
21日の日経平均は3日続落。終値は278円安の42610円。米国株は3指数がまちまちも、前日同様にナスダックが弱く、3桁下落スタート。序盤ではアドバンテストやソフトバンクGなど前日大きく下げた銘柄にしっかりとした動きが見られたことから、プラス圏に浮上する場面もあった。しかし、ソフトバンクGが改めての売りに押されて下げ幅を広げてくると、指数も下を試しにいった。42500円台に入ったところでは売り圧力が和らぎ、後場に入ると動意が乏しくなった。ただ、幾分戻すと売り直されて低空飛行が継続。200円を超える下落で取引を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で4兆円。業種別では非鉄金属、鉄鋼、鉱業などが上昇した一方、医薬品、輸送用機器、建設などが下落した。証券会社が目標株価を引き上げた旭化成が急伸。半面、株式の売り出しを発表した福田組が大幅に下落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり673/値下がり879。前日大幅安となったアドバンテストに見直し買いが入り、フジクラなど電線株にも資金が向かった。サンリオが3%近い上昇。三井金属が商いを伴って値を飛ばした。ステーブルコインに関するリリースを材料にアステリアがストップ高。バリューアクトの大株主浮上が判明した宝HDがストップ高となり、傘下のタカラバイオも急伸した。
一方、ソフトバンクGは売りが止まらず2%安。アドバンテストは上昇したが、東京エレクトロンやレーザーテックなど、半導体株は大きく売られる銘柄が多かった。足元の動きが良かった第一三共が一転急落。JR西日本や富士急行など鉄道株が軒並み安となった。
日経平均は3日続落。ソフトバンクGが下げ止まらず、アドバンテストは強く買われたのが序盤だけとなれば、他の銘柄にも買いは入らない。きのう5日線(43227円、21日時点、以下同じ)を割り込んでチャートの形状も悪化していただけに、握力がなくなったかのように場中はさえない動きが続いた。
あすはジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長講演を前に、様子見姿勢が強まると思われる。3日続落で値ごろ感は出てきているが、講演の中身次第で買える銘柄と買えない銘柄の濃淡がつく可能性があるだけに、先回りでは買いを入れづらい。ソフトバンクGが切り返すかどうかが焦点で、下げ止まらない場合は買い手不在の中で売りだけが急がれる展開も想定される。売りが一巡するのを待って動くのが賢明だが、派手な下げとなって25日線(41484円)に接近するようなら、押し目買いを推奨したい。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
見通し 株式明日の戦略ソフトバンクへの売りが続く あすは注目イベントを前に様子見か
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19日の東京株式市場で日経平均株価は3営業日ぶりに反落し、終値は前日比168円02銭(0.38%)安の4万3546円29銭だった。下げ幅は一時300円を超えた。18日まで連日で最高値を更新していたとあって、短期的な過熱感を意識した売りが優勢だった。日経平均はこのところ急ピッチで株価水準を切り上げていたため、主力銘柄には利益確定目的の売りが出やすかった。前日の米ハイテク株高を受けて朝方は上昇して始まり、最高値を上回る場面もあった。
米インテルに20億ドル(約3000億円)を出資すると18日に発表したソフトバンクグループ(SBG)が株式分割考慮後の上場来高値を連日で更新したが、その後は反落し一時5%安まで売られた。終値ではSBGの1銘柄で日経平均を135円下押しし、相場全体の重荷となった。このほか前日に株式分割考慮後の上場来高値を更新した任天堂など足元で堅調だったゲーム関連株の下げも目立った。


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