えられる。


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